【特集】
【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「ロードモナーク とことん戦闘伝説」
放置で増殖! いかに攻め、いかに耐えるかタイミング重視のSLG
2019年9月30日 00:00
- 1994年6月24日 発売
「ロードモナーク とことん戦闘伝説」は日本ファルコムのSLG「ロードモナーク」をベースに大宮ソフトがメガドライブ向けに開発したゲームであり、ストーリー要素を盛り込み間口が広くなる工夫がされている。実は筆者は当時メガドライブで本作をプレイしておらず、「ロードモナーク」自体も今回が初挑戦だ。プレイの最中ではユニークなルールのゲームであることが実感できた。
プレーヤーはマップ上の1つの戦力として拠点を構え、他の拠点の王を倒していく。マップには最大4勢力まで登場、最終的に全て滅ぼし、生き残らねばならない。本作の特徴は「勝手に陣地が増える」ことにある。プレーヤーが放置していてもユニットは自動的に生産され陣地が増えていく。
もちろんただ放置しているだけでは勝てない。まずやることは税率の上下。税率を上げれば収入は増えるがユニットの活動は鈍くなる。逆に税率を下げることでユニットは動くが、資金がなければ陣地は増えていかない。税率を上げ下げしながらバランスを取って陣地を増やしていく。
敵に勝つには敵より早く大きな陣地を構えることが大事だ。衝突を避けるためマップを繋げている橋を壊し時間を稼ぐという手もあるし、いちはやく橋を繋いで潰しにかかるという戦略もある。敵の侵攻を防ぐ柵を設置したり、ユニットを集めて防御力を高めるなど徐々に高度な戦略が必要となってくる。
マップはパズルの様に練られており、プレーヤーは敵の配置や地形などを読み切り、時には速攻を心がけ、時にはじっと耐えて勝機をうかがうといった戦略が求められる。本作はメガドライブミニの開発者セガゲームスの宮崎浩幸氏お気に入りのゲームで、インタビューを引用すると「勝利を確信してから勝利に至るまでの5分間、その楽しさはぜひ味わって欲しいです」とのこと。実際その通りで、マップの特性や敵の動きに対処し、勝利へなだれ込む瞬間が最高だと感じられるゲームだ。
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