山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第140回

秋葉原HeyとPS4とでストイックな挑戦が繰り広げられている「ケツイ Deathtiny ~絆地獄たち~」の話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

1年ぶりに、アーケードとPS4とで、「ハイスコア」に挑むストイックな熱い戦いが繰り広げられているんですよ。

11月29日に発売開始となった「ケツイ Deathtiny ~絆地獄たち~」ですが、恒例のそんなに長くはないインタビューを前編と後編にわけてお届け致しましたが、いかがだったでしょうか?

まだ読んでいなかったり、そもそもPS4で「ケツイ」が出ることも、そのインタビューがあることも知らなかったという人は、ぜひ下のURLよりご覧頂ければなと思いますよ。

□M2 Shot Triggers「ケツイ Deathtiny ~絆地獄たち~」インタビュー前編
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1153397.html

□M2 Shot Triggers「ケツイ Deathtiny ~絆地獄たち~」インタビュー後編
https://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/1155701.html

前後編のインタビューで魅力をたっぷりお伝えした「ケツイ Deathtiny ~絆地獄たち~」

ちなみに、同じくボクがほぼ毎月インタビューさせて頂いている「SEGA AGES」シリーズからも、「SEGA AGES アウトラン」が同日に配信開始されましたので、M2STG「ケツイ」後編と「SEGA AGES アウトラン」の2本の恒例インタビューが同時進行になり、ボクはもう今年最大の山場と言わんばかりの有り様でした。

こちらもそんなに長くなくてさらりと読めますので、まだ読んでないなーという人、そもそもNintendo Switchに「アウトラン」が出ているなんて知らなかったという人は、ぜひお読み頂ければ。

□「SEGA AGES アウトラン」インタビュー
https://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/1154400.html

こちらも恒例のインタビューで追加要素の楽曲を伺った「SEGA AGES アウトラン」

さてさて、そんななか今週に連日観ているのが、秋葉原のゲームセンターHeyの配信です。

秋葉原Heyの2階では、11月29日~12月5日まで、「ケツイ Deathtiny ~絆地獄たち~」の「DEATHTINY MODE」が配信台で稼動中。そして、そのハイスコアを競うスコアアタックイベント「DEATHTINY CHALLENGE」キャンペーンが開催されているんですね。

こちら、秋葉原HeyのスコアとPS4のオンラインスコアランキングとでハイスコアを競い、それぞれの1位~5位の人にはプレゼントも贈られるという発売記念イベント。

昨年この連載で、PS4「魔法大作戦」の秋葉原HeyとPS4スコア争いが面白かったというお話をお伝えしたわけですが、今年の「ケツイ」ではエムツーさん自らサポートしてイベント化されているというわけなんですね。

これがまた、熱いんですよ。

PS4のオンラインランキングからリプレイデータをDLしてプレイを見ることができるので、そちらが自分のプレイの参考にするのには便利でいいのですが、

やはり見応えがあるというか、エンタメ的に楽しめるのは秋葉原Heyのライブ配信ですね。今その時間にスコアアタックしている人のライブですし、結果ありきで見るリプレイとは違い、そこにはドラマもあるんですよ。

例えば、12月4日のライブ配信では、ステージ1のプレイ開始して1分足らずで捨てゲー(そのプレイを捨てること、やめること)している人がいたんです。

平日の日中ということもあって他に挑む人はいなかったのか、おそらく同じ人が何度も、ある程度プレイしては途中で捨てるというのを繰り返していました。

最初はボクも「この人は何をしてるんだろう?」ってちょっと不思議に思いながら配信を眺めていたのですが、途中で「あ、この人はおそらくガチスコアラーな人だ」って気づいたんです。

本格的なスコアラーの人にとって、序盤早々に何かスコア稼ぎのパターンがうまくいかなかったのなら、もうその先はプレイしてもしょうがないんですよね。その人の目的はハイスコアを出すことであって、練習したいというわけでも、せっかくだからクリアまでやろうという気持ちもなく、すぐにそのプレイを捨ててしまう。

