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~2002年12月~

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■ ダイジェスト・ニュース


【12/27】

    【ファンタジーMMORPG】
    「ラグナロクオンライン」オープニングムービー [25.8MB]
  • 開発/発売元 Gravity

     2002年のPCプラットフォーム分野において、日本を含めたアジア各地で名実ともに大旋風を巻き起こしたMMORPG「ラグナロクオンライン」。今年ついに韓国で長らく「一番好きなゲーム(=MMORPG)」1位を独占してきた「Lineage」からその座を奪取し、来年はさらなる躍進を目指すという。

     その第一歩として制作されたのが、このオープニングムービー。RAGFES2で日本人ユーザーに先行公開され、今年のKAMEXで韓国ユーザーに初めてお披露目されたものだ。どのタイミングで導入するのか未定(おそらくEpisode 2.0になりそう)といういい加減さだが、映像のクオリティは極めて高い。

     原作のコミカルな雰囲気はもはやまったく消え失せ、和風(アジア風)ファンタジー世界に見事に昇華している。同作のイメージはどちらかというと愛くるしい印象だが、ムービーのイメージは格好良さを全面に押し出している。これは来年度の同作の方向性を示したものなのか、それともイメージ戦略としてあえて雰囲気を変えてみたものなのか、ちょっとよくわからない。

     制作はDr. MovieとMAD HOUSEという日韓両国のアニメハウスの共同合作で、監督に北久保弘之氏、作画監督に結城信輝氏という日本アニメ界を代表する人物が名を連ねている。Gravity会長Kim氏は、弊誌の取材に対して「来年は日本を最重視していく」という嬉しいコメントを残してくれたが、このムービーは最初から日本ユーザーをターゲットとして制作されたものなのかも知れない。ぜひ一度見ておいてほしい。

    (C)2002 Gravity Corp. & Lee Myoungin, All Rrights Reserved

    ダウンロードはこちら(Impress)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月27日版~」


【12/26】

    【アクションアドベンチャー】
    「Blood Rayne」Playable Demo [168MB]
  • 開発元 Terminal Reality
  • 発売元 Majesco Games

     北米でも指折りの開発力を有するプログラマ集団Terminal Realityが久しぶりに放つ新作ホラーアクションアドベンチャー「Blood Rayne」のPlayable Demo。同作はすでにコンソールで先行発売されており、トリを飾るのがPC版となる。今回もいかにも同社らしいエッジの効いた作品に仕上がっている。アクションアドベンチャー好きならぜひプレイしてみよう。

     Terminal Realityは、Microsoftの「Flight Simulator」シリーズを開発したプログラマたちが興したゲーム会社で、第一作がFSの対抗作である「Fly!」シリーズ。その後、「CART Precision Racing」や「Monster Truck Madness」などを手がけ、昨年は「Blood Rayne」の原型ともいえる、「Blair Witch」シリーズ、「Nocturne」などを制作している。このラインナップを見てもわかるように、テクノロジー的に見るべき部分は多いが、一般受けの難しいタイトルばかりがならんでいる。「Blood Rayne」も幸か不幸かその系譜に名を連ねそうな作品である。

     ゲームの主人公は、セクシーな装いをしたハーフバンパイア。時代設定は'30年代で、敵はナチスドイツ。主人公は、ナチスの拠点に単身で侵入し、自らの能力を駆使して、さまざまなミッションを遂行していくという内容。シナリオを聞くと、「Return to Castle Wolfenstein」に似た印象を受けるが、3人称視点で絶えず目の前に映し出される主人公Blood Rayneが圧倒的な存在感を持ち、彼女ありきの作品に仕上がっている。

     彼女の多彩なアクションが作品の大きな魅力のひとつで、両肘に装着しているブレードによるコンボアクション、両手に装着した銃器によるガンアクション、そしてバンパイアの伝家の宝刀である吸血アクション、そのほか2段ジャンプや腕から飛び出る鎖によるレンジ攻撃などがある。

     特に魅力的なのが吸血で、銃器を構える敵に飛びつき、血を吸い取ることで、対象を無力化させると同時に体力を回復させることができる。ボス戦ともなると、一般兵士たちはまさしく“体力回復源”であり、銃で撃たれながら吸血を続けるといった一種異様な光景が繰り広げられる。敵が悲鳴を上げるのもかまわず、髪を振り乱しながら吸血を続けるシーンはかなりショッキングで、その間に彼女が漏らす吐息がまた艶めかしい。インパクトありまくりの作品である。

     このようにゲーム自体はコンソールライクな作りで好感が持てる作品なのだが、PC固有の問題としてあげられるのが、ゲームそのものの重さ。はっきりいってPentium 4、GeForce4 4600でも重くてゲームにならない。移植過程におけるチューニング不足が原因なのは間違いないが、理由はそれだけではない。

     というのは、同社が創業以来こだわっているシミュレーションエンジンがパフォーマンス低下をもたらしているものと見られるのだ。同作では壁に撃ち込まれた弾痕はもちろんのこと、飛び散った血しぶきや、ブレードで掻き斬った胴体や首そのものまで、フィールド上のオブジェクトとしてどんどん追加されていく。彼女自身も、移動方向によって髪の揺れ方が異なり、オートターゲットになっている銃器も、移動のたびにその向きを変えていく。このあたりの物理シミュレーションへのこだわりは、世界最高レベルだろう。

     だが、こうした現実世界同様のシミュレーションを、リアルタイム処理し、かつ蓄積していってるため、結果として途方もなく重いゲームになってしまっている。また、純粋にビジュアルのグレードで見ても、Ubi Softの「Splinter Cell」のほうが上なのもマイナスポイントで、北米市場でも総じてやや厳しい評価になっているようだ。同社の試みを見ていると、リアリティとエンターテイメントを両立させることの難しさがよくわかる。なんというか、非常に悲しいゲームだ。

    ダウンロードはこちら(3D Gamers)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月26日版~」


