【特集】
【メガドラミニW AE収録タイトルレビュー】「ぷよぷよ」
ストーリーモードの雰囲気が良い。スピード勝負もシンプルさが楽しい
2020年3月24日 00:00
- 1991年10月25日発売
「ぷよぷよ」はコンパイルが開発した落ち物パズルゲーム。1991年にMSX2やファミコン向けとして誕生し、その後シングルプレイ要素を強化し、RPG「魔導物語」の要素を濃くして登場、メガドライブ版はアーケード版をベースに、エンドレスにプレイできる「とことんぷよぷよ」を追加し発売された。
アーケード/メガドライブ版「ぷよぷよ」は、キャラクターがかわいらしく、展開するストーリーも「魔導物語」のノリを活かしてキャラクター性が強く、楽しかった。グラフィックスや雰囲気も良かった。何よりメガドライバーにとっては、「アーケードゲームそのまま」というのは、強力な魅力だった。まだアーケードゲームの方がコンシューマハードより性能が高かった時代、メガドライブは「アーケードゲームを遊べるハード」というところが大きなセールスポイントだったのである。
「ぷよぷよ」は同じく収録されている「ぷよぷよ通」に比べると駆け引きの点で甘い。相殺などのルールがなく、出来るだけ早く、効率的に組むことで相手を倒すことができる。戦いの駆け引きとしてはこの後のシリーズに比べるともの足りないが、逆にこのスピード感は独特の面白さがある。また、「魔導物語」をベースにした対戦キャラクターの駆け引きもユニークな“間”が楽しい。「とことんぷよぷよ」でただひたすらエンドレスにぷよを消すのもありだ。
「メガドライブミニ」ならではの楽しみ方として、開封レポートでも触れたが、言語を英語に切り替えることで、ソフトもジェネシス版に変化する。言語設定でプレイ可能になるタイトルは、セガが公式ページで紹介しているので、こちらを参照して欲しい。そのなかでこの「ぷよぷよ」が最も大きく変化するのだ。
「ぷよぷよ」をジェネシス版に切り替えると、ゲームタイトルは「Dr. Robotnik's Mean Bean Machine」となる。Dr. Robotnikとは「ソニック」シリーズの悪役、ドクター・エッグマンなのである。そう、海外版は「ぷよぷよ」は当時の海外市場の嗜好を考え、かわいらしいキャラクターや「魔導物語」のストーリーに馴染みがないことから「ソニック」シリーズの1つというカルチャライズを行なったのだ。
何か敵キャラも大味だし、連鎖しても「グッピー」みたいな声で、2連鎖、3連鎖でも違いはないし、もうちょっとストーリーモード頑張れなかったのかなあ、という印象だが、これはこれでネタとして面白い。「アジアエディション」を買ったユーザーはぜひ言語を英語にしてこちらを触ってみることをオススメする。
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