【特集】

【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「ぷよぷよ通」

相殺追加でさらに熱く! 対戦落ち物パズルの真骨頂

1994年12月2日 発売

 「ぷよぷよ通」は落ち物パズルゲームの人気タイトル「ぷよぷよ」の2作目となる。アーケード版が先に稼働したのち、メガドライブへの移植もスムーズに行なわれた。現在でもシリーズ最新作が発売されており、大会なども活発に行なわれている。

 本作の基本的なルールは「ぷよぷよ」と変わらず、上から落ちてくる同色または異色の2つのぷよからなる「組ぷよ」を、回転させたり落下させたりしながら積み上げていき、同色のぷよを縦横4個以上並べて消していくというもの。ぷよを消したタイミングで相手に「おじゃまぷよ」が飛ぶので、互いに邪魔をしながらぷよを消していき、先に上まで積み上げてしまった方が負けとなる。

 消えたぷよの上に積まれていたぷよはそのまま下に落ちるが、その先でさらに4つ以上同色のぷよが揃うと「連鎖」となる。連鎖に連鎖を重ねて、なるべく連続でぷよが消えていくように積んでいくのが「ぷよぷよ」の基本的なスタンスだ。多く連鎖すればするほど相手に送られるおじゃまぷよの数は飛躍的に多くなり、送られたおじゃまぷよは全ての操作か連鎖が完了するまで落下せずに、「予告ぷよ」として相手の上部にどんどんとストックされていく。そして操作や連鎖が完了したのち、次の組ぷよが登場する前のタイミングでドンっ︕と落ちてくる。

 新たに登場した「ぷよぷよ通」の最大の特徴は、この予告ぷよに対して、こちらからも連鎖をぶつける事で予告ぷよをストックから減らすことができる「相殺」機能が追加になった点だ。ほかにも自分のフィールド内のぷよを全て消すことで、次の連鎖で大量のおじゃまぷよを送れるボーナスが付く「全消し」も追加になっている。

上から落ちてくる1対のぷよをうまく配置して4個並べて消すのがぷよぷよの基本。連鎖がうまく決まると気持ちいい
ぷよぷよ通では新たに予告ぷよを消せる相殺が追加になった

 ゲームモードは普通にCPU対戦でステージクリアを目指す「ひとりでぷよぷよ」モードとプレーヤー同士で戦える「ふたりでぷよぷよ」モードがある。

 「ぷよぷよ」に登場するキャラクターたちはコンパイルが展開していた3DダンジョンRPG「魔導物語」シリーズのキャラクターが出張している。主人公は同作の主人公でもある、魔導師のタマゴの女の子アルル・ナジャで、敵のモンスターたちもコミカルでかわいらしいデザインとなっている。

プレーヤー同士で対戦する「ふたりでぷよぷよ」モードも用意する

 「ぷよぷよ」シリーズの魅力は何といってもこの連鎖の気持ちよさだ。連鎖が発生するとアルルは音声で呪文を唱える。2連鎖目は「ファイヤー」、3連鎖目は「アイスストーム」、4連鎖目は「ダイアキュート」、5連鎖以上は「ばよえ~ん」を延々と繰り返す。この声がかわいい上に、ばよえ~んが続く大連鎖は「ぷよぷよ」の頃は勝利宣言のようなものだったのでとても気持ちいい。

 「ぷよぷよ」の頃の上級者同士の戦いは、この連鎖を如何に早く組むかが勝負のポイントだった。大連鎖が先に落ちてしまえば、どんな凄腕のプレーヤーも返す術はない。そのため、ベテラン同士の戦いは1分以内に決まる事が多くある意味潔い面もあったが、相手のフィールドを埋め尽くすだけの連鎖をより早く組んで送るか、1撃では仕留められないが相手の連鎖を邪魔する小さめの連鎖を先に送って妨害するか、といった感じでどのくらいの連鎖をどのタイミングで送るかという駆け引きはあるものの、基本はスピード勝負になっていた。

 それが本作から登場した相殺ルール1つでゲーム性がガラッと変わった。速く連鎖を決めたとしても、同じくらいの実力の相手であれば、同じくらいのタイミングで連鎖の準備はできている。例え先に連鎖を発動させても、ほどよいタイミングで連鎖を返されると全て相殺され、逆にこちらのフィールドにおじゃまぷよが落ちてくる危険すらある。

 しかも「ぷよぷよ」の面白いところは、連鎖を組むためにはぷよが必要になるため、連鎖を組むのがうまい人ほど、連鎖し終えたあとは、自分のフィールドにほとんどぷよが残らない状態になってしまうということだ。新たな連鎖を組むためには、また新しいぷよを並べて1から連鎖の準備をしなければならない。

 この辺りの駆け引きが絶妙かつ複雑になった事で、「ぷよぷよ」のプレーヤー対戦は非常に盛り上がった。以前、全国レベルの対戦を見た事があるが、まさにこうした細かい駆け引きの応酬が展開していた。ぷよを積み上げる速度も速く、相殺しきれずに比較的大きめのおじゃまぷよが降ってきても、空いたスペースを活かして連鎖を組んで相殺用の防御に使ったりと、細かいテクニックのオンパレードだった。

 現在もなお続く「ぷよぷよ」シリーズ。今「ぷよぷよ」を楽しんでいる人も、昔遊んだ人も、「ぷよぷよ通」では当時のキャラクターデザインやゲーム性を一緒に楽しめる1本になっている。

1人プレイではレベル毎に用意された敵モンスターと戦い、全て倒せば次のレベルに上がれる。最上階は5階、つまりレベル5まで用意されており、やりがいがある
敵モンスターはどれもかわいい。「ぷよぷよ通」ではゲーム開始前に各キャラクターの紹介が行なわれるようになった
「ぷよぷよ」シリーズでは中央の2列に最上段までぷよが積みあがると負けとなる

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