山村智美の「ぼくらとゲームの」
連載第85回
Let's do the Odyssey!スーパースターのジャンプアップで世界中が楽しい旅を始めるまであと2日な話
2017年10月25日 12:00
この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。
「よく聞いて、男の子も女の子も……世界中のみんな! 立ち上がって行動することを恐れてはダメ! 私たちはみんな誰もがスーパースター、やりとげられるのは私たちだけ! さあ 笑顔になって、もうぐずぐずなんてしてられない! さあ、オデッセイの始まりよ!」
いきなりの書き出しに驚いた人ばかりだと思いますけど、この歌詞を毎日のように聴いて心のワクワクが止まらなくなっている人もいらっしゃいますよね?
実は上の書き出し、今週の金曜日、10月27日にいよいよ発売になる「スーパーマリオ オデッセイ」の主題歌である「Jump Up, Super Star!」の歌詞の一部を和訳したものなんです。文章的に組むために、ちょっと意訳もしていますが。
この主題歌「Jump Up, Super Star!」。
メロディーも歌声も素晴らしいんですけど、
歌詞をじっくりと訳してみたら、これまた最高に素敵な歌なんですよー。
「Jump Up, Super Star!」は今年6月に開催された「E3 2017」のタイミングに発表された「スーパーマリオ オデッセイ」2ndトレーラーにて初公開された楽曲だったわけですが、トレーラーの映像もさることながら、世界中のゲームファンが「この曲はなんて曲だい!?」と騒然となったほど。
マリオらしからぬジャズテイストなボーカル曲、そのメロディー、その歌声。
一言に言えば“センセーショナルなデビュー”。
その後も世界中のファンから注目され、最初は「もしかして?」という憶測だったところから明らかにされたポリーンの存在、新たなPV、さらに10月に入るとショートバージョンの無料配信が始まり、先週の10月20日からはiTunes Storeにてフルバージョンの販売も開始されました。
もちろん僕もすぐさま購入、それ以来聴くたびにちょっと元気になっています。
で、iTunes Storeにて購入した曲データにはちゃんと歌詞のテキストも入っていて、その歌詞を眺めているうちに和訳を知りたくなってチェックしてみるとこれがまた、素敵な歌詞だったというわけなんです。
もちろん、もっと早くから和訳した歌詞をチェックしていた熱心な人もたくさんいらっしゃると思うんですけどね。
権利的な都合から、英語の元の歌詞とかをドバッとここに書くわけにはいかないので、そのあたりはまぁ、いろいろとチェックして頂ければと思うのですが。
かつて「ドンキーコング」シリーズでヒロインだったポリーンが歌うこの曲は“私のスーパースター”の旅=オデッセイを歌いつつも、世界が広くて素敵なことに満ちていること、怖がらずに飛び込むこと、世界中のみんなもスーパースターなんだよ……というような、歌詞の広がりを見せてくれます。
いやもうね、この歌詞の意味をしっかり噛みしめて、いざ「スーパーマリオ オデッセイ」をたっぷり遊びこんで、旅、オデッセイの行き着いた先でエンドロールとともにこの曲を聴いたならば。
やばいですね。
もう想像するだけで涙腺がやばいです。
というわけでぜひ、まずは無料配信中の「Jump Up, Super Star!」ショートバージョンを、iOS環境の人でしたらiTunes Storeにてフルバージョンを聴き、そして歌詞の訳を調べてみたりして、「スーパーマリオ オデッセイ」の旅に突入していってもらいたいところです。
そうすることで、プレイの記憶はより大切な思い出になるやもしれませんよ。
本日より期間限定で、『スーパーマリオ オデッセイ』主題歌「Jump Up, Super Star!」ショートバージョンを、任天堂公式HPにて無料配信中!くわしくはこちら。https://t.co/BEe6owPZpU
— スーパーマリオ オデッセイ (@mario_odysseyJP)2017年10月10日
それにしても、かれこれ31年前の1986年のことになりますが、ファミコンの「スーパーマリオブラザーズ」の曲に歌詞のついた「GO GO マリオ!!」という曲があったんですよ。
僕は当時、その曲が入ったカセットテープを持っていたんですよ。お馴染みのステージ曲に「今日も元気に~マリオが~走る~走る~」というようなシンプルな歌詞があてられた曲でした。子供でも歌いやすくて、メロディーと歌詞が異様に頭に入ってきやすい歌だったので、今でも覚えていたりします。
そんな僕がなんだかんだとゲーム好きがこうじてこんな文章を書く仕事をするようになり、あれから31年も経った今「Jump Up, Super Star!」というマリオの曲が世界中のファンに騒がれたり、良い曲だと喜ばれたりしている様子をネット上でコメント付きで見られるようになるなんて。そんな日が来るなんて思いもしなかったですね。でも、結構ね嬉しいんですよ。小さい頃を思い出せるこの気持ち。
僕と同じように「GO GO マリオ!!」を子供の頃に口ずさみながらファミコンでマリオを遊んでいた人が、今は親となり、自分の子供とともに「スーパーマリオ オデッセイ」を楽しんで「Jump Up, Super Star!」を聴いたり……そんな人もいらっしゃるでしょうね。
そして、今お若いゲームファンの人や、または小さなお子さんもまた未来に、新しいマリオの曲をきっかけに「Jump Up, Super Star!」のことを思い出す時なんかも来るのかもしれません。
もしそんな時が来たら、その頃にはもっともっとゲームっていうものの見た目は変わっていそうですけど、本質的に大切なことはきっと、今と変わらないような気もしますね。
Let's do the Odyssey!
ではでは、今回はこのへんで。また来週。