山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第136回

世界に響いた「カービィ」コールと「灯火の星」!「スマブラSP」の魅せかたがやっぱりすごい話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

世界に鳴り響いた「カービィ」コール!この1週間の出来事と言えば、やはり「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL Direct」の話は外せないですね。

11月1日に配信された「スマブラSP Direct」ですが、これまででも十分に「今度の『スマブラSP』はどこまでやるの?」という感じがありましたけど、発売前最後のダメ押しもすさまじかったですねー!

「スピリッツ」という形で、参戦キャラにまつわる様々な作品のキャラクターも、いわば能力アップカード的なスタイルで登場するということで、

放送でいろいろなキャラクターが映るたびにSNSでは、各作品のファンが大反応している盛り上がりが見られました。

かくいう僕も、大好きな「悪魔城ドラキュラ ギャラリーオブラビリンス」の「シャーロット・オーリン」が映ったら頭の中に「ジョナサンッ! シャーロットッ!」っていう声が鳴り響いたり、

「ファイアーエムブレム」シリーズのスピリッツを片っ端から集めたくなったり。

ちなみに、「メタルギアソリッド3」からの「リボルバー・オセロット」のスピリッツも映っていたのですが、「MGS」ファンな人が「あれ?『MGS3』では『オセロット』っていう名称じゃない?」と疑問のつぶやきをされているのを見て、僕も公式サイトのキャラクター紹介の表記などを確認してみたのですが、確かに「MGS3」ではリボルバーの呼び名なしの「オセロット」表記なんですよね。「MGS3」中にリボルバーを持つようになってレボリューションしだしたら、そこからはもう「リボルバー・オセロット」という感じなのでしょうか。このあたりちょっと気になるところです。

とまぁ、こんな感じで「スピリット」の要素だけでも好きなゲームの場面を思い出したり、コレクション欲がかき立てられたり、細かなところが気になってみたりと、これだけでもいろいろ考えるところが満載で、夢中ですよ。

スピリットにはあんなキャラやこんなキャラまで!「ディスクシステム」のイメージキャラクターディスくんの姿が!
「ドラキュラ」好きな人の頭にはこの画像を見ただけで「ジャナサンッ! シャーロットッ!」っていう声が再生されます
「MGS3」からだけど「リボルバー・オセロット」表記なオセロット。もうリボルバーに持ち替えているので、この時点から「リボルバー・オセロット」?レボリューション?

大きな話題となったのが、最後に公開されたメインテーマ「灯火の星」の映像ですよね。

「1人で10体ぐらい倒せればいけるか」という斬新なマルス算からの、圧倒的な攻撃の前に次々にかき消されていくファイターたち。ハイリアの盾で数発は防ぐも最後には飲まれていったリンク、ソニックのスピードでも逃げ切れず、ピットとブラックピットをパルテナ様が身を挺して守ろうとするもかなわず、スネークもダンボールごと飲み込まれ。

そんな絶望的な光景の中、ただ1人逃げ切ったのは……カービィ!

闇に包まれた世界に立ち向かうカービィの姿。

それと共に、厳かに歌い出されるメインテーマ「灯火の星」!

絶望的な状況のなか、逃げのびたカービィが最後の希望の星に

……今このコラムを書くのにあらためて見てたんですけど、何度見てもたまらないですねー。

こんなの素晴らしい演出を決められたら、興奮するに決まってるって話ですよ。

例によって、ニューヨークの任天堂オフィシャルストア「Nintendo NY」では、この映像をライブで見ていたニューヨーカーたちの大興奮の様子が見られます。

為す術もなくサラサラされていくファイター達に「ノー!」の悲鳴が響き渡ってからの、大興奮のカービィコールの盛り上がりは必見です。

そして、放送終了後には、気づいた人の「メインテーマの『灯火の星』って、反対から読んだら『星のカービィ』じゃん!」というツイートが駆け巡っていき、僕もそれをみて「本当だ! どこまでうまくできてるんだ!」と驚きまくりでした。「星の火灯」って字面的にも最後の「灯」が火とイに近いですし、いろんな見方をしても整っているのがすごい。

ちなみに「スマブラSP」公式サイトの「サウンド」では、メインテーマ「灯火の星」が聴けるだけでなく、星をクリックすると歌詞も見れちゃいます。

……本当に「いつ休むんですか?」って気持ちになりますねー。

メインテーマ「灯火の星」は逆から読むと「星のカービィ」に。放送直後すぐに話題になり始めましたが、気がついた人もすごいですねー

さてさて、話題は変わりまして、僕が今週プレイしていたのは「Fallout76」のベータテストです。

製品版は11月15日に発売となる「Fallout」シリーズ最新作にして、初めてのオンラインタイトルですが、北米のコアタイムであり日本の深夜から早朝にかけてベータテストが行なわれているので、なんとか寝る時間を調節してベータテストに参加しているという人もいるのではないでしょうか。

僕もなんとか時間を合わせてプレイしているのですが、

やはりオンラインで他のプレーヤーも同じマップにいる今作は、非常に独特。

なによりも「他人の気配がする『Fallout』の世界の怖さ」を楽しんでいます。

怖いんですよ。ただでさえどこから何が飛び出してくるかわからない屋内を探索中とかに、突然足音が聞こえてきて他のプレーヤーがドカドカっと走ってくると「うわ、なんだなんだ!」っとなります。

おそらく相手も同じように「うわ、人いた!」みたいにびっくりしてますし、システム的にはプレーヤー同士の戦いも可能なので緊張感もあり。

お互いを認識してピタッと止まって銃を向けあい、

敵意がない事を確認するために、ちょっとジャンプしてみたり。

まぁ今のうちだけかもしれないですが、ちょっとドキドキ、ちょっとほのぼのする新鮮な「Fallout」になっています。

通りがかったHPが残り少ない人から取引を申し込まれたのでスティムパックをトレードして、お互いにポーズ! こういうところはオンラインゲームって感じですねー

まだベータテスト段階ということもあると思いますが、持ち運べる拠点「C.A.M.P.」で手に入れた設計図でいろいろなものをクラフトしつつ、飲み物と食べ物を確保しつつとにかく生き延びて、いろんな探索していくという感じで、いきなり壮大なことになるではなく結構コンパクトなサバイバルRPGにまとまっている感触がしますね。

世界観はどこを取ってもしっかり「Fallout」ですが、プレイ感覚はオンラインテイストで新鮮さがあり、コンパクトな遊び心地ながら、いつまでも遊び続けられるような。そんな手応えを感じています。

……「レッド・デッド・リデンプション2」も並行してますが、一方は西部開拓時代の終わり、もう一方はその約200年ほど後で核を使った大戦争で全てが失われたアメリカであり、

「200年ぐらいの間にこんなに変わっちゃうもんかねアメリカ!」っていう気持ちになったり、

「古き良き時代とはよく言ったものだ、どう見ても『Fallout76』の世界のほうがひどい」とか思ったり。

2つの作品でこんな気持ちを味わえるのもゲームならではっていう感じがしますねー。

唯一の問題は、もう全くプレイする時間が足りないっていうことですが。

時間が欲しいですねー。本当に。

世界観はまさにそのまま「Fallout」シリーズ最新作。それにしても「RDR2」の西部劇の時代から200年ぐらいで、スーパーミュータントが異形の生き物を狩って歩く国になるのだから、アメリカはすごいですねー

ではでは、今回はこのへんで。また来週。