山村智美の「ぼくらとゲームの」
連載第149回
“開発チームも驚きの1週間!”勢いが止まらないままに世界中のゲームシーンを席巻中の「Apex Legends」の話
2019年2月13日 12:00
この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。
「Apex Legends」の勢いが止まらないです。まだ2月ですけども、2019年のゲームシーンを代表するタイトルのひとつと言っていいのではと思えます。
先週のこの連載でもお伝えした話題のFPS3人チームのバトルロイヤルゲーム「Apex Legends」。2月5日に配信開始されてからまだたったの1週間なのですが、恐ろしい勢いでプレイ人口が拡大しています。
開発のRespawn EntertainmentのCEOであるビンス・ザンペラは、1週間で累計プレーヤー数が2,500万人を突破したこと、そしてピーク時の同時接続プレーヤー数も200万人を越えたことを伝えました。
そのタイトルは「What a week it’s been!(驚きの1週間が過ぎました!)」。
そりゃ驚きますよ。1週間で2,500万人がプレイ、しかも同接200万人だなんて、とてつもない数字ですよ。
これが例えば、超有名大型タイトルのシリーズ最新作で、発売を待っていた人が世界中に山ほどいるタイトルならまだわかる……いや、それでもこの数字は出ないかもしれませんね。
それが、「Apex Legends」は「タイタンフォール」シリーズのスピンオフとは言っても基本的に新規のタイトルなわけで。
あまりに突然かつ瞬く間に大ブームになったので(配信開始から3日で1,000万プレーヤー突破していましたので)、ゲームファンな人でもまだよく知らないという人や、一体何が起きているのか困惑している人もいるのではと思えるほどです。
そういう人に「一体何が起きているんですか?」と聞かれたら、その返事は「事前の知名度はあまりなかった新規のゲームが、1週間で世界中のゲームシーンのトップトレンドを塗り替えました」となります。
……嘘みたいな話ですが、起きている現象をざっくり言うとこうなるんです。
恐るべし「Apex Legends」。
今はもう、「評判が評判を呼ぶ」という状態に入っているところがありますよね。そのいわゆる“ブームの勢い”によって急激に加速しているところがあります。
それに、なんと言っても3つのプラットフォーム(PC/PS4/XboxOne)で基本無料でプレイできるので、評判を聞いて気になった人が様子見プレイをすぐにできるという強みが、加速をさらに早めているところもあります。
でも、そうして「どれどれ、どんな感じかな? そうは言っても言われてるほど大したことないんじゃない?」なんて思いつつ様子を見に行くと、「……これを基本無料で出すなんてやり過ぎだよ!」という感想になること間違いなしのクオリティとプレイフィールが待っているわけで。
特にFPSに慣れている人なら、「気がついたら長時間、延々とプレイし続けていた……」となってしまいます。
というか、なってしまった人がこの1週間の2,500万人プレイという結果を作ったというわけです。
NinjaやshroudといったTwitchストリーマーの存在も人気の火付け役であり加速役になっていますね。
有名Streamerが夢中でがんがんプレイして、それを観てプレイし始める人がいて、彼らのプレイや使用キャラや武器、立ち回りを参考にしたくてまた観て、そして観ているうちにプレイしたくなる。そういう熱を回して増幅させるような力があります。
Twitchで「Apex Legends」の配信を観る視聴者の数は日に日に増え続けていき、今では常に30万人越え。圧倒的なトップタイトルとなっています。
ちなみにボクもこの1週間は「Apex Legends」漬け。
3連休も「仕事を数時間して『Apex Legends』を2~3戦して、また仕事を数時間して『Apex Legends』をプレイして……」の繰り返しですよ。
主に「ミラージュ」か「ライフライン」を使いつつ、たまに毒おじさんこと「コースティック」も使っているのですが、やっぱり毒おじは性質上、狭い室内の方が毒を活かせますし、敵を誘いこんで待つような動きが主体になるので、野良で上手く活かすのは難しいかなと感じたりしますね。
それでも終盤の狭まったマップが上手く室内になったりして毒まみれ戦法で勝ったりすることも。他のキャラにない独特な面白さがあるんですよ。毒おじ。
アンロックキャラですし、あんまりオススメはしないですけど。
ミラージュもデコイの使い方次第なテクニカルなところがあって楽しいんですよ。
ピースキーパー片手に敵に向かって走りつつホログラフのデコイを出して撹乱するという、いかにも分身キャラの定番みたいな動きを楽しんでます。アルティメットアビリティのファントムも乱戦の中で出すと敵はパニック気味になってかなり効果的かつ楽しいです。
ミラージュもまた楽しいキャラです。こちらは毒おじよりオススメしやすいですね(笑)。
さてさて、ボクは野良のチームでプレイすることがほとんどなのですが、プレイするなら「これを意識しておくといい感じ」なポイントがあるんですよね。それをいくつか書いておきましょう。
まずは、
「キャラクター選択画面では、自分の選択順になる前から選ぼつもりのキャラクターにフォーカスを合わせておいて『俺はこのキャラクターを選ぶつもりだぜ!』というのを仲間に伝えよう」!
というものですね。自分がキャラクターを選ぶ番でなくても選ぶつもりのキャラクターを伝えられるので、チームメンバーはそれをみて使用キャラクターを合わせることができます。キャラクター被りや相性を意識する上でも便利なので、忘れずにやっておきたいところです。
次は、
「ジャンプリーダーの操作でダイブして着地する時、着地の少し前に個別行動にしてジャンプリーダーから少し離れたところへ着地しよう」
これは、ジャンプリーダーにくっついた状態のままで着地まですると、お互いが近すぎるんですよね。そのため、武器を探しに行く場所も同じになってしまいがちで、取り合いみたいになってしまいがち。それを避けるため、着地前にリーダーから離れて少しだけ別のところ(数件先の建物ぐらい少し)に着地すれば、お互いが武器を漁る範囲が被らなくていいというわけです。
次は、
「こまめにピンを刺そう!」
です。いきなりものすごく基本的なことを書きましたけど、やっぱりこれが1番大事。
「Apex Legends」の良さのひとつPing通信システムこと“ピン”は、ワンボタンでいろんな意思表示を伝えられる便利機能です。ですが、野良でプレイしていると、ピンを刺すこともなく1人で移動して、気がつくとだいぶ離れて孤立していた、なんていう人もチラホラ。ちょこちょことピンを刺しておけば仲間が動きを把握しやすいですし、孤立してあっさり敵にやられることも減りますので。今からしようとすることや行こうとしている場所をピンで伝えるのが手クセになるぐらい、こまめにしていきたいところです。
次は、
「遠すぎる敵を撃ってもあまり意味はないし、その射撃音で別の敵に気づかれる!」
敵にピンをつければ距離が出ますが、大体150m以上遠くの敵をちまちま撃っても敵チームを倒しきれることもないですし、あまり良い効果はないですね。それ以上に、その発砲音を聞きつけて別のチームが近寄ってくるというリスクがかなりあります。特にプレイ序盤で周囲に敵チームがまだたくさんいるときにそれをやるとリスクが大きいですね。確実に倒しきれる距離までは撃たずに静かに近づくのがオススメです。
……というわけで、がっちりプレイしている人からすると「なんだそんなことか」的な内容ですけれども、これからプレイするぞーという人はぜひ意識してもらえればなと思います。
ではでは、今回はこのへんで。また来週。