開発/発売元 Ubisoft Entertainment
Ubisoftの人気シリーズ第3弾「Tom Clancy's Splinter Cell: Chaos Theory」のOpen Beta Client。Fileplanet限定配布で、マルチプレイのテストを目的としたクライアントだが、内容もさることながら、このグラフィックス、ボリュームにしては、信じられないほどの小型軽量化を実現している。テスト用アカウント(正確にはCDキー)取得のために要登録なのが面倒だが、それだけの価値は十分にある1本だ。
「Tom Clancy's Splinter Cell: Chaos Theory」は、E3 2004において「Splinter Cell 3」の名で発表され、その後リネーム、発売延期等を経て、ようやく3月29日に発売日が決定し、現在最終的な調整を行なっている段階。もともと同シリーズは、「Tom Clancy's」フランチャイズにおけるXbox向けの目玉として用意されたタイトルだが、今回は、Xbox、PS2、PCの3プラットフォーム同時発売となっている。
Demoの内容は、4つのチュートリアルステージ(傭兵向けにさらに3つ)と、チュートリアルで習得したテクニックを駆使してクリアしていくテストマップが1枚、あとはマルチプレイとなっている。マルチプレイについては、キー操作も理解していないまったくの素人がログインしてくることを防ぐために、テストマップのクリアがログインするための前提条件になっているようだ。
チュートリアルでは、基本的な移動操作をマスターすることができる。マルチプレイ向けにスパイ側と傭兵側で別々のチュートリアルが用意されているのが嬉しいところ。ただし、サムの股割り静止、SWATターンといったスペシャルアクションや多種のガジェットの具体的な活用法といった応用レベルにまでは踏み込んでいないので、チュートリアルをクリアして「スパイ検定10級」ぐらいに考えておいてちょうどいい。
前作をプレイしているユーザーならチュートリアルは飛ばして、いきなりテストマップをプレイしてもいいが、地面からドーンドーンとせり上がってくる鉄壁や、透明ガラスのエレベーターなど、チュートリアルそのものがなかなか魅せてくれる内容なので、ひととおりプレイしておいて損はない。
さて、マルチプレイは、前作「Splinter Cell: Pandora Tomorrow」で実装されたマルチプレイモードをベースに、STORY、DISKHUNT、DEATH MATCHの3つモードがプレイできる。対戦形式は基本的にスパイ2名、傭兵2名の計4人対戦。バディを組んで前後をカバーするのもいいし、お互い単独で動いてもいい。
今回はなかなか対戦相手に恵まれず、デスマッチをスパイ側、傭兵側でそれぞれ2回ずつプレイしただけだが、相変わらずおもしろかった。スパイ側は、圧倒的な身体能力と闇を味方に敵の裏をかく隠密行動が純粋に楽しいし、傭兵側はアウトレンジから倒せる銃器とハイテクガジェットを駆使して、闇に潜むスパイをあぶり出していくプロセスがたとえようもなく楽しい。
舞台となる北海道の旅館をモチーフにしたマップ「CLUB HOUSE」は、スパイ2名は屋上の2カ所のエアダクトから侵入し、傭兵はそれを撃退するというのが基本的なシチュエーション。建物は4階建て相当の高さがあり、吹き抜け式のモダンなロビー、大浴場、サウナ、休憩室、総ガラス張り日本庭園といった具合で、新旧ごった煮の日本の大旅館となっていてなかなかおもしろい。
この北海道マップは、現状の仕様では、傭兵側がやや有利になっているようで、初心者は傭兵側から始めることをお勧めする。ただし、ゲームとしてのおもしろさは、スパイ側が断然上で、相手の心理状態まで読み切った上でのスーパーアクションが格好いい。
具体例をひとつあげると、E3で公開され話題を集めた灯台シーン。これがすでに実装されている。スパイが足場のふちにぶら下がっている状態で、傭兵がそばまで来たところを見計らって、一気に身を乗り出して敵の首を捕まえ、そのまま敵を階下にたたき落とすという技だ。これは傭兵側から見ると、何もないはずの空中に突如敵がゾンビのようにわき出てきて、直後わしづかみにされて視点がぐるぐる回転し、最終的には階下で首の骨を折られて死んでいる自キャラの無惨な姿を見ることになる。私もスパイ側で何度かチャレンジしてみたが一度も成功しなかった。ぜひ挑戦してみていただきたい。
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詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~2月1日版~」