【12/25】

    【リアルタイムストラテジー】
    「War and Peace 1796-1815」 [151MB]
  • 開発/発売元 Microids

     フランスのゲームメーカーMicroidsの新作リアルタイムストラテジー「War and Peace 1796-1815」のPlayable Demo。同社のラインナップは、世界標準からみてきわめて個性的な内容のタイトルが多いが、これもそのひとつ。ヨーロッパ全域を1枚のフル3Dマップで再現し、その上で6カ国が同時に攻防戦を繰り広げるという、超弩級のRTSだ。

     「War and Peace 1796-1815」は、副題の年代が示すとおり、ナポレオン戦争を正面から扱ったフル3Dのリアルタイムストラテジー。画面右下の小マップにはヨーロッパ全域が描かれており、フィールドにはパリの街が広がり、そのまま画面を延々北にスクロールさせていくとドーバー海峡にぶつかり、海を挟んでロンドンの街並みが広がっているというような案配である。とにかく途方もないゲームデザインだ。

     フランス領だけでもやたらと広いので、スクロールでは間に合わないというか、街の方角を誤ると、プレーヤー自身が迷子になってしまう。移動中に現在位置がわからなくなるRTSはこれが初めてだ。とにかく画面移動にも一苦労なので、1回目のプレイはゲームにならない。フランス領の前線が複数の軍隊から攻められ、あたふたしているうちに敗亡するというパターンになる。

     結局3回プレイしてようやくコツを掴んだが、まずはパリなどの安全な拠点に、収入を増やす施設(IndustryやTrading Post)を建設し、初期戦力で敵の攻撃を防ぎながら、国力を蓄える戦術が有効。画面移動は、右上の都市名を右クリックしてダイレクト移動するのがお勧め。兵士育成所関連の軍事施設は、最前線一歩手前の大都市、対プロシア戦線ならフランクフルトあたりにこしらえ、そこから必要に応じて各前線へ派遣するスタイルが有効だ。

     プロシア、イングランド、ロシア連合軍の第一派攻撃が収まったところで、戦線を立て直す。そしてパリに大学を造って軍事テクノロジーの研究開発を進めていく。それと、同時に、虎の子の野砲を少しずつためていく。戦備が十分に整ったところで大軍勢をプロシア領に向けて進発させる、という展開になる。Demoでは30分の時間制限が設けられており、残念ながらこの辺でちょうど時間になる。

     ところで同作で際だっているのが、歩兵(鉄砲隊)と騎兵、野砲の3すくみが実にうまく機能しているところだ。グラフィックはフル3Dとはいえ、オブジェクトの種類は限られ、ユニットもちまちまキャラで、ビジュアル面では「Age of Mythology」や「Warcraft III」などと比較して数段見劣りがするが、戦略性の高さ、奥行きの深さなどの点において、比べものにならない魅力がある。評価がはっきりわかれそうな作品だが、個人的には24時間連続でプレイしたい気にさせる魔性を備えたいぶし銀のRTSだ。

    (c) 2002 - Microids Tous Droits Reserves

    ダウンロードはこちら(3D Gamers)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月25日版~」


【12/24】

    【ゴルフ場経営SLG】
    「シド・マイヤーズ シムゴルフ」体験版 [55.3MB]
  • 開発元 Maxis
  • 発売元 エレクトロニック・アーツ・スクウェア

     米国を代表するクリエイターであるシド・マイヤーとウィル・ライトのコラボレーション作品ということで、北米市場で話題を集めたゴルフ場経営SLG「シド・マイヤーズ シムゴルフ」の体験版。日本語版の発売日もようやく2月27日と決定した。英語版の発売から1年以上も遅れた理由は、「Sims Online」や「SimCity 4」の開発で、Maxisの開発ラインが完全に塞がってしまっていたため。両作のマスターアップを受けて、発売日が決定された模様だ。

     「シド・マイヤーズ シムゴルフ」は、荒れ果てた野原に一流のゴルフコースを造り上げていくという箱庭型の経営SLG。マップの中央にクラブハウスだけがある状態からスタートし、ティーグラウンドとグリーン1セットを基本に、1コースずつ造成していく。最低1コースでも完成していれば、ゴルフ場運営がスタートでき、そのまま次のコースの造成を継続していけるという、EAの遊園地経営「テーマパーク」シリーズにも通じる自由度の高さ、ゲームならではのアバウトさが魅力だ。

     実は同作の体験版は、昨年の11月に公開されている。今回公開された日本語版もそれをベースにしたものだが、完成度は格段に向上している。内容は、ゲームモード「フリープレイ」で、ジャマイカマップを舞台に3年限定でゴルフコース作成を体験できるというもの。

     体験版には丁寧な簡易マニュアルがHTML形式で収録されており、素早く操作方法を学ぶことができる。ただ、同作はフェアウェイは複数のコースで共用が可能とか、コースは交差させても問題ないとか、無理に歩道を造らなくてもいいとか、OBの概念が存在しないとか、ゲームならではのオリジナルルールが無数にあるので、実際にプレイしながら感覚を掴んでいった方が覚えが速いだろう。

     いずれにても同作のハマリ度の高さは凄まじいものがある。「ここはバンカー、ここは林、ここは池、グリーンは角度を付けて……」というふうにプレイしていくと、3年などあっという間だ。さいわいプレイ回数に制限は設けられていないので、何度も繰り返し楽しむといいだろう。

    (c) 2002 Electronic Arts Inc. Electronic Arts, SimGolf, Maxis, the Maxis logo, EA GAMES and the EA GAMES logo are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All rights reserved. EA GAMES and Maxis are Electronic Arts brands. Firaxis Games and the Firaxis Games logo are trademarks or registered trademarks of Firaxis Games, Inc. .