かなり昔の話ですが、ボクの知人がナムコのアーケードレーシングゲーム「レイブレーサー」のタイムアタックにのめり込んでいた頃、最初のコーナーで捨てゲーしている時がありました。当然100円入れてのプレイです。それを見たボクはさすがに100円もったいないからと、知人がプレイを捨てた後にその続きをちょっとプレイさせてもらったりしていました。

ハイスコアへの道はストイックです。恐ろしいほどに。

12月4日の秋葉原Heyのライブ配信の方は、何度かその人が序盤捨てゲーをした後に、プレイがいい感じに軌道に乗ったのか、順調にプレイしていく様子に入っていきました。

予想通りその人のプレイは、スコア稼ぎパターンをしっかりと確立している本気度の高いものです。アレンジ要素の「デストロイシステム」での稼ぎも研究されていて、あれよあれよとかなりのペースでスコアを稼いでいき、そのまま最終ボスであるドゥームの元に到着。

そのまましばらくドゥームと戦っていたのですが、ドゥーム撃破直前に被弾したとき、そのまま自機は動かなくなったのです。

そのまま微動だにしないまま弾をくらい続けて、自機数を減らしていきました。

そう、なんと最終ボスまできて捨てたんです。

想像するしかないですが、おそらくそこまでのスコアを見ていて、このペースでクリアするとどれぐらいのスコアになるかも想像していたと思うんですよね。そして、その想定されるスコアは、その人の目標よりは下回ってしまうのでしょう。そのまま一応はドゥームまでプレイしたものの、1回被弾したタイミングで、気持ちが折れてしまったのかもしれません。

これはさすがにボクも「えー、ドゥームまで来て撃破寸前でも捨てゲーするのー!」っとびっくりしましたし、配信を見ている人もコメントで驚いていましたねー。

いや、それは驚きますよ。

どれほどにストイックなのか。

ちなみに、そのときのスコアは約5億9千万点で、12月4日のトップスコアであり、それどころか11月29日から12月4日までのHey配信台のトップスコアでもあったりします。

つまり、Hey配信側のトップ中のトップスコアなんですよね。それが、おそらくはご本人が納得のいっていない、最後に捨てたプレイのスコアなのだから、恐ろしい話です。

Hey配信台の、その日の閉店間際のスコアランキング画面。こちらは初日の11月29日
こちらは11月30日
こちらは12月1日
こちらは12月2日
こちらは12月3日
こちらは12月4日ですが、この日のトップスコアが、ボクも驚いたストイックなトライだったのです

ちなみに、PS4のオンラインランキングは、12月5日0時だとトップスコアが約6億4,600万点、2位が約6億3,900万点、3位が約6億1,700万点、4位が約5億8,300万点、5位が約5億7,700万点ということで、さすがにより参加されている人が多くて、時間の許す限り挑めるPS4版の方がハイスコアが高くはなっていますが。

それでも先ほどのHey配信のトップスコアは、PS4版のランキングを合わせて4位に入るわけで、緊張感がありトライ回数も多くはない中でのプレイですからね、すごい。

こちらのスコアアタックイベント「DEATHTINY CHALLENGE」キャンペーンは12月5日までなので、このコラムが掲載される5日正午では、まだ最終日がありますので。このスコアが最終日でどうなるのか。Hey配信では、最終日の記録更新にかけるスコアラーさんのトライが見られるのか。

シューティングゲームはあまり見たことがないという人でも、本気のトライは見応えたっぷりで、思わず引き込まれるものがあると思いますよ。

こちらはPS4のオンラインスコアランキング12月5日になったばかりの時点のもの。6億越えのスコアが3つもありますが、最終日でどうなるか楽しみです。

最後に別の話題ですが、今週金曜日は今年最大級のお祭りタイトルと言ってもいい「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」がいよいよ発売です。

それにあわせて、お笑いコンビ「よゐこ」の2人がスマブラに挑戦する「よゐこのスマブラで大乱闘生活」第1回も公開されていますので、こちらも要チェック!

観ればきっと、マリオのジャンプを見る度に「あ、コーヘイ!」って思う様になること間違いなしです。

ではでは、今回はこのへんで。また来週。