山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第74回

「ドラゴンクエストXI」と「スプラトゥーン2」をがっつりプレイしている夏の日の2017の話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

勇者してますか?(先週に続いて2回目)

いやー「ドラゴンクエスト XI」面白いですね。期待していた以上に楽しめているという感覚すらあるのですが、僕と同じように感じている人も多いのではないでしょうか。

しっかりやりこめてバランスが良くストーリーも立っている「ドラゴンクエスト」。

「ドラゴンクエスト」が持つ本質的な面白さは過去シリーズからすでに折り紙付きですし、その良さは今でもまったく色褪せないものがあります。

そんなところを再認識しつつ、毎日遊びこんでいます。

先週にお伝えしたとおり僕は3DS版の2Dモードのみというスタイルでプレイしているんですが、サクサク遊びこめるのがなんといっても魅力で、プレイしはじめるといつまでも遊び続けちゃいますね。

ネット上では、PS4版と3DS版とでのグラフィックス論議なども繰り広げられていたりするようですが、どちらにも優劣はなく、表現手法の違いであり、表現手法それぞれに得意/不得意も存在します。エンジニアリングではなくエンターテイメントである以上、新しい手法のみが一方的に優れていることなく、かといって新しい表現への渇望も常にあります。ざっくり言うと、どちらにもそれぞれの良さがある……僕はこれだと思っていますよ。

さてさて、プレイの方はというと今はいわゆる“一通り”の部分は終えて、「時渡りの迷宮」やカジノでのコイン稼ぎなどのやり込み要素を触っているところです。

総プレイ時間は今確認してみたら64時間になってましたが、まだまだやれることが残っていますし、遊びこめそう。

僕はこのあと3DS版のプレイを一区切りつけたあとにPS4版をプレイしていって、3DS版で得た「ドラゴンクエスト XI」の本質的なゲーム性を味わった上で、PS4版ならではの眼で楽しむ演出の魅力を味わうという、最も贅沢な楽しみ方をしていく予定です。

1番安心したのは、PS4版ももう1度最初からプレイするモチベーションが崩れなかったこと……簡単に言うと、もう1周プレイしたくなるぐらい面白かったということですね。本当に良かった。

そんななか今週は、

PS4と3DSに8月10日に「ドラゴンクエストI」と「ドラゴンクエストII」が、8月末には「ドラゴンクエストIII」のダウンロード版配信が決定したり、

「ドラゴンクエストビルダーズ2」がプレイステーション4/Nintendo Switchで発売されることが発表され、前作の「ドラゴンクエストビルダーズ」もダウンロード版のセールが行なわれたりと、ドラゴンクエスト関連の発表が続いて、まさに「ドラゴンクエスト」の夏という感じですね。

世代的にも「ドラゴンクエストI」、「II」、「III」の配信が嬉しいのですが、同時に、やっぱり世代の人なものですので、ファミコン版、スーパーファミコン版のオリジナルに近いものを遊びたいっていう気持ちも、ありますね。(「III」についてはゲームボーイカラー版がいいなぁと思います)

「ドラゴンクエストビルダーズ2」の発売決定! 今後は主流になりそうなPS4とNintendo Switchのマルチタイトルに。前作のセールも行なわれているので、未プレイの人は要チェック!

一方、「ドラゴンクエスト XI」と並行してがっつりプレイしているのが「スプラトゥーン2」。

ガチマッチは、

ガチエリア:A-
ガチヤグラ:B
ガチホコバトル:B

という、なんとも中途半端なウデマエです。最初はホクサイをずっと振ってたんですけど、連打のし過ぎでリアルに人差し指がしんどいという現象が発生し、今はデュアルスイーパーになりました。

デュアルスイーパーになったのは、完全にヒッセンとスプラシューターコラボ(いわゆるスシコラ)に対して距離と立ち回りで戦うというスタンスからですね。どちらも強ブキですけど、中距離での優位を保つこと、チームメンバーとの連携を重視することで封殺できると思います。

マニューバータイプのスライドも、上手く使えると生存率がグッと上がるので、立ち回りが上手い人が使うほどえぐいブキになるように思えますね。ブキのバランスはまだまだ現段階だと一概には言えないところがありますが、強いとされているブキ同士だとなんだかんだで悪くないように思います。

……ただ、ヒッセンの射程距離にはたまにびっくりしますけどね。「え~今の届くのー?」みたいな。

今のウデマエはこんな感じ。まずはオールA、ひいてはS帯までいきたいところ
やばいと思った瞬間にスライドで最後の1発を避けて撃ち返せる場面も。避ける方向をしっかり制御できればスライド連打はかなり良い性能してます

ゲーム全体を考えると、各種のバランスが全体的にマイルドに調整されたぶん、個人のパフォーマンスよりもチームプレイによる連携が重要なゲームになっているのかなと感じます。

その方向性は、チームで戦う対戦ゲームとして正しい進化であって競技性も高まっていると思うのですが、

一方でチームプレイが上手く噛み合っているときにはすごく楽しいゲームになるけど、そうでないとき、特に野良チームで上手く連携が噛み合わないときにはストレスを感じさせる窮屈なゲームになってしまうんですよね。ワンサイドゲーム(一方的な展開)が多くなりがちなのも連携ゲーの特徴です。上手くいっている方が一方的に強くなります。

お手軽に楽しさや爽快感を味わえるゲームというより、理解度が高い人同士で戦略的にプレイするとすごく楽しいゲーム……みたいな感じでしょうか。

チーム連携重視なストイックなゲームバランスになったぶん、ユーザーさんに求めるプレイが前作よりも難しいものになっているようにも思います。

こういう「ストイックなゲームバランスに調整した結果、ゲームバランスは良くなっているんだけどプレイの敷居が上がった」というのは、実は“対戦ゲームの続編あるある”なんですよね。長くゲームファンをしている人ほど、似たような事例をたくさん知っているのではないでしょうか。競技性を高めようとすると、どうしてもそうなる傾向があります。

そんなわけで、その時々に強いと言われているブキ(今だとヒッセン、スシコラ)に対してどう立ち回るのか。どのブキでカウンターを当てるのか。個人のエイムよりも2vs1の状況作り。そうしたプレイに対してのテーマと戦略を立ててプレイしていくと、遊びこむほどに魅力がしみ出てくる、いわゆるスルメゲーになるかもしれません。イカだけに。

ちなみに僕は、方向性の違いがあるので前作との比較はしづらいですが(それぐらい違いのあるゲームだとも思っています)、「スプラトゥーン2」は対戦ゲームとしてかなりバランスのいいゲームだと思います。少し歪なところもアップデートによって良バランスにたどり着きそうな感触がありますね。

まぁいろいろ書いてみましたけど、僕は前作よりもしっかりとした遊びごたえのある感じが気に入っていたりします。これからもがっつりやりこんでいきますよ。目指せオールS!

ではでは、今回はこのへんで。また来週。