    ダウンロードはこちら(Impress)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月24日版~」


【12/20】

    【ドライブアクションゲーム】
    「Knight Rider」Playable Demo [116MB]
  • 開発/発売元 DAVILEX

     日本でも放送されたアメリカ生まれの人気TVシリーズ「ナイトライダー」。「Knight Rider」は、同TVシリーズをモチーフにしたドライブアクションゲームだ。米国の場合、原作の人気と、ゲームの出来映えは必ずしも比例しないケースが多いが、同作はわずか1ステージながらたっぷり遊ばせてくれる。いいゲームだ。

     「Knight Rider」は、作品のシンボルでもあるスーパーカー「ナイト2000」に乗り込み、ステージ上に張り巡らせたワナをすり抜けつつ、ゴールを目指していくというドライブアクションゲーム。最初から最後まで「ナイト2000」で通した構成に、EAの「Need for Speed」のようなストイックなつくりかと思いきや、シングルプレイ専用ゲームならではの濃密なステージ設計でプレーヤーを楽しませてくれる。

     Demoでは、頭上を飛ぶヘリをひたすら追っていく「Chopper Chase」をプレイできる。舞台は左右を岸壁に囲まれた荒れ果てた荒野で、行く手をふさぐような位置に配置されている巨石やキャンピングカー、そして悪の組織が配置した地雷を避けながら、無人の荒野を駆け抜けていく。時には左右の岸壁から、複数の岩石が転がり落ちてくることもあり、緊張感たっぷりのレースが堪能できる。

     このゲームを飛躍的におもしろいものにしているのが、ターボブーストの要素とダメージシステム。ターボブーストを使うことで、車をジャンプさせることができ、これを効果的に使うことで、難所を切り抜けることができる。

     行く手が岩石で完全にふさがれていたり、橋が落ちコースがとぎれているような場合もターボブーストを使って切り抜けていく。ゲームは、地雷の爆風や降ってくる岩石などで、しばしば急ハンドルを切るような忙しい展開となるが、土壇場で足回りを安定させてジャンプに望むというこの修羅場感がたまらない。

     なお、ナイト2000は、オブジェクトに接触してもボディが破損したり、走行性能が落ちることはないが、その都度ダメージが蓄積され、一定量を超えると走行不能となりゲームオーバーになってしまう。同作のゲームオーバーは、ヘリに距離を離されることより、ダメージ蓄積でのケースのほうが圧倒的に多い。

     最大のダメージ源は、至る所に設置されている地雷で、接触ではもちろんのこと、至近距離で爆風を浴びてもダメージを受けてしまう。爆風を浴びるとボディが激しく煽られ、高速時はそのまま側面に激突してしまい、さらにダメージが蓄積されてしまうことになる。ターボブースト使用時は、そのままボディが空中で1回転してしまうなど、ダメージ処理に対するセッティングはかなりシビア。まずはEasyモードで試してみるといいだろう。

    (c) 2002 by Davilex Games B.V.

    ダウンロードはこちら(3D Gamers)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月20日版~」


【12/19】

    【アクションシューティング】
    「Tom Clancy's Splinter Cell」Playable Demo [100MB]
  • 開発/発売元 UbiSoft Entertainment

     今年のE3やECTSで、ゲーム関連の賞を総なめにしたUbi Softのスニークアクションシューティング「Tom Clancy's Splinter Cell」のPlayable Demo。知ってのとおり、同作はもともと「Xbox専用」として、Xboxの性能を最大限に活かした度肝を抜くフル3Dグラフィックをひっさげて登場した作品だったが、Xboxが予想以上に世界中で苦戦していること、またハードメーカーであるMicrosoft自らがマルチプラットフォーム展開に踏み切ったことなどから、急遽PC版の発売も決定したようだ。

     「Splinter Cell」は、先月17日にXbox版が発売されたばかりだが、PC版の発売時期は1月と猛烈に速い。突然降ってわいた大作の登場に、欧米のPCゲームメーカーは戦々恐々だろうという気がするが、ユーザーにとっては大歓迎。日本でもユービーアイソフトから日本語版の発売が期待されるところだ。

     なお、PC版は開発を急いだためか、Xbox版と同じTeen指定で、リアル系のPCゲームではごく当たり前となっている出血をはじめとした過激な表現は抑えられている。このあたりはしょうがないところか。余談だが、同社が2月に発売を予定しているシリーズ最新作「Tom Clancy's Rainbow Six 3: Raven Shield」は、これまでと変わらずMature指定(17歳以上)だ。

     さて、Demoでは、グルジア共和国のトビリシを舞台とした潜入ミッションに挑戦できる。地下から入り、怪しげな牢獄を抜けて建物の奥深くに侵入していく。目的は情報収集で、各所に配置されているコンピュータにアクセスしたり、民間人から話を聞きつつ、建物2階にある監視室への侵入を果たしていく。

     同作の魅力はなんといってもその多彩なアクションにある。壁に背を向けてそろそろと歩いたり、配水管に飛びついたまま銃を撃ったり、通路を覗きつつ銃撃戦を行なったりなど、「こんなこともできるのか」と感嘆することしきりだ。中でも凄いのは、民間人を羽交い締めにし銃を突きつけることで、情報を強制的に引き出せるだけでなく、その体勢から銃撃戦も行なえたりする。

     そのほか、暗闇で効果を発揮するナイトビジョンや、体温を感知するサーマルビジョンなど、各種アイテムの効果もビジュアルと演出の両面でセンス抜群の内容に仕上がっており、ぐいぐい作品の魅力に引き込まれてしまう。やや心配されたインターフェイスも、きっちりPC仕様に置き換わっており、WASD+マウスをホームポジションに、違和感の少ないゲームプレイが堪能できる。同作が実現している見事な3D世界については、ECTSレポートを参照いただきたい。

    (C) 2002 Ubi Soft, Inc. All rights reserved. Ubi Soft Entertainment and the Ubi Soft logo are registered trademarks of Ubi Soft, Inc. Splinter Cell is a trademark of Ubi Soft Entertainment, Inc. All Rights Reserved. All other trademarks are the property of their respective owners Xbox is a trademark of Microsoft Corporation in the United States and/or other countries. Unreal Engine is a trademark of Epic Games Inc

    ダウンロードはこちら(3D Gamers)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月19日版~」


【12/18】

    【アクションシューティング】
    「Hitman 2: Silent Assassin」Second Demo [58.5MB]
  • 開発元 IO Interactive
  • 発売元 Eidos Interactive

