発売元 JoWooD
スロバキアのデベロッパーCauldronが現在開発しているアクションシューティング「Chaser」のPlayable Demo。公開は現地時間の5月8日で、E3前に掲載する予定だったが、その際はキーボードが無効化されるバグに遭遇してプレイできなかったので、改めて紹介しておきたい。Demoのつくりはいくつか問題があるが、グラフィックのレベルは現世代最高クラス。FPSファンは一度試してみるといいだろう。
ちなみにキーボードが無効化された原因は、プログラム起動時に、PCにゲームデバイスが接続された状態だと自動的にインターフェイスがゲームパッドのみになるというバグ。一応、Safe Modeも用意されているが、同じバグに遭遇し、Safe Modeの意味をなしていない。
ゲームPCにゲームデバイスが接続されているのは、プレイステーション 2にゲームコントローラが接続されているのと同程度に当たり前の話。今頃になってぶつくさいうのも何だが、こういうクリティカルなバグを残したままDemoを公開すべきではないだろう。
さて、「Chaser」は、2044年の荒廃した未来の地球を舞台にしたアクションシューティング。プレーヤーは、主人公John Chasreとなり、多様なロケーションでさまざまなミッションにチャレンジしていくことになる。
Demoではチュートリアルと、キャンペーンの最初のステージ「Little Tokyo」がプレイできる。チュートリアルはインターフェイスの説明に特化したあっさりした内容で、キャンペーンもプロローグムービーなどは全カットされたシンプルな内容。基本ストーリーなどは公式サイトを覗いてみないとわからない。
どうもこのDemoは、「Chaser」の醍醐味が味わえるDemoというよりも、同社が世界に売る気満々の3Dエンジン「ClockNT Engine」のデモンストレーションとしての意味合いのほうが強く、グラフィックの凄さは理解できても、肝心のゲームのおもしろさがほとんど伝わってこない。製品版では、プロローグシーンなどは当然として、もう少し演出面での作り込みが必要だろう。
一方のグラフィックは、現行最高クラスのUnrealエンジンと同世代(Direct 8.1世代)のテクノロジーが投入されている。1st Personのゲームなので、自身の影表現こそサボっているが、ダイナミックライティング/シャドウ表現やリアルタイムでさざ波への映り込みが変化する環境バンプマッピング、強烈な光表現で対象の輪郭をぼやけさせるグレア効果など、インパクト抜群の3D表現が多数使われている。
ただ、こうした表現は、現行最強グラフィックの座を半年以上維持している「Splinter Cell」(Ubi Soft)で実現済みの要素。またE3では、DirectX 9世代のCry Engineを搭載した「Far Cry」(Crytek)や、さらにその先を行く「Doom III」(id Software)、「Half-Life 2」(Valve)などが公開されたこともあり、Demoの公開時期といい、発売時期といい、タイミングを失した感がないでもない。あとはマルチプレイの内容次第ということになるだろうか。
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詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~5月21日版~」