【特集】
【メガドラミニ全タイトルレビュー!】「魔導物語I」
ほんわかしたかわいいいビジュアルの3Dダンジョン
2019年10月1日 00:00
- 1996年3月22日 発売
「魔導物語I」はコンパイル開発、販売の3DダンジョンRPG。8ビットパソコンのMSXで発売していた「魔導物語1-2-3」のエピソード1のみを移植した作品となる。メガドライブユーザー的には、先行して発売していた「ぷよぷよ」シリーズの主人公、アルルが登場するRPGという方が通りがいいかもしれない。
筆者は当時MSXユーザーだった事もあり「魔導物語」がメガドライブで発売されるという話を聞いて、「ぷよぷよ」1つでコンパイルのキャラは随分世間に浸透した物だと感心した記憶がある。
ゲームとしてはオーソドックスな3DダンジョンRPGで、モンスターを倒してレベルを上げて、ダンジョンを攻略していく。ストーリーは主人公のアルルが魔導幼稚園の卒園試験として塔を脱出する試験に挑戦するというものだ。
ビジュアルは普通の3DダンジョンRPGで、Cボタンを押す事でオートマッピングされた地図が表示されるので、昔の3Dダンジョンが苦手な人でも比較的スムーズに進められる。
注意すべきはモンスターとの戦闘だ。いわゆる通常のRPGで⾔うところの「たたかう」といった選択式コマンドは存在しない。その代わりとして、魔法(ゲーム内では魔導と呼んでいる)を格闘ゲームの必殺技のようにコマンド⼊⼒して発動させるシステムが採⽤されている。通常攻撃の代わりには「ファイヤー」と「アイスストーム」の2つの魔法が⽤意され、これらの魔法は最初から使う事ができ、MPに相当する魔導⼒も消費せず何度でも使う事ができる。
魔法は先にAボタンを押したままにして撃てる状態にしてから、魔法ごとに決められたコマンドを入力する事で発動できる。例えば「ファイヤー」は上、左、下、右を押してからAボタンを離せば小さな火の玉を発射する。特にターン制ではないので、ガンガン連打することでよりスムーズに敵に勝利できる。敵が攻撃してきた時はカーソルの左を押す事で防御もできる。
ほかにも体力や魔導力といったアルルの状態を表示する数値データは画面上には一切表示されない。戦闘時に画面下部に表示されるメッセージとアルルの表情、状態によって変化するBGMから何となく把握するしか方法がないため、この辺りは感覚的な慣れも必要になってきそうだ。
魔法をより速く放つコツは格闘ゲームの必殺技コマンドを入力する感覚だ。先にAボタンを押しっぱなしにして、発動可能な状態にしてから速やかにコマンドを入れ、その後ボタンを離す。この離すタイミングは格闘ゲームのボタンを押すタイミングと考えればなじみやすいだろう。入力の時間制限は特にないため、こうした必殺技コマンドが苦手な人は、慌てず確実にカーソルを入力することでも発動できる。
本作を軽くプレイしてみて感心したポイントは、とにかく親切な設計になっているところだ。ダンジョン内を歩き、宝箱に遭遇すると自動でウィンドウが開き、アルルが自分で宝箱を発見してくれる。感覚的にはアルルと一緒に冒険している感じで心地よい。
また、使用する魔法のコマンドがわからない場合、説明書を読むのも手だが、スタートボタンを押す事で、コマンドが確認できるのもありがたい。各所に仕掛けられた謎もダンジョン内をくまなく歩き回ればどうにかなりそうな物ばかりなので、マップを常時確認しながら進めれば問題なくクリアはできそうだ。
登場するキャラクターやモンスターもみんなデフォルメされていてかわいらしいので、"かわいい"が好きな⼈には是⾮プレイしてほしいところだ。惜しむらくはエピソード1のみの発売でこれがメガドライブ最後のソフトとなってしまった点だろう。エピソード2と3ではアルルが16歳になって冒険するエピソードが描かれる。これをメガドラミニで見られないのは残念なところだ。
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