     今年のEidos Interactiveは、「Tomb Raider: The Angel of Darkness」の発売延期をはじめ、発売時期を来年度に遅らせるタイトルが相次ぎ、いまひとつ精彩を欠いていた印象が強い。そんな中でもひとり気を吐いていたのが「Hitman 2: Silent Assassin」だ。欧米ではPC、PS2の両プラットフォームで大ヒットを記録。今回公開された2回目のPlayable Demoは、あともう一押しするために制作されたものだ。製品版をベースにしており、非常に安定性の高いゲームプレイが堪能できる。今月イチオシのアクションシューティングだ。

     「Hitman 2」は、単身敵の本拠地に乗り込み、困難なミッションを達成していくスニークアクションシューティング。ゲームの概要および魅力については、すでに8月22日版レビュー記事で詳しく紹介してあるのでそちらを参照いただきたい。

     さて、Second Demoでは、製品版の5番目のミッションがまるまる1本プレイできる。舞台はサンプトペテルブルグにあるドイツ大使館。任務はソ連邦の将軍の殺害と大使が金庫に隠してあるブリーフケースの奪取。遠方からの狙撃ではなく、実際に大使館内に踏み込む必要がある高難易度のミッションだ。ミッションは製品版同様、詳細ブリーフィングから始まり、ターゲットのビデオ映像やエリアマップをじっくり観察したうえで、敵本拠に乗り込んでいくことになる。

     ゲームは、大使館の側を流れる川に横付けしたボートから下りたところからスタートする。周囲はすでに暗く深々と雪が降り続けている。川岸の階段を登ると、大使館嘱託のボーイがタバコを吸いながら休憩しており、左手には大使館の高い塀が見える。ここで、ボーイを殺害して、大使館裏口のカギを奪い、服を着替えてボーイになりすますこともできるし、無視して進んでもいい。大使館表玄関の側には、協力者が置いてくれた箱から毒薬も入手することができる。

     このステージで問題なのは、ある意味一番やりやすい、正面突破戦法が使えないところだ。敵の侵入に気づかれたとたん、ブリーフケースは安全なところに秘匿されミッション失敗となる。アラームを鳴らされる前に逐次撃破していく戦法も採れなくはないが、側近のスペツナズ隊員が文字通り超人的な強さなので、あまりお勧めできない。

     結局、私が採った戦法は、川の畔で休んでいたボーイになりすまし、平気な顔をして大使館の奥深くまで侵入し、将軍と大使を殺害し、ブリーフケースを持って裏口から逃げるというもの。ブリーフケースは金庫の中に納められており、開け方を知っているのは大使のみ。大使殺害のタイミングが一番難しい。

     また、ブリーフケースを持った状態だと、偽装が通用せず、必ず銃撃戦になる。まともに相手していては確実に死んでしまうので、あらかじめ想定していた逃走路を一目散に逃げまくる。ルパン顔負けのこの緊張感がたまらない。クリア後はスコアが出るので、何度も挑戦してみるといいだろう。

    Hitman 2: Silent Assassin (c) I.O Interactive A/S, 20021.
    Developed by IO Interactive A/S Published by Eidos Interactive Limited.

    ダウンロードはこちら(3D Gamers)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月18日版~」


【12/17】

    【MMORPG】
    「Mabinogi」プロモーションムービー [29.3MB]
  • 開発/発売元 Nexon

     韓国大手のNexonがKAMEX 2002にて初公開したMMORPG「Mabinogi」のプロモーションムービー。同作の平和でのんびりとした童話的ファンタジー世界の一端を覗くことができる。ムービーの長さは約2分。ぜひ一度見ておこう。

     「Mabinogi」は、キャラクタに成長要素を盛り込んだ生産重視のファンタジーMMORPG。カートゥーンレンダリング採用による柔らかい雰囲気が特徴で、街中では子供キャラが走り回ったり、楽器を演奏したりする姿が四方で見られるなど、Gravityの「ラグナロクオンライン」よりさらに低い年齢層もカバーした内容になっている。

     KAMEX 2002レポートでも触れたように、Nexonブースではすでに同作のプレイアブルの試遊台も設置され、初公開にしては開発はかなり進んでいる印象。ムービーもこのバージョンを使って収録されたもののようだ。

     ムービーでは、移動シーンや会話シーンなど街中での日常風景のほか、パーティーを組んでフィールドを移動する光景やダンジョン内部の情景など、ひととおりの内容を見ることができる。解説文がすべてハングルなので、日本人には内容をくみ取りづらいのが辛いところだがゲームの雰囲気はよく伝わってくる。まずはこのムービーで世界観を堪能しておこう。

    (C) 2002 Nexon Corporation. All rights reserved.

    ダウンロードはこちら(Impress)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月17日版~」


【12/16】

    【アクションシューティング】
    「Vietcong」Multiplayer Demo [71MB]
  • 開発元 Illusion Softworks
  • 発売元 Take-Two Interactive

     チェコのデベロッパーIllusion Softworksが手がけたベトナム戦争をモチーフにしたアクションシューティング「Vietcong」のMultiplayer Demo。Illusion Softworksといえば、「Warcraft III」や「Age of Mythology」を押しのけて本年度の北米市場のゲーム賞をほぼ総なめにした傑作「Mafia」の開発元。だが、「Vietcong」の実質的な開発は、同じくチェコのPTERODONが担当しており、「Mafia」ほどの衝撃はない。普通に遊べる作品だ。

     タイトルとして使われているVietcong(ベトコン)は、元々ベトナム共産主義者を表した言葉だが、戦争勃発後は神出鬼没のベトナムゲリラ一般を表す言葉になった。「Vietcong」は、南ベトナム政府を支持する米軍の特殊部隊と、ソ連製の銃器で武装したベトナム解放民族戦線との死闘を正面から描いたアクションシューティングだ。

