【特集】

【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「タントアール」

バラエティに富んだミニゲームを、みんなでたんと遊べる楽しい一品

1994年4月1日 発売

 1993年に発売されて人気を博したアーケードゲームの移植版で、数々のパズル、アクションゲームに挑戦してクリアを目指すという作品「タントアール」。コミカルな世界観が特徴で、今ではカジュアルゲームとも呼ばれるような、ボタン連打や計算、絵合わせパズルに一筆書きなど、ルールがシンプルかつ短時間で終わる20種類のミニゲームが、その名のとおりたくさん遊べるのが一番の魅力だ。

 メガドライブ版では、アーケード版と同様に敵のボスを捕まえるべく、全ステージクリアを目指す「アーケードモード」だけでなく、遊びたいミニゲームを自由に選べる「フリーモード」や、プレーヤー同士で勝敗を競う「コンペモード」が追加され、マルチタップを接続することで最大4人まで同時プレイができる。また、アーケード版には存在しなかったミニゲームも追加されているので、バラエティ・パーティーゲームとしての完成度が一段と高まっている。

【「タントアール」ゲーム画面】
さまざまなミニゲームが登場。ちなみに本作の主人公の2人組は、元々「ボナンザブラザーズ」というゲームに登場したキャラクターで、刑務所を脱走したボス一味を逮捕すべく、ゲームに挑戦しながら追い掛けるというストーリーだ

動体視力、空間認識、推理力に暗記力……あらゆるスキルが要求される、楽しいミニゲームが満載

 本作に登場するミニゲームは、「けっこう毛だらけコケコッコー」、「ビリージュエル」、「忍者どこじゃ?」など、聞いただけでも思わず笑ってしまう、ルールも単純明快なものばかりだ。だが、変わったネーミングでコミカルなグラフィックスだからといって、なめてかかると痛い目に遭うこと間違いなしだ。最初のうちは簡単にクリアできるのかと思いきや、「アーケードモード」ではステージが進み、より難易度がアップした状態でプレイするとゲームによってはかなり難しくなる。

 反射神経や動体視力に自信があるプレーヤーは「必殺! ハートウォッチャブル」や「忍者どこじゃ?」を、計算や図形が得意なら「スタンリーキューブいくつ?」を、暗記力に自信がある人は「アニマルサウンドシャワー」あたりがオススメだ。なお筆者の私見になるが、「ハッとしてフラワー」と「わくわくロボット工場」の両ミニゲームは特に手強い。

 4つのシルクハットの中から、シャッフル後に花束が隠されたシルクハットを当てる「ハッとしてフラワー」は、正解のハットを目で追うだけでもかなり難しい。また、制限時間内にパーツを集めてロボットを組み立てる「わくわくロボット工場」は、間違ったパーツを選ぶと即ライフが1個減るので、あっという間にゲームオーバーになるリスクがあるからだ。腕に自信のある人は"1コイン"でどこまで進めるのか、ぜひチャレンジしていただきたい。

【「必殺! ハートウォッチャブル」】
小学生時代に、体育の授業の合い間に多くの人が遊んだであろう、ストップウォッチの目押しをゲーム化。合格ラインとなる時間帯の範囲内でボタンを押せればクリアとなる

【「忍者どこじゃ?」】
画面内を高速で動き回る、黄色い服の忍者が最後に姿を隠した場所を当てるゲーム。ダミーの紫色の忍者の動きにつられないよう、黄色の忍者だけを目で追うための動体視力が問われる

【「スタンリーキューブいくつ?」】
画面内に積み上げられたキューブの数を当てるゲーム。死角の位置にあるキューブを忘れずにカウントできるかがポイントとなる

【「アニマルサウンドシャワー」】
4×4のマスに配置された動物が鳴いた順番を覚え、お手本どおりに再現できればノルマクリアとなるゲーム。ステージが進むにつれて鳴く動物の数が増えるので、瞬間的に記憶するのがだんだん難しくなる

【ハッとしてフラワー】
シャッフル後に、花束の入ったシルクハットを当てるゲーム。シャッフル中のシルクハットの動きが速くてなおかつトリッキーなので、目で追うだけでもかなりたいへんだ

【わくわくロボット工場】
制限時間内に、画面左側に表示されたロボットの組み立てに必要なパーツを選んで完成させるゲーム。よく似た形状の紛らわしいパーツがいくつもあり、見た目以上に難しい

 「アーケードモード」は、ステージ1は合計4回のミニゲームをクリアするとステージクリアとなり、以下ステージ2は8回、ステージ3は12回、ステージ4は16回ミニゲームをクリアするとステージクリアとなる。各ミニゲームのクリアに失敗するか、または一定のノルマを達成するとクリアとなる。ミニゲームの最中にミスをするとハート(ライフ)が1個失われ、ハートがなくなるとゲームオーバー。最終ステージでは、ボスが潜伏した場所を当てるゲームのみが登場し、ボスの発見に成功すればエンディングとなる。

 ミニゲーム選択時に、ときどきハートマークが出現することがある。これを選ぶとハートのかけらが手に入り、かけらを3個集めるとハートが1個増えるメリットがあるが、直後にプレイするミニゲームがランダムで決まるため、もし苦手なジャンルだった場合は、逆にハートを減らすリスクも伴う。ハートのストックが減り、ゲームオーバーのピンチを回避するためにはプレーヤーがリスクを負わざるを得なくなることによって、ゲームをより面白くさせるアイデアは実に見事だ。

 自身の能力の限界に挑戦すべく、「アーケードモード」の1コインクリアをストイックに目指してプレイするのもよし。ちょっとした息抜きに、「フリーモード」で好きなミニゲームを遊ぶのも、や「コンペモード」を利用して仲間と一緒にワイワイ楽しむのもまたよし。老若男女を問わず、誰にでもおすすめできる1本だ。

【「アーケードモード」の流れ】
4種類のゲームが常時表示され、ルーレットのように回転するカーソルをボタンで止めて遊ぶゲームを決定する
2人同時プレイ時は、より優秀な成績を収めたプレーヤーが次のゲームの選択権を得る
ハートマークを選ぶとハートのかけらが入手できるが、どのゲームが登場するかが事前にわからないデメリットがある
ステージクリア後に遊べる、飛行機を操作して風船を集めるボーナスゲームで多くの風船を集めると、ハートが1個回復する
最終ステージは、制限時間内にボスの隠れた場所を番地をヒントに探し出し、発見に成功するとエンディングへと進む

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