【特集】
【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「ロックマンメガワールド」
オリジナルステージが熱い、メガドライブ準拠の「ロックマン」3部作
2019年10月4日 00:00
- 1994年10月21日 発売
「大魔界村」や「フォゴットンワールズ(ロストワールド)」、「ストライダー飛竜」などの、メガドライブで人気を誇ったカプコンのアーケードゲームの移植タイトルは、ライセンス契約をしたセガが開発/販売を行なっていた。本家カプコンがメガドライブに参入したのは意外に遅く、ハード発売から5年が経過した1993年で、その3タイトル目として発売されたのが「ロックマンメガワールド」である。
1987年よりファミコンやゲームボーイなどの任天堂ハード向けに展開されていた「ロックマン」シリーズが、当時のライバルハードともいえるメガドライブに移植されたことは、メガドライブユーザーにとってサプライズだった。しかも名作とされる初期3部作に加え、本作でしかプレイできない新ステージが追加されるという豪華仕様での発売であった。
悪の天才科学者Dr.ワイリーの野望に対抗するために、Dr.ライトによって戦闘用ロボットに生まれ変わった主人公ロックマンの活躍を描く「ロックマン」と「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」、そして「ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?」の3部作を収録した本作。各作品はサイドビューのステージクリア型のアクションゲームで、主人公のロックマンは、標準装備の武器「ロックバスター」を持つ他、倒した敵ロボットの能力をコピーする能力を持っている。この能力は他の敵ロボットに相性があり、効果の高いものを先に取っておくことで攻略が楽になるという戦略はシリーズで一貫したものだ。
この「ロックマンメガワールド」は、オリジナルの3部作にメガドライブ独自のバランス調整を施して移植をしつつ、ハードウェアに合わせてグラフィックスやサウンドがリッチなものとなった。この色使いや音色は実にメガドライブらしい味わいがあり、個人的には気に入っている。また当時のゲームにおけるプレイデータ保存の基本だったバックアップ機能が本作にも搭載されている。中断セーブのあるメガドライブミニでプレイするなら特に意識するものではないが、オリジナルにプレイデータの保存手段がなかった「ロックマン」のプレイには重宝するものだった。
スコアがあり、アーケードゲーム的なテイストで楽しめる「ロックマン」、初めて一般から募集したボスのデザインが採用された「ロックマン2」、ブルースやラッシュの登場により、これまで以上にドラマチックになった「ロックマン3」と、これだけでもボリューム満点な内容だが、これらを全てクリアすると、本作オリジナルの「ワイリータワー」のモードが出現する。
こちらはDr.ワイリーの新たなステージへと挑んでいくモードで、その構造は完全新規のものだ。ステージには収録された3部作でロックマンを苦しめたワイリーのメカが総登場し、襲いかかってくる。またステージのボスには、「西遊記」のキャラクターをモチーフとした「バスターロッド・G」(孫悟空)、「メガウォーター・S」(沙悟浄)、「ハイパーストーム・H」(猪八戒)のオリジナルのロボットが登場。この3体は従来のように作業用のロボットを改造したボスとは異なり、純粋に戦闘用に作られたロボットというのも面白い設定だ。そして彼らに対しロックマンは、クリア済みの3部作で手に入れた武器とアイテムを任意に選んで挑むという、シリーズでは例のないルールが設定されている。
メガドライブでしか遊べないという資料的価値の高さと、現在の「ロックマン」人気などから、レトロゲームファン垂涎のレアなタイトルとなっていたので、今回メガドライブミニに収録されることになったのは嬉しい限り。たどり着くのはかなり大変だが、本作でしか見られないワイリータワーの姿を、ぜひその目で確かめてみてほしい。
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