発売元 Microsoft Games Studios
欧米で2005年8月に発売を予定しているGas Powered GamesのアクションRPG「Dungeon Siege II」のMultiplayer Beta。米Fileplanet独占配信となっており、ダウンロードにはユーザー登録に加えて、FileplanetのIDが必要になる。1.7GBという大ボリュームで、バグも少なくないが、その分内容もたっぷりで、かなり遊び込める。
「Dungeon Siege」は、シングル/マルチの両方に対応した「Diablo」タイプのアクションRPG。画面切り替えをなくしたシームレスなレベルデザインと、隅々までこだわったマップデザインが高く評価され、日本でも大ヒットした。
「Dungeon Siege II」は、その正当な続編ということになるが、今回はビジュアルの進化とストーリーの拡充に重きが置かれているようで、システムそのものは前作からほとんど変わっておらず、ブラッシュアップの粋に留まる。ただ、このブラッシュアップの部分に相当の力が注がれており、前作をプレイしたユーザーなら格段に遊びやすくなっていると感じるだろう。
また、今回から、マルチプレイにGameSpyのシステムを採用し、途中セーブはもちろんのこと、データをサーバーに保管するセキュアなシステムを導入している。システム的には「Diablo II」におけるBattle.netプレイと似通っており、マルチプレイ主体のゲームデザインに大きくシフトした印象を受ける。そのためのテストが今回のβテストということのようだ。
しかし、実際にゲームをプレイしてみて驚いたのだが、今回は前作にもましてストーリー性が濃くなっており、開始直後から膨大な量のテキスト、フルボイスと共に、長いイベントがスタートする。グラフィックスが似通っていることもあり、開始5分の印象は「Neverwinter Nights」そのものといっていい。
しかし、イベントを終え、街で仲間を見つけて、いざフィールドに乗り出すと、スピーディーかつスムーズな「Dungeon Siege」本来の味わいで一安心した。序盤からどんどんクエスト(らしきもの)が発生するため、少し混乱してしまうが、基本的に1本道で、サブクエストの回答は脇道にあるといった感じ。とにかく突き進めば道は見えてくるという本来のゲームデザインは変わっていない。
インターフェイスは、メインはマウスで、サブとしてキーボードショートカットを使うという感じだが、現状では、起伏の多いレベルデザインの割には視点変更がやりにくく、イライラさせられた。今時、縦横2軸のデジタル入力はないだろう。最低でもマウスドラッグで視点変更が可能になるなどの柔軟なカスタマイズオプションがほしい。
今回、どこまで遊べるのかと思ってぐんぐん進めてみたが、チャプター2から4までツルっとプレイしてしまった。ポイント制のスキルシステムによるキャラクタ成長と隠しダンジョン探しがおもしろくて、ついつい熱中してしまった。取っつきやすさと吸引力は、前作以上のものがある。
マルチプレイに関しては、ほとんどのテスターはまずはシステムに習熟するために、ソロプレイしていたため、ほとんど巡り会う機会に恵まれなかった。ただ、Game Spyでのソロプレイでは、個人で操作できるメンバーの数が最大でも3人に絞られるため、一緒に冒険する仲間がいた方が安全なのは間違いない。
同作はシステム的に特段目新しい要素はなく、言わば欧米のRPGの楽しさのエッセンスをどん欲に取り込んだ寄せ集め型のゲームだが、それだけに器としては強烈な魅力があり、今後「Siege Editor」等のオフィシャルツールが公開されれば、コミュニティを中心に大いに盛り上がることが予想される。日本での発売が楽しみなタイトルだ。
Copyright (C) 2002-2005 Gas Powered Games Corp. All rights reserved. Gas Powered Games, the GPG logo, and Dungeon Siege are the exclusive trademarks of Gas Powered Games Corp. Portions C & (p) 2005 Microsoft Corporation. All rights reserved."
ダウンロードはこちら(Fileplanet)
詳しい紹介はこちら「本日到着! DEMO & PATCH ~5月27日版~」