     ゲームを起動するとアコースティックギターのソロが寂しく鳴り響き、いきなり厭戦感を煽ってくれる。ゲームモードはマルチプレイのみで、LAN、IP接続に加え、GameSpyによるインターネット対戦に対応している。Demo版にもサーバーブラウザが実装されており、GameSpyクライアントの起動は不要。シームレスに世界中のゲームサーバーにアクセスできる。最大32人同時プレイが可能だ。

     サーバーに入ると、まず陣営を選択し、次いで兵種、最後に武器を決める。兵種はSoldier、Machingunner、Sniper、Medic、Engineer、Radiomanの6つ、武器も兵種ごとに数種類ずつ用意されている。が、Demoで選択できるのはSoldier、Machingunner、Sniperの3種のみ。このため、第二次大戦の同レベルの突撃スタイルで戦闘に望むことになる。

     Demoでプレイできるステージは、中央に小川の流れる「Stream」のみ。ステージは岸壁と森林で囲まれた谷になっており、爆撃で倒れた大木や生い茂る熱帯樹林が視界をふさぎ、ひどく戦いにくい。戦場には絶えずハエの羽音と小鳥のさえずりが聞こえ、小川に近づくと水の流れる音が聞こえてくる。銃声は常に散発的だが、ときおりスナイパーライフルの銃声がこだまして聞こえ、戦場の緊張感を高めてくれる。サウンドエフェクトのクオリティは高い。

     その一方で、肝心のネットコードはかなり貧弱で、画面内の隊員の数が増えるとワープして見える。銃弾を敵に当てるにはしっかり構える必要があるが、構えているうちに視界から消えてしまうような案配で、ひどく間の抜けた戦闘になっている。Ping200台の海外サーバーで試したので、Ping100台の国内サーバーだと状況が変わる可能性もありえるが、肝心の銃撃戦があまり楽しくない。「Medal of Honor」以上にシングルプレイ重視の作品という印象だ。

    (C) 2002 Illusion Softworks.

    ダウンロードはこちら(Gigex)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月16日版~」


【12/11】

    【ネットワークRPG】
    「Prince of Qin」Multiplayer Demo [221MB]
  • 開発元 Object Software
  • 発売元 Strategyfirst

     「Fate of Dragon」の開発元として知られる中国のデベロッパーObject Softwareの最新作「Prince of Qin」のMultiplayer Demo。同作はすでに今年8月に北米市場で発売済みで、日本でもカプコンから完全日本語版での発売が予定されている。日本語版は今秋発売予定だったが、ご存じのように「Warcraft III Reign of Chaos 完全日本語版」の度重なる延期により、開発ラインが一時的にストップしてしまっている。年内はこのMultiplay Demoでしのぐしかなさそうである。

     「Prince of Qin」は、「Diablo」シリーズの寡占状態が続くネットワークRPG市場において久々の新作となる意欲作である。基本的なゲームシステムは「Diablo」シリーズとほぼ同じで、パーティープレイをベースにしているところなどに若干「Baldur's Gate」シリーズの臭いも感じられる。

     同作が「Diablo」を強烈に意識しているのは、専用サーバーの名称が「POQ Battle.net」であるところからして間違いないが、コネクションロストやワープ移動を連発するなど、サーバー運営ノウハウはまだまだ未熟のようだ。この状況は発売後4カ月たった今でも変わることなく続いている。

     ロビークライアントはブラウザを利用しており、ルームに常時作成されているセッションに入ることでゲームに参加することができる。現在ロビークライアントは、接続者リストとセッションを表示する機能しか持っておらず、チャットすら行なえないのが辛い。日本で発売する際は、サーバー機能について検討する必要がありそうだ。

     さてDemoでは、ゲーム序盤がプレイできる。まずはキャラクタを作成するところからスタートする。選べるジョブは PaladinとWizardのみで、レベルも最大5までしか上げられないという制限が課せられている。

     意外とさくさくレベルの上がるゲームなので、レベル5などあっという間だが、セッションが固定されているため、常にプレーヤーがいてマルチプレイの感覚は掴むことができるだろう。最大の難点はラグがひどいことだが、コネクションロストを連発するような場合は、プレイする時間帯を変えて再挑戦してみるといいだろう。なお、以前Singleplay Demoも紹介しているので未体験者は合わせてプレイしてみるといいだろう。

    (C) 1995-2002, Object Software Limited. All rights reserved.

    ダウンロードはこちら(BonusWeb)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月11日版~」


【12/10】

    【オンラインストラテジーゲーム】
    「ENIGMA: RISING TIDE」Offline Demo [188MB]
  • 開発/発売元 Tesseraction Games

     「Tribes」シリーズの開発元として知られるDynamixの元社員たちが興したゲーム会社Tesseraction Gamesの1stタイトルとして期待されているMMOタイトル「ENIGMA: RISING TIDE」のOffline Demo。実はこれまでにも何回かDemoらしきものは出ていたのだが、あまりに不安定なので、紹介を見送っていたタイトルだ。ようやく安定してきたようなので、紹介しておきたい。

     「ENIGMA: RISING TIDE」は、構想のみが先行していまひとつ不発に終わった「World War II Online」のお株を奪うような、MMOタイプのオンラインストラテジーゲーム。「WWII Online」と同じく第二次世界大戦をモチーフとしながら、海上戦のみに特化させたところがミソで、ゲームにはドイツのUボートをはじめ、枢軸国や連合軍の各種艦艇が登場し、プレーヤーは艦を預かる艦長としてその任務を遂行していくことになる。

     ゲームはまだ発展途上で、オンライン対戦はまだできないものの、将来的には大西洋と太平洋を舞台に、大規模な艦隊戦が楽しめるようだ。最大8人、16人レベルならこの手の海戦ゲームは無数に存在するが、数千人規模はこれがはじめて。現在、オフライン版のみがオンライン上で先行発売されている。

     Demoでは、アメリカ海軍の潜水艦を操り、単艦での水雷戦が楽しめる。戦場は北大西洋どまんなかと、スペイン西域の2箇所から選べ、いずれもアイスランドから出撃していく。アイスランドから戦場までは、海図に赤線が引かれる形で自動処理され、画面が切り替わるとレーダー圏ぎりぎりの距離に敵艦がぼつぼつと見えるといった状況。

