【特集】
【メガドラミニ全タイトルレビュー︕】「スーパーファンタジーゾーン」
メガドライブで登場した「ファンタジーゾーン」は、なんとサンソフト製!
2019年9月15日 00:00
- 1992年1月14日 発売
敵基地やボスを倒して手に入れたコインを使ってパワーアップを買うという独自のゲームシステムを備えたシューティングゲーム「ファンタジーゾーン」。1986年にセガからリリースされ、カラフルなグラフィックスと心地いいサウンドが高い評価を得て、新旧のシューティングファンの心に残る1本となっている。その後各機種への移植や、セガ・マークIIIやゲームギアでの続編的なタイトルの発売を経て、満を持してメガドライブで登場したのがこの「スーパーファンタジーゾーン」である。
面白いのは本作を発売したのが本家セガではなく、サンソフトだということ。かねてからセガ製のアーケードゲームを家庭用機に移植していたサンソフトがセガのラインセスを得て、そのゲームシステムを受け継いだ完全新作を発売したことは、当時のメガドライブユーザーにとってちょっとした事件だった。
オリジナルの「ファンタジーゾーン」と同様、主人公には「オパオパ」を据え、ファンタジーゾーンの征服を企む「ダークメノン軍」との戦いを描く新規のストーリーを設定。左右に任意にスクロールするステージに10機設置された前線基地を壊すとボスが登場し、それを倒すと次のステージへ進むというルールで、コインでパワーアップを購入して戦うシステムも継承している。
その色遣いやキャラクターデザイン、サウンドなどはもちろん、ステージ構成や攻略パターンなどにもオリジナルの「ファンタジーゾーン」へのリスペクトが感じられ、今見てもセガ製でないのが不思議なぐらいだ。驚いたのは「ファンタジーゾーン」のBGMがサウンドテストにしれっと収録されていた点で、メガドライブのアーケード版とは異なるFM音源チップでここまで再現ができるのかと感心するほどの完成度を誇っていた。しかもこのBGM、裏技でゲーム中のBGMと入れ替えられるというオマケ(タイトル画面でABCを押したままSTARTを押しっぱなしにしてゲームを始める)もあるので、ぜひ試してみてほしい。
その一方で、オリジナルにはなかった要素もあり、例えば暗く視界の狭い洞窟のステージや、アイテムなしでオパオパが歩くとミスになる電気が走るステージなど、ステージにちょっとした工夫が凝らされている。
パワーアップにもいくつか新たなものが登場していて、その中でも面白かったのは「カルテットミサイル」だ。これは4発のホーミングミサイルを発射するボム系の武器なのだが、前線基地にはホーミングしないという性質を持っている。威力があり前線基地攻撃に向いているがホーミングしないボムとは明確な性能の違いがあり、オパオパの立ち回りにちょっとした選択肢ができたのだ。またこのボムの仕様も少し変わっていて、「ヘビーボム」など単発で購入する強力なボムが新たに「SpWEAPON」の枠となり、ボムとは別に単独で使えるようになって戦略の幅が大きく広がっている。単なる新作ではなく、ゲームとして進化を感じられたことが、さらなる高評価に繋がったのだと、個人的に思っている。
シューティングも豊富に収録されたメガドライブミニだが、他のどのタイトルとも被らないタイプなので、「ファンタジーゾーン」を知っている人も知らない人も、ぜひチャレンジしてみてほしい。
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