【特集】
【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「スラップファイト」
「ウエポンセレクトゲージシステム」を利用した攻略パターン構築が楽しい、縦スクロールシューティング
2019年9月30日 00:00
- 1993年6月11日 発売
かつて、数々の名作シューティングゲームを世に送り出した東亜プランが開発し、1986年に発売された8種類のウエポン(武器)を駆使して敵を破壊していくアーケード用縦スクロールシューティングゲームの移植作「スラップファイト」。メガドライブ版では、アーケード版とほぼ同内容のノーマルモードに加え、オリジナルのスペシャルモードも遊べるようになっている。
けっして簡単ではないが、武器の選択と敵の行動パターンに応じた戦略性の高さが魅力
自機の操作は、方向キーで8方向で移動、Aボタンが武器の選択、Bボタンが武器の連射、Cボタンが武器の単発での発射(※スペシャルモードではタイフーンボンバーを発射)となる。自機のストックがなくなるとゲームオーバーとなり、1周クリア後は2周目に突入し、自機のストックがなくなるまでエンドレスにゲームが続く。
本作最大の特徴は、プレーヤーが任意のタイミングで自機の武器を選択してパワーアップできる、ウエポン(武器)セレクトゲージシステムを導入しているところにある。特定の敵を倒すと★マークが出現し、これを取ると画面右側に表示されたウエポンセレクトゲージが点灯し、以後★マークを取るごとにゲージが下段へと動き、点灯中にAボタンを押すとゲージ内に表示された武器が装着されるという仕組みだ。ミスをするとそれまでに装備していた武器はすべてなくなるが、いずれかの位置にゲージが点灯していた場合は、★マークを1個だけ持った状態でリスタートする。なお、武器の選択後は★マークのストックはゼロになる。
ウエポンセレクトゲージはスピードアップ以下、ショット、サイドショット、ウィング、ボム、レーザー、ホーミングミサイル、シールドの全8種類がある。それぞれの特徴は以下のとおりだ。
・スピードアップ:自機の移動スピードが上がる。最高5段階までアップさせることが可能。
・ショット:最初から装備している武器。射程はやや短いが連射性能に長けているので、耐久力の高い敵に接近して撃ち込むと素早く倒せるメリットがある。
・サイドショット:文字どおり、左右に攻撃できるようになる武器。他の武器との併用もできるので重宝する。
・パワーウィング:すべての武器を3段階までパワーアップさせる効果を持つ。ウィングが増えると自機のサイズが大きくなって行動範囲が狭まり、敵弾を避けにくくなるデメリットもある。被弾すると消滅してしまうが、バリア代わりにも利用できる。スペシャルモードでは、ウィングを消費することでタイフーンボンバー(※詳しくは後述)が撃てるようになる。
・ボム:射程が短いが広範囲に爆風が広がり、なおかつ攻撃力にも優れる。
・レーザー:ボタンを長く押すほど、射程が長くなるのが特長。
・ホーミングミサイル:威力は弱いが、自機の周囲から16発の誘導弾を放ち、耐久力の低い可働砲台が数多く出現する場所では絶大な効果を発揮する。
・シールド:敵弾を3発分耐えることができるシールドを装備する。装備中は自機が点滅し、効果音が鳴り続ける。
ノーマルモードでは、敵はすべて地上を移動または固定され、自機は上空を飛んでいるという設定のため、どの敵に重なってもミスにはならない。これを利用して、あらかじめ敵の出現位置を覚えておき、出現と同時に素早く重なって倒す攻撃パターンを考えながらプレイするといい。また、選択した武器によっても攻略パターンが大きく変わるので、どの武器を使用すれば最も効率よく敵を倒せるのか、並行して考えながらプレイすることで本作の楽しさがさらに増す。
ただし、敵によっては出現した瞬間にいきなり弾を撃ってきたり、突然背後(画面下部)から現れてどんどん弾を撃ってくるものも存在するので、攻略パターンの構築はけっして簡単ではない。しかも本作の自機は、近年のいわゆる弾幕系のシューティングよりも当たり判定が大きめなので、敵弾の少ない場面でもちょっと油断するとすぐにミス、またはウィングを剥がされてしまうので、ある程度シューティングゲームに慣れたプレーヤーであっても最初は面食らうかもしれない。
とはいえ、敵の攻撃をかいくぐって★マークを集め、パワーアップさせた武器を撃ちまくれるようになった時の爽快感は格別だ。初めのうちは、多くの場面で瞬時に敵を倒せるようになる、サイドショットとホーミングミサイルか、あるいはショットとサイドショットの併用をおすすめしたい。また、アーケード版ではシールドの効果が一定時間で消滅するようになっていたが、メガドライブ版には制限時間がないので、難易度をより低く抑えるよう配慮してあるのも好印象だ。
スペシャルステージでは宇宙空間が舞台となり、ウィングをあらかじめ1個装着した状態でスタートし、Cボタンを押すと自機の周囲に爆風が発生。背後にいる敵も攻撃できるタイフーンボンバーを撃つことができる。ノーマルモードには存在しなかった、空中を飛び回る敵が出現するのも本モードならではの特徴だ。マップ構成、敵の出現パターンともにオリジナルモードとはまったく異なるので、すでにアーケード版を極めてしまった人も新たな攻略パターンを作りながら遊べるのがうれしい。
また、オリジナル・スペシャルモードともに、特定の武器を装備している時に限り出現する敵がいたり、特定の場所を特定の武器で撃ち込むと高得点が稼げる隠れキャラクターなどもいたりする。このような隠しフィーチャーを探しつつ、どこまでスコアを伸ばせるのか、自らの限界に挑戦しながら遊ぶのも一興だ。
演出面では、古代祐三氏が手掛けたサウンドも注目ポイント。特にオリジナルモードで流れるBGMは、アーケード版には存在しなかった同氏作曲によるオリジナルであり、どれも軽快でノリの良い曲ばかりだ。オプションメニュー内に、すべての曲を自由に選んで聴くことができる機能が付いているのも実にありがたい。
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