     潜水艦は浮上した状態でスタートするが、すでに敵の射程圏内に入っているため、すぐ潜行したほうがいいだろう。一応、艦砲も装備しているが、相手は複数のうえ、潜水艦の装甲はないに等しいので、砲撃戦は自殺行為だ。

     潜水は、メニューの一番大きなアイコン「Rig for Surface」をクリックするか、測深器の針を直接クリックすることで行なえる。通常潜行は発令してから実際に潜行に入るまでに20秒の間がある。通常はこちらを使い、至近弾が炸裂するような修羅場の時はすぐ潜行に入れる「Emergency Surface」ボタンを使うといい。非常にわかりやすいインターフェイスだ。

     潜行後は、レーダーや潜望鏡で周囲の安全を確認しながら、敵艦の横っ腹に位置するように向きを変えて、魚雷を撃ち込むという流れになる。潜望鏡は水深10メートルまで届くが爆雷圏内なので、敵に気づかれた場合は急速潜行が基本。ひととおり遊んでみた感じでは、まさに実戦を彷彿とさせるシビアなセッティングで、シミュレータ性を重視している印象を受けた。海戦ファンは試しておいて損はない注目作だ。

    (c) 2001 - 2002 Tesseraction games. All Rights Reserved.

    ダウンロードはこちら(3D Gamers)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月10日版~」


【12/9】

    【ネットワークRPG】
    「Neverwinter Nights」Playable Demo [389MB]
  • 開発元 Bio Ware
  • 発売元 Infogrames

     発売後、世界中で再びD&Dブームを巻き起こしたBio WareのD&Dシリーズ最新作「Neverwinter Nights」のPlayable Demo。英語版の発売からすでに5カ月が経過したものの、まったく古さを感じさせないぶっちぎりのクオリティだが、「なぜ今頃?」というのが正直な印象。最近、こうした発売後しばらくたってからPlayable Demoがリリースされるケースが増えてきている。北米市場ではPlayable Demoの位置づけに微妙な変化が訪れているのかもしれない。

     Demoでは、キャラメイクから、アカデミーでの訓練、事件発生、パーティー戦開始といった序盤のシーンがプレイできる。膨大なテクスチャに容量を食っているのかファイルサイズは389MBと特大仕様だが、主要キャラの音声などはカットされており、この点、やや物足りない。ゲームモードはシングルプレイキャンペーンのみだ。

     「Neverwinter Nights」の詳しいゲーム内容については、西尾ゆきの海外ゲームレポートで扱っているのでそちらを参照してもらうことにして、ここではDemoのインプレッションを簡単に紹介しておきたい。

     同作がベースとしているのは、「D&D 3rd Edition」。基本は「2nd Edition」採用の「Baldur's Gate」シリーズと同じだが、AC(アーマークラス)の算出法が逆転していたり、戦士キャラで18を超えるSTRボーナスがなくなっているなど、細かいところに無数の違いがある。

     またグラフィックエンジンも、2D&3D併用のInfinity Engineから新開発のフル3Dエンジンを採用しているため、インターフェイスなどでややとまどいがあるかもしれない。そのためのDemoといえそうだ。ちなみにフル3Dのグラフィックエンジンは、リアルタイム処理によるダイナミックなライティングエフェクトが見事だ。

     キャラクタのアニメーション、モデル精度も申し分なく、何よりビジュアルの方向性がリアル志向なのが素晴らしい。すでに2本のアドオンの開発もスタートしており、来年も引き続き北米市場におけるコンピュータRPG分野の不動の1位の座を確保し続けそうだ。

     余談だが、「D&D 3rd Edition」のバイブルであるPHB(Player's Handbook)の完訳版が、ホビージャパンより今月28日に、「Neverwinter Nights」の完全日本語版がセガから年明けに発売される。この両プロダクトは訳語などで用語の共通化を図っているということで、D&Dファンならぜひ両方押さえておきたいところ。長文の英文をたっぷり読まされるのが玉に瑕だが、まずはこのDemoで腕を磨いておこう。

    (c) 2002 Infogrames Entertainment, S.A. All Rights Reserved. Manufactured and marketed by Infogrames, Inc., New York, NY. Portions c 2002 Bioware Corp. BioWare Aurora Engine copyright 1997-2002 BioWare Corp. All Rights Reserved. BioWare, the BioWare Aurora Engine, and the BioWare Logo are trademarks of BioWare Corp. All Rights Reserved. Neverwinter Nights, Forgotten Realms, the Forgotten Realms logo, Dungeons & Dragons logo, Dungeon Master, D&D, and the Wizards of the Coast logo are trademarks owned by Wizards of the Coast, Inc., a subsidiary of Hasbro, Inc. and are used by Infogrames Entertainment, S.A. under license. All Rights Reserved. Windows and Windows 95/98/2000 are registered trademarks of Microsoft Corporation. All Rights Reserved. The ratings icon is a trademark of the Interactive Digital Software Association. All other trademarks are the property of their respective owners.

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    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月9日版~」


【12/6】

    【アクションアドベンチャー】
    「Harry Potter and the Chamber of Secrets」Playable Demo [24MB]
  • 開発/発売元 Electronic Arts

     「ハリーポッター」シリーズ第2巻をモチーフにしたアクションアドベンチャー「Harry Potter and the Chamber of Secrets」のPlayable Demo。すでに日本でも、邦訳版と同じ「ハリーポッターと秘密の部屋」のタイトルで日本語版が発売されている。音声は英語のみだが、字幕は英語、ドイツ語、イタリア語と他言語対応で、ヨーロッパ市場を対象にしたものと見られる。ファイルサイズの割には、なかなかのボリュームで、子供から大人まで楽しめる内容だ。

     Demoは、ゲーム要素以外はほぼ全部そぎ落としたようなプログラムになっていて、起動するとタイトル画面もすっ飛ばしていきなりゲームがスタートする。内容は、ステージに張り巡らされた謎を解きながら、星型のアイテムを回収していくというもので、途中、トビラや宝箱の開け方、敵の倒し方なども学びながら進んでいくことができる。

