山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第148回

新たな定番バトルロイヤルゲームになる予感がギュンギュンする「Apex Legends」の話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

プレイしてすぐに「これは人気出るだろうなー!」って思っちゃいましたねー。バトルロイヤルゲームのニュースター誕生です。

2月5日にEAより正式発表&配信開始となった「Apex Legends」。

プレイステーション 4/Xbox One/PCでプレイ可能で、基本プレイ料金は無料。もちろんUIの日本語表示も対応しています。

「Apex Legends」はいわゆる“徐々に狭まっていくフィールドの中で、最後の勝者になるまで戦う”系のバトルロイヤルゲーム。

ですが、完全新規な世界観のタイトルというわけではなくて、「タイタンフォール」シリーズの世界観を踏襲したスピンオフ作品です。「タイタンフォール」の世界であるフロンティアで行なわれている、富と名声と栄光を懸けて戦う血塗られた競技「Apexゲーム」が題材になっています。

「タイタンフォール」シリーズというと、戦闘ロボット「タイタン」に乗り込んで戦うこともできるのが特徴のFPSでしたが、今作にはタイタンは登場せず、あくまでレジェンドと呼ばれる特殊な力を持ったキャラクターたちで争うというもの。

ただ基本的な、FPS視点でのシュータージャンルであることや、ウォールランやダブルジャンプこそありませんがスライディングがあったりと、「タイタンフォール」シリーズ特有のスピード感やプレイリズムは踏襲しています。

「タイタンフォール」シリーズのベースを活かしつつ上手くアレンジして、全く別の遊びへと仕上げた、という感じですね。

ボクはPC版でプレイ中ですが、PS4/Xbox Oneでも既に配信中です
FPS視点で戦う、3人1組チームの連携重視なバトルロイヤルゲーム。いろいろと新しい特徴のあるタイトルです

「Apex Legends」の大きな特徴が、「3人で1チーム」で戦うのが基本であること。あくまで今現在はですが、1つのゲームには20チームが参加し、全60人になります。

さらに、もうひとつプレーヤーの使用するレジェンド達(キャラクター達)にはそれぞれにロール(役割)があって、チームで役割分担しつつ戦うところも強調されているのがポイントですね。現在実装されているレジェンドは8人ですが、おおまかに「オフェンス」、「ディフェンス」、「ヒーラー」、「サポート」といった役割があって、チームの連携が重要になります。

こういう風に書くと「じゃあ、野良だと楽しみづらいんじゃない?」って感じちゃうかもしれませんが、そんなことは全然なくて。「Ping通信システム」というワンボタンで仲間に情報を伝えるシステムが便利で、ボイスチャットなしでもかなり連携しやすいです。方向を示すのも、発見した敵の位置を伝えるのも、落ちているアイテムを教えるのも、全部ワンボタンでOK!

最初にマップへ降下するときにも、「ジャンプマスター」という降下中の操作を担当する人が自動で決まって、その人の操作で3人が降下するようになっているので、チームプレイにすんなりと入れるなど工夫されています。

ちなみにジャンプマスターは他の人に譲ることもできるので、ジャンプマスター譲り合い合戦が起きる場面もあったり。そのうちに降下地点を誰かがPing指定して、他の2人もそれを了解したり。

ジャンプマスターを譲れる機能は、仮になかったとしてもチームプレイは成立するとも思うのですが、こういう機能があった方がよりチーム内の簡単なコミュニケーションが発生しやすいですし、人間味の感じが出ますよね。ちょっとしたことかもしれないですが、よく考えられているなと思えます。

レジェンドと呼ばれる操作キャラクターには、それぞれに役割や固有のアビリティがあって、チームで連携していくのがポイントになります
もはやバトルロイヤルもの定番と言っていいマップ降下。このスタート時から、1人が他の2人を同行させて降下できるようになっているなど、チームを意識させる仕組みが入っています

さてさて、実際にプレイしてみると、なんといっても操作の手触りが良いですね。そこは「タイタンフォール」シリーズの積み重ねがあってこそのものがありますし、FPS視点なこともあってスピード感もあります。

他のバトルロイヤルゲームと比較すると、グラフィックスはリアル寄りのリッチな作り。それでいて動作もそれほど重くなくて出来の良さを感じさせます。

Ping通信システムで、見つけたアイテムを報告して、行きたい方向を示して、敵を見つけたら伝えて。その通信に了解と返すのもPing通信システムのワンボタンでできるので、ものすごく楽。それに、ちゃんとチームプレイをしている感が高まるので、楽しさもアップしますね。

状況に応じてキャラクターがセリフを喋るのも特徴的で、例えば時間が経過してマップが狭まってきたら、「早く移動した方がいいかもな」的なことを喋ります。状況を理解しやすいですし、チームのキャラクターのセリフとプレイがリンクすることでライブ感も高まります。それに、キャラクターに性格や人格がちゃんとあるように感じさせるような、いわゆる“個性を際立たせる良さ”もありますね。

敵チームと出会った時には地形を活かしつつ、仲間同士が互いの動きを見つつ戦うのが重要になると思うのですが、さすがに今はプレイし始めた人しかいない現状ですので、ボクを含めて上手く連携するというのは難しいですね。まだ手探りな期間でしょうか。

それでも、ディフェンス役がシールドを貼り、それを活かしつつ撃ち、ヒーラー役がヒールドローンを展開して……といったような連携ができてくる場面もあって、そういう時にはチームプレイの醍醐味がチラチラと見えて面白さが増していきます。

射撃感はこちらも好印象で、やはり「タイタンフォール」シリーズの積み重ねを感じさせるところ。やはりFPS視点なこともあって、他のTPS視点なバトルロイヤルタイトルと比べると、エイムとシュートの比重が高いのとを感じさせます。このあたりにはポップさよりもシリアスよりのプレイ感がありますね。

一方で、各キャラクターは「戦術アビリティ」、「パッシブアビリティ」、「アルティメットアビリティ」といった固有の技も持っているので、それをタイミングよく使っていくのもポイント。キャラクターを良く理解し使い込なしていく深さも。

さらに、倒された仲間を回収してリスポーンさせることが可能なのも斬新で、立ち回り次第では不利な状況も覆せる(かもしれないです)。

基本となるプレイの立ち回り、チームの連携、アビリティの駆使や仲間のアビリティとの組み合わせなど、いずれも奥行きがあるのを感じさせます。入り口こそ手軽に入っていけますが、やり込みは深そう。

といったわけで、突如として登場し世界中の話題をさらっている「Apex Legends」ですが、

まぁ、面白いですよ。えぇ。これはかなり面白いです。

これまでの他のバトルロイヤルゲームよりも、もう一歩遊び方を深く、演出面でも強化しているというところで、進化系と思えます。

特にFPS視点のシュータータイトルに慣れていて、TPSなバトルロイヤルタイトルに馴染めなかったという人や、他のバトルロイヤル系タイトルはたっぷり遊んだので異なる味のゲームを求めている人なら、ばっちりハマるのではないでしょうか。

ただ逆に、FPS視点であることや、チームプレイが必須で、キャラクターの役割や能力への理解度も求められるようになるのが見えているところは、ちょっとコア寄りかもしれませんね。

とても基本無料で遊べるゲームとは思えないクオリティの高さで、「これはすごいゲームが出てきちゃったなー」と、圧倒されるほど。いずれかのハードがあるなら、プレイしないのはもったいないとすら思っちゃいます。

人気ジャンルであり競争の激しいバトルロイヤルゲームですが、「Apex Legends」はかなり大きな台風の目となるかもしれません。

要チェックですよ!

ではでは、今回はこのへんで。また来週。