山村智美の「ぼくらとゲームの」
クリスマスにシドーがやってくるー!「ドラゴンクエストビルダーズ2」が楽しみな話
2018年12月19日 12:00
この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。
あと2週間足らずで2018年も終わりですよ。あとは、いわゆる“平成最後のクリスマス”と“平成最後の大晦日”を残すのみ。あっという間!
今週末は振替休日込みの3連休ですので、そこでたっぷりクリスマスムードを満喫して、クリスマスが過ぎたら、おそらくガラッと年末ムードに切り替わって、今年を振り返る的な話題一色となっていく感じでしょうね。
クリスマスから年末へと、いろんな事を振り返りながら1年のクライマックスへと一気に向かっていくという、この時期特有のワクワクする空気感。いいですよね。
この連載でも、次の今年最後の回(来週の水曜日掲載予定)では、2018年の振り返り的なものを書きますので、みなさんも、今年にあったゲーム界隈の話題で印象的なものや、振り返って欲しいという出来事などありましたら、ぜひボクのTwitterアカウントへ頂ければ幸いです。お気軽にどうぞ!
さてさて、そんな年の瀬も迫る今日この頃ですが、
12月20日には、PS4/Nintendo Switch「ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島」が発売されるなど、まだまだギリギリまで、見逃せないゲームが出ますよ。
とはいえボクも、さすがに遊びきれないゲームが貯まっているので、ちょっと買うのを控えないと……なんて思ったりもするんですけど、
そう思いつつも、「DQビルダーズ2」の体験版をプレイしてみました。
……これがやっぱり、体験しちゃうと続きがやりたくなるんですよね。
「ドラゴンクエストビルダーズ」と言えば、ブロックでできた世界で、いろんなモノを作る面白さがポイントですが、
「ドラゴンクエスト」シリーズの“もしもの物語”が楽しめるのも魅力ですよね。
前作では初代「ドラゴンクエスト」の世界観を元に、もしも勇者がりゅうおうの「もし わしの みかたになれば せかいのはんぶんを やろう」という問いかけに「はい」と答えていたら……という世界での物語が描かれましたが、
今作の「DQビルダーズ2」では、「ドラゴンクエストII」をベースに、ハーゴンとシドーが3人の勇者達によって倒された後の世界で、オリジナルな物語が描かれます。
配信中の体験版はその序盤がプレイできるのですが、始まり方も斬新。
モノ作りの能力を持つビルダーの主人公ですが、気がつくとそこは船の中。ハーゴン教団の残党だというモンスターにさらわれてしまっているというシチュエーションから始まっていきます。
懐かしのアンデッドマンの船長に脅されつつ、あれこれと雑用をこなしつつ基本的な操作を学んでいくというシーンですが、
ハーゴンと破壊神シドーがいなくなったことを嘆く「あくま神官」や、
りゅうおうからハーゴンに鞍替えしたのにハーゴンもいなくなって、ただでさえ鞍替え組は肩身が狭いのに……!と、なんだか社内派閥争いに悩んでいる会社員的な「がいこつ」がいたり、
見渡してもどこも海が広がるばかりの景色が退屈過ぎて、「こうしてタイクツな日々をすごして いつか ホネになっちまうのか……。」と感傷的に語る「アンデッドマン」に、「いや、もうホネだよっ!」っとテレビの前でツッコミをいれたくなったり。
モンスターたちは恐ろしいながらもどこか優しかったり、コミカル。
前作もそうだったのですが、ちょっとクスッとくるようなコミカルな会話が良い味してます。
そんなモンスターたちにちょっと愛着もわいてきた矢先、船は嵐に遭って、主人公は見知らぬ島に流れ着きます。
そこに現われたのが、自らを「シドー」と名乗る、過去の記憶がないという少年。
そして、同じく島に漂着していた「ルル」という少女との3人から、今作の物語が始まっていきます。
神官ハーゴンと、破壊神シドーが倒され、残党のモンスターが残る世界。
そこに生きるビルダーの主人公の前に現われた、どこか攻撃的な見た目をしている「シドー」という名前の少年。
これはもう「ドラゴンクエストII」を知る人なら、この物語がどういう結末になっていくのか興味が湧かないわけがないというところですよね。
知らないという人でも十分に「DQビルダーズ2」の物語を楽しめますし、逆にこれをきっかけに「ドラゴンクエストII」の世界観やシリーズを知っていけるでしょうし、いい関係性のスピンオフだなぁと感じるところです。
体験版はその後、基本的な操作を学ぶという範囲で終わってしまうのですが、その後もひたすらにからっぽ島を作っていくことは可能。さらに、スクリーンショットを撮影して他のプレーヤーにも公開できる掲示板があるので、まだ体験版なのに、がっつり町やオブジェを作り込んでいる人の力作がたくさん並んでいるんです。
前作もそうでしたが、オリジナル版の発売から30年以上経った今に、全く新たな角度で“もしも”という物語を展開するという、その上手さは特筆もの。
今作は前作以上に、「この主人公たちの物語は、最終的にどういうところに行き着くのだろう?」と気になるばかりです。
というわけで、「ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島」もやっぱり面白そうなんですよ。
今年の後半は、海外のビッグタイトルが多かったり、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」にしても基本的には対戦ものだったりするので、じっくりまったりと楽しめて、誰かと一緒に遊ぶにしても協力プレイで楽しめるというものがあまりなかったり。そういうものを求めている人はぜひチェックしてみてもらいたいですね。
ボクもまんまと、「あぁ、こういうタイプのゲームを年末年始にじーっと遊びこむのもいいよねぇ」なんて思っちゃいましたから。
ではでは、今回はこのへんで。また来週。
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