山村智美の「ぼくらとゲームの」
連載第96回
携帯できる「ダークソウル」の登場から、Nintendo Switch含めてのマルチ展開&移植が今後の主流になっていくのを感じている話
2018年1月17日 12:00
この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。
2018年も本格的に動き始めて、「ニンテンドーダイレクト ミニ」を皮切りに今冬~春あたりに発売されるタイトルが続々と発表されていますねー。
今年のE3 2018(世界最大のゲーム見本市)は6月12日から開催されますので、これからもまだまだ、だいたいその直前あたりまでに発売されるタイトルの発表が続くのではないかなと思えるところです。
……と、これを書いているまさに今(1月16日火曜日)も、バンダイナムコエンターテインメントのWEB配信番組「ガンダムゲーム新春まつり2018」にて、ガンダム関連タイトルがババッと発表されていたり。
今の傾向ですと“Nintendo Switchへの移植タイトルが目立つ”という印象が強いですが、
まずは移植でNintendo Switchの開発環境を整え、ハードの特性に慣れていき、そこから次の新作ではプレイステーション4/Nintendo Switchの2機種へのマルチタイトルで開発していく……という流れが見えてくるところ。(大型のタイトルですとここにXbox Oneも加わってきます)
その初期段階のタイトルがどんどんと表に現われてきたというところではないしょうか。
そうした中で、最近発表されたタイトルから個人的に注目したいのは、
やはり、「DARK SOULS REMASTERED」ですね。
初代「ダークソウル」シリーズ3作品の初代をリマスターし、5月24日に発売される「DARK SOULS REMASTERED」ですが、
発売するハードは、Nintendo Switch、プレイステーション 4、Xbox One、Windows PCと、シリーズで初めてNintendo Switch版が加わってきました。
言うなれば、携帯もできる「ダークソウル」。
かつてPS3用に発売された世代のタイトルなら調整次第で、携帯することもできるハイブリッドハードで遊べる時代になった。
そう考えると、感慨深いものがあります。
(まぁPC版をモバイルノートでプレイするとか、あるにはありますけど。家庭用ハードでという意味で)
そういう点では、Nintendo Switch版がどれぐらいのグラフィックスクオリティになってくるのか? 特に携帯モード時にどの程度になるのかは興味深いところ。
また、せっかくのNintendo Switch版ですので、本体を持ち寄っての近距離でのマルチプレイなんかもできると面白そうだなーなんて思ったりもするのですが。そういう情報が特にないので搭載されてなさそうな気配がしますけども、今後の情報に期待したいところです。
ほかには、初代以降の「II」と「III」もNintendo Switch版が登場するかどうかも気になるところですよね。初代と違い「II」と「III」はPS4/Xbox One/PCには発売済みなので、仮にNintendo Switch版を発売するとなると、Nintendo Switch版への単独移植になってきます。
それにグラフィックスの調整という点でも、PS4/Xbox One世代で開発された「III」は、グラフィックスのクオリティがかなり高くなっているので、Nintendo Switch版に移植するのはより調整の難易度が高くなるのではと思えます。
……ただ、そうは言っても、初代作品が出るなら、後々に「II」と「III」も出して欲しいという気持ちには当然なりますよね。
もちろんそうした今後の展開はまず、「DARK SOULS REMASTERED」の反響次第というところだとは思うのですが。任天堂ハードで毛色がだいぶ異なる「ダークソウル」シリーズがどれぐらい受け入れられるのかというのも、ポイントになります。
そうしたあらゆる意味で「ダークソウル」シリーズは、これからのマルチプラットフォーム展開タイトルを考える上で1つの基準となりそうなタイトルだけに注目していきたいところです。
話題は変わって今月の発売タイトルやイベントから注目どころをピックアップしていきましょう。
今月はなんといっても1月26日に「モンスターハンター:ワールド」が控えていますが、
1月11日に発売された「ディシディア ファイナルファンタジー NT」、
そして1月18日に発売される「ストリートファイターV アーケードエディション」と、
アーケードライクな対戦ゲームが立て続けに登場するのが印象的ですね。
(「ストリートファイターV アーケードエディション」はアーケード筐体展開していないので、あくまでアーケードライクという言い方にはなりますけども)
僕も今週は「ディシディア ファイナルファンタジー NT」をプレイ中です。
アーケード版も少しプレイしていたのですが、家でエンドレスにプレイしていると、止め時が見つからなくなってくるぐらいに遊べる1本です。
1点だけ、あまりアーケード版を知らないという人向けに書いておくと、かつてのPSP版の「ディシディア ファイナルファンタジー」シリーズをプレイしたという人もいるでしょうし、そちらからの興味を持っている人もいると思うのですが、アーケードの「ディシディア ファイナルファンタジー」はあくまで3VS3の対戦ものであり、その移植となる今回のPS4「ディシディア ファイナルファンタジー NT」も、RPG的な要素や1人プレイのボリュームは薄めで、基本的にオンライン対戦ものですので、そこだけはご注意ください。
アーケードは既に2周年を越えていてバランス調整なども繰り返されてきているだけに、対戦ゲームとしてのバランスもリリース当初より整っていますし、対戦ものとしてがっつり遊びこめる良作です。
今週、1月18日には「ストリートファイターV アーケードエディション」がリリースされますが、それと同時に注目していきたいのが「EVO Japan 2018」。
世界最大規模の対戦格闘ゲームトーナメント「EVO」がいよいよ日本上陸。予選から決勝トーナメントまでが1月26日~28日の3日間、開催されます。
日本での「EVO」がどれぐらいの盛り上がりをみせるのか、どんな試合が展開されるのか。こちらも注目していきたいところです。
ではでは、今回はこのへんで。また来週。