【特集】

【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」

愛しのテイルス初登場!高速アクション第2弾

1992年11月21日 発売

 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」はセガの看板キャラとも言える、音速のハリネズミ、ソニックが主人公のアクションゲーム第2弾。これ以降も多くのソニックシリーズをリリースしており、同社の人気シリーズの1つである事は間違いない。

 ストーリーとしては、ソニックとキツネのテイルスが、悪の科学者ドクター・エッグマンの野望を阻止するため戦う、というヒーロー物っぽい王道の内容でわかりやすい。「ゾーン」と呼ばれる各エリアのラストにはドクター・エッグマンが自作の色々な乗り物で登場してこちらを攻撃してくるので、これを撃破する事でステージクリアとなる。

 ゲーム的にはシンプルな横スクロールのアクションゲームだが、本作の最大の特徴はそのスピーディーなアクションだ。ソニックとテイルスは走るにつれてどんどんと加速していき、最終的にかなりの速度でフィールドを駆け抜ける。このフィールドを駆け巡るビジュアルは圧巻で、今見てもここまでスピーディーなアクションゲームはあまり存在しないレベルだ。それゆえに難易度はかなり高く、高速でフィールドをダッシュしている状態で急に現れた敵や罠などを回避するのは困難というか不可能に近い。そのため、フィールド内の敵や罠などの位置を事前に把握しておき、感覚的にかわすのがベストだろう。

ダッシュでフィールドを駆け抜けるビジュアルが印象的な「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」。前作から登場する主人公の音速のハリネズミ、ソニックに加えて新たにキツネのテイルスが仲間に加わった
敵は悪の天才科学者、ドクター・エッグマン。毎回自分で開発したビックリでドッキリなメカに乗って出現し、主人公たちを苦しめる。ジャンプしてスピン状態で体当たりすることでダメージを与えられる
ステージは全部で11あり、それぞれアクトという形で2つの区間で区切られている

 移動中に獲得できる主要アイテムのリングはスコアを稼ぐ要素でもあり、ダメージを受けた時のライフのような役目もはたす。敵キャラやトゲなどのダメージを受ける障害物と接触すると、驚きのリアクションとともに、これまで取得していたリングを全て周囲にばら撒いてしまい、手持ちリングは0になってしまう。

 だがその代わりに機数を減らさずにゲームを続行できるのだ。しかもばら撒かれたリングはいくつかその場で回収ができるので、穴に落ちるなどの即死状態にならなければほぼ死なずにゲームが続けられるという、ユニークな初心者救済措置が設けられているのも本シリーズの特徴の1つだ。

 一方上級プレーヤーはゲーム中、なるべくダメージを受けずにこのリングを保持し続ける事で大量のリングを集められる。これによりクリア時のスコアを上げられるほか、50個のリングを持った状態でステージ途中にあるポイントマーカーを通過すると、3D風のハーフパイプコースを走るスペシャルステージの入り口となる、星でできた輪を出現させることができる。こうしてまずクリアを目指す初心者も、やりこみ志向の上級者も、幅広い層が楽しめる作りになっている。

 ルールもシンプルなら操作もシンプルで、左右移動とボタンでジャンプするのみだ。一方、前作からの変更点として新たに下キーとボタンを使う事で、その場で高速回転して一気に急加速するスピンダッシュが使えるようになった。操作キャラクターはソニックがデフォルトだが、テイルスを操作キャラクターに変更することも可能だ。

 なお、リング以外に登場するアイテムはバリア、無敵、1up、ハイスピードなどで、これらは取得すると即座に効果が発動する。

 また、通常の1人プレイの他に、画面を上下2分割にして2人で遊べる対戦モードがある。対戦モードではゴールまでのスピードやスコア、リングの数やアイテム取得数など総合的に判断して勝敗を決める。

「ソニック」シリーズを象徴するアイテムの1つがこのリングだ。スコア稼ぎやスペシャルステージの出現条件などになっているほか、最も重要な用途は1つ以上持っていれば敵などと接触した時に機数を減らさずに済むところだ。ただし接触した瞬間にリングは八方に散らばってしまう。この時の音はとても気持ちいい
リング以外のアイテムもいくつか落ちている。これはバリアを装備した状態で、1度だけ敵との接触を無効にしてくれる
下キーを押したままボタンを押す事で、その場で急加速力を発生させるスピンダッシュも気持ちいいし、ダッシュが続かない人でも途中から再加速させられるのはうれしいところ。あとスピンの音も気持ちいい
テイルスが加わったことで、上下分割の対戦モードが追加になったのも「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」の特徴の1つだろう。スピード以外にリングの取得数など総合的なスコアを競う対戦モードだ

 当時の筆者にとって忘れられないのがテイルスの存在だ。当時の筆者はかわいいキャラクターが大好きで、熱血な主人公や冒険好きの主人公にはあまり興味はなく、とにかくかわいらしいサブキャラが大好きだった。そんな筆者にとってソニック1作目には正直あまり興味はわかなかったが、2のオープニングに登場する黄色いキツネの子の存在は衝撃で、思わずUFOキャッチャーのぬいぐるみを獲得して大喜びしていた記憶が残っている。

 そしてもう1つ忘れられない衝撃は、テイルスが男の子だった事だ。これだけかわいい顔立ちだからきっとソニックの“妹分”的な存在なんだろうと勝手に勘違いして日々テイルスのぬいぐるいみを愛でたり、本作をプレイして楽しんでいたのだが、ある時、ゲーム雑誌か何かでテイルスが女の子ではなく、“弟分”的な存在の男の子と知ったのだ。

 男の子だと知ってもテイルスのかわいらしさは変わらない。「ソニック」シリーズはその後も色々なキャラを追加しつつ新作がリリースされているし、かわいい女子キャラも多く登場している。だが自分の中では「ソニック」シリーズで1番かわいいのは未だにテイルスであり、そんなテイルスの初登場作である本作は筆者の中では忘れられない思い出の1本なのだ。

 ゲームとして見ると、これだけ高速な移動を実現させているだけでなく、その一見無茶苦茶に見えるような高速移動をゲームとして成り立たせている点は驚きだ。また、リングのシステムはアクションが苦手な人でもプレイしやすい作りなので、キャラクターのかわいさ目当てでプレイしても十分楽しめる。是非テイルスのかわいい仕草を体感してみてほしい。

ステージを駆け抜けるテイルス。やっぱりかわいい
水中も自由に移動できるが、無限に息が続くわけではなく、息が持たなくなると、BGMが変化し、画面上に数字が表示され、カウントダウンが始まる。カウントが終わる前に息継ぎができない場合は1機失ってしまう

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