【特集】
【メガドラミニ全タイトルレビュー︕】「重装機兵レイノス」
2Dアクションで描くリアルロボットアニメの世界
2019年9月13日 00:00
- 1990年3月16日 発売
「ゲームでどのようにストーリーを語るか?」はゲーム開発者が挑戦し続けるテーマだ。「重装機兵レイノス」は2Dアクションゲームの手法で、「機動戦士ガンダム」に代表されるリアルロボットアニメのストーリーを描こう、という作品である。
本作で追求するのは、“シチュエーション”である。敵に攻め込まれての撤退戦、大気圏突入までの母艦を守るための宇宙での戦い、そして本格的な反撃に移る地上戦といった形で移り変わる戦場を描く。
敵の猛攻を凌ぎながら少しでも味方の機体をシャトルに入れたり、フィールドの下の方は空気との摩擦でダメージを受ける成層圏だったりする。特に宇宙の戦いでは慣性が働くため、慣れないとうまく操作できない。逆にコツを掴むと逃げながら敵に弾が当てやすかったりする。
とはいえ実はゲームとしてはかなり難しい。敵は大量に画面に出てきて弾をばらまくし、やられて爆発したときの爆炎にも攻撃判定がある。装甲は時間が経てば回復するが、とにかく敵がひたすらわいてくるので注意が必要だ。また、“得点稼ぎ”が必要なゲームで、タイムリミットがない場所では敵を倒しまくって得点を稼ぐことで装備をアンロックする。早いタイミングで強力な武器が使えるようになれば先に進めるのが楽になる。
本作でニヤニヤさせられるのは敵と味方のメカ描写だろう。量産型の敵機体、強力な砲撃機や、グレネードランチャーを撃つ敵。小型の戦闘ポッド。地上では水陸両用の機体や、発展型も出てくる。味方の機体は主人公との同型機で地味な茶色の量産機と、ロボットアニメの手法をうまく踏襲している。
ぶっちゃけてしまうと本作はちょっとバランスが悪く、特に要塞面などでは根気が必要なゲームだ。腰を落ち着けて攻略が必要となる。こういったゲーム的なバランスや演出はより洗練された形で、スーパーファミコン版の続編「重装機兵ヴァルケン」で結実することとなる。とはいえ本作は独特の魅力がある。暗く重い雰囲気や、シリアスなストーリー、そして明かされる真実など、開発者の強い思い入れを感じて欲しい。
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