【特集】

【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「ダイナブラザーズ2」

かわいい恐竜たちが織りなす完成度の高いリアルタイムストラテジー

1993年12月3日 発売

 「ダイナブラザーズ2」は、プレーヤーが星を守る神「The Egg」となり、かわいらしい恐竜たちとともに宇宙人と戦うリアルタイムストラテジー(RTS)だ。恐竜たちを繁殖させ、敵である宇宙人を全滅させることを目指す。ステージ形式になっており、クリアすれば次のステージに挑めるようになる。

かわいい恐竜たち。それぞれが個性的で、コミカルな会話シーンには癒やされる

 本作のジャンルは、リアルタイムに進行する時間の中で行動し、敵と戦うリアルタイムストラテジー(RTS)だ。RTSは少なからずニッチなジャンルであるため、名前を耳にしたことはあっても、プレイしたことがない人もいるかもしれない。

 しかし、本作はそんな人にこそお勧めできるタイトルだと感じた。ルールは明瞭で取っつきやすく、かつ奥深い戦略性がある。仮にジャンル未経験の人であってもゲームの面白さと新鮮さを感じることができるはずだ。

常に変化する戦況の中で行動を決めなくてはならないRTS
敵が攻めてきたら、素早く対応。放っておくと自軍を荒らされてしまう

 序盤は、「ステゴ」や「トリケラ」などの草食獣でパワーを効率よく溜めていき、溜めたパワーで生み出した「ティラノ」や「アロ」などの肉食獣で敵を倒していくというのが基本的なゲームの流れになる。いかに効率よく、かつ素早く恐竜たちを繁殖させ、パワーを溜められる環境を作るかというプレイスキルを求められるゲームだ。もちろん敵は邪魔をしてくるので、動向をみて最適な行動を取る必要がある。

雨を降らすことで草食獣が生きるのに必要な“草”を生やせる
お腹が空くと体力がなくなり餓死する。かわいい見た目だけにちょっと残酷
敵を蹴散らす肉食獣。守りから攻めへ転じられる瞬間

 また、恐竜たちが繁殖するにつれて必要な行動も増えていく。ステージ中盤から終盤にかけて徐々に忙しくなっていくが、その忙しさがまた気持ちいい。ここに雨を降らせて、次はあっちで、パワー溜まったから肉食獣を生んで、そしたら次は~……。と絶え間なく行動していると、脳汁があふれてくる。

繁殖する恐竜たち。数が増えるとその分必要な行動も増える。あ~忙し忙し
最初は少なかった恐竜たちがどんどん繁殖を続け、敵を圧倒できる力をつけていく光景に達成感を味わえる

 もしも本作をプレイするのが初めてであれば、チュートリアルである「れんしゅうモード」をプレイすることを強くお勧めする。れんしゅうモードでは、ステージを攻略しながら本作の基本的なルールを学ぶことができるため、導入にうってつけだ。また、恐竜たちが会話形式でルールを説明してくれるので、恐竜たちのキャラクター性も知れて一石二鳥である。

ステージごとに機能が追加されていく方式なので混乱せずにすむ
同じ恐竜のタマゴを食べようとする畜生。でもなんだか憎めない

 実は、筆者は「メガドライブ」が発売された1988年にはまだ生まれていない。もちろん「メガドライブ」の存在は知っていたし、ゲームショップなどで見たこともあったが、プレイしたことは1度もない。そんな「メガドライブ」を知らない世代であっても、「ダイナブラザーズ2」は古さを感じさせないどころか、今なお新鮮さを感じられた作品だ。

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