     インターフェイスは非常にシンプルで、左クリックで杖の使用、右クリックでジャンプ、W、A、S、Dキーで移動だ。そのほかのアクションはDemoでは使用しない。スペルの使用は前作とまったく同じで、左クリックを押しっぱなしにすることでハリーがプレキャスト状態に入る。そのまま宝箱や鍵付きのトビラ、モンスター、その他オブジェクトなどにドラッグすると、ターゲットアイコンの形が変化するので、その時点で手を離せば発動する。いちいち使用する魔法を切り替える必要がなく、使い勝手の優れたシステムだ。

     インターフェイスを見てもわかるように、アクション性はそれほど高くなく、魔法の杖を最大限に駆使した謎解き要素が最大の魅力。ステージに配置されているあらゆるオブジェクトに謎が隠されているといっても過言ではなく、杖をぶんぶん振り回しながら謎探しをする過程が楽しい。そうした謎解き要素はDemoにもふんだんに盛り込まれている。

     なお、ビジュアルは前作より圧倒的に美しくなり、ようやく現行ゲームの水準に達したという印象だ。ただ、影の表現やライティング処理はまだまだ適当な印象が否めない。EAが、全プラットフォーム同時発売という戦略を崩さない限り、PC版におけるこうしたビジュアル面でのアラは永久になくならないだろう。やかまし屋のお父さんではなく、ハリーポッターが大好きな子供に遊ばせるべき作品だ。

    (C) 2002 Electronic Arts Inc. Electronic Arts, EA GAMES and the EA GAMES logo are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All rights reserved. All other trademarks are the property of their respective owners. EA GAMES is an Electronic Arts? brand. HARRY POTTER, characters, names and related indicia are trademarks of and c Warner Bros. Harry Potter Publishing Rights (c) JKR.WBIE LOGO, WB SHIELD: Warner Bros.Anglia is a trademark owned and licensed by Ford Motor Company.

    ダウンロードはこちら(Fileplanet)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月6日版~」


【12/5】

    【ダンジョンRPG】
    「風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!」動作確認版 [10MB]
  • 開発元 チュンソフト

     チュンソフトのダンジョンRPG「風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!」の動作確認版。一応、プレイアブルだが、ゲーム要素は一切収録されておらず、手持ちのPCでどの程度動作するのか確認できる内容となっている。ダンジョンに潜れないのはちょっと残念だが、これまでシレンシリーズを丁寧にPCへ移植してきた同社ならではのサービスプログラムだ。

     動作確認版では、スタート地点の村「十六夜の里」を自由に歩き回ることができる。といっても村人たちはほとんどおらず、かわいいマムルたちに完全占拠されてしまっている。話しかけても、予想どおり「むぃ~みゅ~」とか「みゅ?」としか返事が帰ってこず、ぜんぜん会話にならない。

     コマンドで試せるのは、移動とダッシュ、会話、そしてメニューの表示など。メニューにはメッセージ速度の変更やサウンドのオンオフ切り替えといった項目以外に、キーボードとゲームパッドのキーカスタマイズや解像度の変更など、Windows版固有の項目がずらりと並んでいる。キーカスタマイズは可能だが、解像度の変更はできない。

     ちなみに解像度は、動作確認版の640×480ドット表示のほかに、960×720ドット、1,280×960ドットの計3種類が用意されている。それぞれウィンドウ表示とフルスクリーン表示の切り替えが可能のようだ。推奨環境はPentium III 600MHz以上、メインメモリ128MB以上、ビデオメモリ16MB以上と、現行水準で考えるとかなり低いほうだ。まったり楽しむといいだろう。

    (C) CHUNSOFT/すぎやまこういち (c)SEGA,2002

    ダウンロードはこちら(Impress)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月5日版~」


【12/4】

    【アクションシューティング】
    「Project I.G.I 2: Covert Strike」Multiplayer Beta Test [109MB]
  • 開発元 Innerloop Studios
  • 発売元 Codemasters

     ノルウェーのデベロッパーInnerloop Studiosが手がけた人気アクションシューティングシリーズ最新作「Project I.G.I 2: Covert Strike」のMultiplayer Beta Testクライアント。同作は来年2月にヨーロッパで発売予定だが、強力な対抗馬である「Tom Clancy's Rainbow Six 3: Raven Shield」のMultiplay Demoの出来の良さに慌ててリリースしたのか、テストというわりにはインストーラすら用意されておらず、内容もまったくの未完成。テストのつもりで参加するのならまだしも、ゲームとして楽しむにはちょっと弱い印象だ。

     「Project I.G.I 2: Covert Strike」は、I.G.I(I'm Going In)のコードネームで呼ばれる元SAS隊員という経歴を持つフリーランスの戦闘工作員の活躍を描いたアクションシューティング。練りに練ったストーリー展開や優秀な敵AI、自由度の高いゲーム性など、どちらかというと濃厚なシングルプレイキャンペーンに醍醐味があるが、マルチプレイもFPSにはないおもしろさがある。

     同作のマルチプレイの魅力は、なんといっても広大な戦場で繰り広げられるゲリラ戦闘にある。広域戦闘を実現したFPSには、「Battlefield 1942」や「Operation Flashpoint」などがあるが、これらが正規軍同士による集団戦なのに対し、「Project I.G.I 2: Covert Strike」は非正規軍同士のゲリラ戦をメインにしている。このためプレイスタイルは「Rainbow Six」シリーズや「Global Operations」などにずっと近い。それを広大な野外で実施するのだからおもしろくないわけがない。

     また、システムもユニーク。全プレーヤーは初期状態では単発式のピストルとナイフしか携行していないため、まずは手持ちの現金でお好みの銃器を揃えるところから始まる。あとはそれぞれのスタート地点からGPSマップと各陣営のオブジェクトを確認した上で、思い思いの場所に散っていく。

