山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第113回

UPCOMING!数々の発表にビッグタイトルのワールドプレミア!今年のプレE3が熱くて楽しい話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

次から次にやってくるビッグタイトルたちの情報に、謎めいたムービー、何かしら意味がありそうだけどやっぱり謎めいてる画像、世界中のゲーマーがネットコミュニティで踊りながら「もしかしたら」って考察を書いて、それを材料にまたコミュニティが踊る踊る踊る。

今が1番楽しい時間なのかもしれない……!

ってやつです。

思い返してみると、去年の今頃はわりと静かだったなぁなんて思いますけど、今年は熱いですね。

みなさんもいろいろご存じのとおり、ここ1週間だけを見ても大きな発表のラッシュです。

「俺たちのE3は開催の1カ月前から始まっていたんだっ!」

みたいな。

というわけでE3までの1カ月、その前半にあった大きな発表をまとめていきましょうー。

まずは、このコラム記事の掲載の翌日、5月24日午前4時(日本時間)にその全貌を明らかにするワールドプレミアが開催される「Battlefield V」!

このワールドプレミアに至るまでの流れがゲームファンの心をくすぐりまくりな、見事なものだったので、順を追って振り返りましょう。

その始まりは、あるプレーヤーが発見した「バトルフィールド 1」のマップ「Fort de Vaux」内に以前からあった謎の扉が、ある隠された手順を取ると開くというイースターエッグの先にあったもの。

扉の先にあった部屋の中には、白い馬が描かれた絵画、血痕、2つのバルブ。バルブを回すと流れる、いかにも「バトルフィールド」らしさのある壮大な曲。

その曲のあとには、水滴がしたたり落ちてくるのですが、その水滴がモールス信号になっていた(これに気づく人がすごいよね)!

その信号が示していたのは「neverbethesame」の文字(never be the same = 「決して同じではない」や、「何かが変わる」という意味)。

それを加えたURL「 https://www.ea.com/neverbethesame 」でたどり着けるサイトにあったのは「MAY23,2018」の日付と#battlefieldのタグとSNSシェア。

この日に「Battlefield」シリーズの最新作が公開されるのでは!っとファンコミュニティは盛り上がり、見事にその通りだったというわけです。

ファン心理をくすぐるというか、興味を引くというか、それがものすごく効果的な話題作りになったわけで、うまいですよねー。

ちなみに「never be the same」のティーザーサイトは先日の発表から「Battlefield V」の公式サイトに転送されるようになりました。

「バトルフィールド 1」のマップ「Fort de Vaux」にあった開かない扉の先。そこにはなんと最新作に繋がるものが
たどり着いた先のティーザーサイトには日付けとタグ。そして、道の途中に現われた「never be the same」の言葉

というわけで、日本時間では5月24日午前4時に最新作初公開のライブが行なわれるわけですが、その直前に、謎めいたティーザートレーラーが公開されました。

映像の全体は12秒、そのうちゲーム画面はわずか2秒!

なんとも斬新なアプローチですが、その2秒……というかほぼ1枚のスクリーンショット(ちょっと動くだけ)の箇所には、ちゃんと調べると想像が膨らむ細かなヒントが入っています。

もがくプレーヤーにしーっとジェスチャーをするという、わずか2秒の映像。ただここには、マルチプレイを示すUIや戦争中の所属国であるイギリス軍とドイツ軍を示すマークなどが見られます

シーンそのものは、フライトゴーグルを着けた男がこちらの口をふさぎ、黙るように指示しているというものですが、画面内にはシリーズ作に近いインターフェイスが。

そこからは、プレーヤーが分隊に参加していること、拠点を奪い合う「コンクエスト」ルールらしいことがわかり、そこから、おそらくはマルチプレイ中のシーンなのだろうと予想できます。

また、画面上部にある対戦中の所属国を示すマークは、イギリス軍のユニオンジャックと、ドイツ軍のバルケンクロイツ。これらのヒントから「Battlefield V」の舞台は第二次世界大戦と予想されています。

ただ、断片的なことはわかっても、その横には常に「never be the same」の言葉が寄り添います。お馴染みの「Battlefield」、お馴染みの「第二次世界大戦」、でも、何かが変わる。

いやぁ、楽しい想像は尽きません。でも、このコラム掲載の翌日、正確には翌朝にはいろんなことの答えが出ています。

楽しみですね!

【キングダムハーツIII】

先週の18日に北米サンタモニカで開催されたのは、「キングダムハーツIII」のプレミアムショーケース! 世界初のプレイアブルデモが公開されました。

僕も日本語版をプレイさせて頂いて試遊レポートを書いたわけですが、レポートに書いたとおり、芸の細かい作り込み、バトルアクションの豊富さ、読み込みの場面がまるでなくてシームレスに展開するテンポの良さ、クオリティが高い映像の質感と、それでいて操作の感触がいい軽快な動作。

それらから「出来の良さ」をがっつり感じました。

当日も「よくできてるなぁ……」っとブツブツ呟きながら遊び続けちゃいました。

2013年のE3での発表から、

今年2月に開催されたディズニーファンイベント「D23 Expo Japan 2018」で、「キングダム ハーツ III」のテーマソング、宇多田ヒカルさんの「誓い」が公開され、

そして5月には一部のメディアやユーザーに、ついに初めての試遊!

少しずつ、そして確実に近づいているのが感じられる「キングダムハーツIII」。今年のE3で、さらなる何かがあるかどうか、そこが楽しみですね。

□待望の「キングダムハーツIII」試遊レポート
期待高まるディズニーのワールドの作り込みとクオリティ! バトルもたっぷりの新要素で多彩に
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1122729.html

E3のプレカンファレンスの情報からは、いち早く情報を出したのがソニー・インタラクティブエンタテインメント。

北米のPS.blogにて、今年のSIEによるE3 2018 SHOWCASEでは、

「Death Stranding」from Kojima Productions
「Ghost of Tsushima」from Sucker Punch
「Marvel's Spider-Man」from Insomniac Games
「The Last of Us Part II」from Naughty Dog

をupcoming titles(やってくるよ!という意味)として紹介しています。

やっぱり気になるのは、コジマプロダクションの「Death Stranding」ですよね。何しろその中身がいまだ謎めいているというか、今のところ謎が謎を呼びっぱなしです。果たしてどんな内容が明かされるのか。

小島監督も、意味ありげなツイートをしています。

ここ1、2週間に発表されたものとなると、他にもまだまだあります。さすがにひとつひとつ全部書いているとキリがないほどなので、まとめて並べさせて頂きます。

とりあえず、今年の9月、10月あたりは既にビッグなタイトルが並んでいますが、まだまだあれもこれも入ってきそうな気配がするわけで、今年後半は大変な密度になりそうな予感がしますね。

・プレイステーション4/Xbox One「レッド・デッド・リデンプション2」10月26日に発売予定

・プレイステーション4/Xbox One/PC「Call of Duty: Black Ops 4」10月12日発売予定

・プレイステーション4/Xbox One/PC「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」2018年9月14日発売

・プレイステーション4/Xbox One/PC「RAGE 2」2019年発売予定

・Nintendo Switch「GO VACATION」海外では7月27日発売予定(日本は2018年発売予定

・Nintendo Switch「大神 絶景版」8月9日発売予定

・Nintendo Switch「オクトパストラベラー」7月13日発売予定

・Nintendo Switch「バイオハザード7 クラウドバージョン」5月24日サービス開始予定

この冬、遊びきれないっ……!

ではでは、今回はこのへんで。また来週。