【特集】
「ゲーミングPC」オススメの選び方5選! 様々な切り口で自分好みのゲーミングPCを探してみよう【春特集】
2025年4月1日 00:00
みなさんはどんな環境でゲームをプレイしているだろうか? 据置型ゲーム機などもあるが、筆者の周辺では最近PCでゲームをプレイするゲーマーが増えてきた印象だ。
ただ、ゲーミングPCへの憧れがあっても、実際にゲーミングPCを購入する段階になって、どうやってチョイスしたらいいのかで迷っているゲーミングPC初心者の声もあるだろう。そもそもPCを購入する経験があまりない場合、PC毎にどういう違いがあるのか、何を基準に判断すればいいのか、価格帯はどうしたらいいのかなどの疑問が浮かぶだろう。
そこで今回は、ゲーミングPCを買ってみたいが、どうやって選んだらいいのかがわからない、という人に向けて、ゲーミングPCを選ぶオススメの方法を5つ、厳選して紹介していく。本稿がみなさまのゲーミングPC選びの一助になれば幸いだ。
■何で選べばいい? 「ゲーミングPC」オススメの選び方5選!
・予算で決める
・プレイしたいゲームタイトルで決める
・どこに設置するかで決める
・推しのVやストリーマーで決める
・メーカーで決める
■「ゲーミングPC」オススメのブランド5選
・「G TUNE」(マウスコンピューター)
・「GALLERIA」(サードウェーブ)
・「ROG」(ASUS)
・「MSI Gaming」(MSI)
・「LEGION」(LENOVO)
何で選べばいい? 「ゲーミングPC」オススメの選び方5選!
予算で決める
何を買うにもやっぱりお金は大事だ。ゲーミングPCは全体的に高額な商品が多いので、予算を意識するのはゲーミングPCを選ぶ上でも重要な要素の1つと言える。特に最新GPU搭載のゲーミングPCを購入しようと思うと、価格が跳ね上がってしまう。予算を気にせず購入できるという人は、不用意に高く設定された商品に引っかからないようにスペックの基本的な情報だけは覚えておいた方がいい。
予算決めをする前に知っておきたいのは、ゲーミングPCにおいてはとにかくGPU(映像や画像を処理するためのパーツ)が大切になるということだ。GPUは、NVIDIAの「GeForce RTX」またはAMDの「RADEON RX」という2種類のブランドが一般的なので、ゲーミングPCを購入する場合は、まずこれらのワードをチェックするといい。加えて後ろの数字にも要注目で「RTX 5060」など数値の1000番台が高いほど最新製品となる。NVIDIAの「GeForce RTX」は5000番台、AMDの「RADEON RX」なら9000番台が最新GPUの型番となる(2025年3月現在)。
ただし、リリース間もないRTX 5000番台の製品が安価に買える事はないだろう。RTX 5000番台を狙うのであれば予算を高く設定しなければならないが、そこで注目したいのがRTX 4000番台だ。RTX4000シリーズはNVIDIAの1つ前のGPUシリーズになるため値が下がっているが、そのパフォーマンスは十分に高い。AMDのRXについては8000番台がなく、7000番台の中でも7700~7800くらいの型番がお手頃価格ならアリだ。
このようにGPUのスペックを意識してAmazonで製品を検索してみると、タイムセールなどの特価品であれば、RTX 4060を搭載して15~20万円前後で購入可能なPCが発見できた。この価格帯が大体中くらいのスペックなので、高品質なビジュアルのゲームであってもデフォルトのままで問題なく動作するだろう。
これより低い10~15万円前後の価格帯の製品になると、RTX 4050/3050などさらにGPU性能が低い製品となるため、設定などで映像品質を調整しないとフレームレートが上がらず、ゲームとしてまともに動作しないようなゲームが出てくるようになる。
難しいのは、RTX 4060搭載であっても、20万円以上する製品が多く存在する点だ。それはGPU以外のスペックが高かったり、メーカーごとの価格設定が高めになっているためなので、20万円以上の価格帯の製品で、より高スペックのPCを購入したい場合は、GPUの数値がより大きい、4070、4080などが搭載された製品、または最新のRTX 5060などが搭載された製品という点をチェックして購入するのがいいだろう。
参考ゲーミングPC
・(Amazon.co.jp限定)ASUS ゲーミングノートPC TUF Gaming A15 FA506NCR
Ryzen 7 7435H/16GB/512GB SSD/GeForceRTX3050