     味方は離れていても頭の上にハンドルが表示されるため、数百メートル離れていても一目でわかるが、敵についてはハンドルなどは表示されないので、とにかく敵を補足することが難しい。「なんだ、誰もいないのか」とのこのこ頭を上げたりすると、その瞬間狙撃されたりして、この広大な山渓のどこかで誰かが睨みをきかせているというシチュエーションがたまらない。

     が、先述したように現バージョンではバランスが未調整なうえ、ネットコードも未熟かつ、ビジュアルまわりにもバグが多く、まだゲームとして成立していない。特に要修正なのはスナイパーライフルで、「○○がドラグノフで○○を殺した」というメッセージでログが溢れるような状態だ。

     スナイパーライフルは重量があるため、携行者は移動速度が遅くなり、すぐ疲労を覚えるなどデメリットも多いが、500メートル先のオブジェクトの眉間を容易に撃ち抜けるという「誰でもゴルゴ13」状態なのはさすがにまずいだろう。βテストでのチューニングが期待されるところだ。

    (C) 2002 Innerloop Studios and The Codemasters Software Company Limited ("Codemasters"). All rights reserved. "Codemasters"(R) is a registered trademark owned by Codemasters. "Covert Strike"? and "GENIUS AT PLAY"? are trademarks of Codemasters. “IGI”? is a trademark of Innerloop Studios. Developed by Innerloop Studios. Published by Codemasters. All other copyrights or trademarks are the property of their respective owners.

    ダウンロードはこちら(Bonus Web)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月4日版~」


【12/3】

    【リアルタイムストラテジー】
    「Warcraft III: Reign of Chaos」Playable Demo [99.8MB]
  • 開発/発売元 Blizzard Entertainment

     言わずと知れたBlizzard Entertainmentの3Dリアルタイムストラテジー「Warcraft III: Reign of Chaos」のPlayable Demo。製品の発売から半年後にDemoのリリースというのもいかにもBlizzardらしいが、ボリュームたっぷりながらファイルサイズは100MBを切り、なおかつBattle.net対応と、さすがBlizzardと唸らされる内容。今月イチオシどころか、今年イチオシと言い切れる強烈なPlayable Demoだ。現状、対応OSはWindowsのみで、Macには未対応なのでご注意を。

     このDemoの素晴らしいところは、Demoオリジナルのサイドストーリーが収録されていることだ。表面上はプロローグキャンペーンがプレイできるだけだが、通常どおり最初の2本をクリアすると、そのままサイドストーリーに繋がっていく。サイドストーリーは3本構成で、オークキャンペーンに繋がる船旅の途中で、別の島にたどり着き、そこでオーク族の若き首領スロールが一肌脱ぐといった内容。

     島にはトロールと呼ばれるせむし男のような部族が暮らしていたが、突如上陸してきたヒューマンに島を占拠されてしまったという。さっそくスロールはトロールを傘下に組み入れ、共同でヒューマンのアウトポストを壊滅させていくことになる。サブクエストは、島の主(モンスター)のアイテム回収で、隅々まで歩き回って楽しめる内容に仕上がっている。

     ヒューマンを島から駆逐させると、今度は水中に住む魚人族が現われ、オーク、トロールともまとめて囚われの身となってしまう。地獄のようにマグマを吹き上げる暗黒世界の牢獄に囚われたスロールは、脱獄を決意し、囚われの仲間たちと合流しつつ、途中、同じく囚われたヒューマンの軍隊とも衝突しながら、ダンジョンの奥へ奥へと目指していく。

     ダンジョンにはお宝もどっさりで、このあたり「Diablo」に近い楽しさが味わえる。最後のチャプターは地上戦で、本気で攻めてくるモンスターどもを相手に防衛戦を繰り広げる。どれも緊張感があり、かつ新鮮でおもしろい。

     Demoに登場する敵キャラクタは中立NPCの使い回しが多いが、ボスキャラなどは新規描き起こしで、3枚のマップは完全新作。「アドオンへの布石か?」とも思える充実ぶりだ。ぜひプレイしておこう。

    (C) 2002 Blizzard Entertainment. All rights reserved.

    ダウンロードはこちら(Blizzard Entertainment)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月3日版~」


【12/2】

    【タイピングアクション】
    「The Typing of The Dead 2003」体験版&プロモーションムービー [59MB、14MB]
  • 開発/発売元 セガ

     セガのタイピングゲームシリーズ最新作「The Typing of The Dead 2003」の体験版とプロモーションムービー。同作は2年前に発売された前作をベースに、出題ワードの見直しや各種ゲームモードの追加を施したリニューアルバージョンだが、高解像度モードへの対応やメニューデザインの改良により新鮮な気分で楽しめる。何よりゾンビを撃たねば殺されるという緊張感がたまらない。相変わらず、ぐいぐい遊ばせる快作だ。

     「The Typing of The Dead 2003」は、日本国内のみならず海外でも高い人気を誇る定番タイピングゲームの最新作。タイピングをマスターするためのソフトではなく、完全にタイピングを使ったゲームを志向しており、きわめて高いエンターテインメント性が最大の特徴だ。

     タイピング能力必須タイトルとはいえ、MMORPGでチャットが出来る程度のタイピング能力があれば十分で、絶えず押し寄せる死の恐怖と戦いながらぐいぐいタイピングの技を磨いていくことができる。私は同作で偏差値56程度の腕前だが、タイピングソフトは数あれど「まじめに取り組めばまだまだ上達するな」と思わせるのは同作ぐらいのもの。押し寄せる緊張感と遙かな頂きを想わせる奥深いゲーム性がいい。

     「2003」の最大の特徴は、タイピング上級者を対象にした3つのマスターモードにあるのだが、これらは体験版ではプレイできない。体験版でプレイできるのは、前作のそれとまったく同様にストーリーモードのCHAPTER1「序曲」のみだ。そのかわり、ムービーのほうにバッチリ納められているので、ぜひ合わせて試してみて頂きたい。

    (C)SEGA CORPORATION,2002

    体験版のダウンロードはこちら(Impress)

    ムービーのダウンロードはこちら(Impress)

    詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~12月2日版~」


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