Amazon限定販売のゲーミングノートPCだが、とにかく価格が安い。GPUが2世代前とやや古めな上にローミドルのGPUだが、タイムセール時で11万9,800円とコストパフォーマンスは高めの印象だ。
・日本HP ゲーミングノート PC Victus 15(型番:9V5M5PA-AAAA)
Core i7-13620H/16GB/512GB SSD/GeForceRTX4060
公式販売ながら、タイムセール時、159,800円(税込)で、1世代前のGPUであるRTX 4060搭載のノートPCが確認できた。CPUはやや古いIntel Core i7-13620H、メモリ16GB、SSD容量が512GBとやや控えめだが、円安の現状を考えるとかなり魅力的な価格だ。
プレイしたいゲームタイトルで決める
ゲーミングPCもゲーム機の1つと考えた場合、購入の決め手としてプレイするゲームタイトルから選ぶのは非常に重要だ。プレイするゲームによって必要なスペックも変化するため、自分がプレイしたいタイトルが動くかどうかでゲーミングPCを選ぶとわかりやすくなる。
例えば、完成度の高いリメイク作品として評価されている「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」を遊びたい場合。メーカーの推奨環境の情報を見てみると、必要なGPU情報には「GeForce GTX 1060」など3世代以上前のかなり古いGPUが推奨されている。前述の「予算で決める」で触れたように、現在主流のGPUはRTX 4000番台以上なので、この事からGPUをあまり使わなくても動作する事が分かる。そのため、本作ならあまり高スペックのゲーミングPCでなくても楽しく遊ぶことができるだろう。
一方で2月末にリリースされたばかりの「モンスターハンターワイルズ」を遊びたい場合は、そこそこ高スペックのゲーミングPCが必要になる。推奨スペック情報をチェックすると「RTX 2060 Super」などの記載があり、これは現在主流のGPU、RTX 4000番台から2世代前のGPUとなっており、ハイパワーなGPUが必要になるのがわかる。
もし、最新の人気タイトルをプレイしたい場合、選択肢として有効なのが、各ゲーミングブランドが用意する特定タイトル向けの推奨モデルだ。あくまでも推奨モデルのため、動作保証があるわけではないが、少なくとも推奨するゲームが安心してプレイできるレベルには達したスペックのゲーミングPCになっている。
今回「モンスターハンターワイルズ」を例えに推奨モデルを検索してみると、サードウェーブの「GALLERIA」ブランドやマウスコンピューターの「G Tune」ブランドがヒットした。どちらも特集サイトを開いており、動作確認済みPC以外にも、「モンスターハンターワイルズ」が遊べる製品が紹介されている。このようにプレイするゲームが動作するゲーミングPCを探すという切り口でも新たな発見があって面白い選択方法と言える。
□「GALLERIA モンスターハンターワイルズ 動作確認済モデル」のページ
□「マウスコンピューター モンスターハンターワイルズ 動作確認済PC」のページ
どこに設置するかで決める
ゲーミングPCというと、大型のデスクトップPC、というイメージがあると思う。実際にデスクトップPCの方が冷却性能に余裕を持たせられるし、トラブルが発生した際に部品の交換のみで対応できる場合があるなど、ある程度PCのトラブルシュートに慣れた人にとってはメリットも多いが、一方でデスクトップPCを部屋に置くにはスペースが足りないと諦めている人もいるかもしれない。
そんな人にオススメなのが、ゲーミングノートPCだ。過去のゲーミングノートPCといえば、スペックで妥協したり、ゲームの快適度が下がるなどのデメリットも多く見られたが、最近のゲーミングノートPCはかなり高性能なので、デスクトップのゲーミングPCと比べて遜色がなくなりつつある。
個人的にオススメなのが、RTX 4000番台のGPUを搭載したゲーミングノートPCだ。RTX 4000番以降のGeForceは、デスクトップ用GPUとの性能差がかなり縮まっており、ノートPCであってもかなり快適にゲームがプレイできるようになっている。価格についてもデスクトップと比べてかなり差が縮まっており、選択肢の1つとして十分魅力的だ。
ただし、ノートPCでマシントラブルが発生した場合に、個人で修理やパーツ交換を行なうことが殆ど不可能である点は留意しておく必要があるだろう。保証期間を常に意識しておき、保証期間内に違和感を覚えたら、早めにサポートに連絡して対応してもらうのがオススメだ。
参考ゲーミングPC
・Acer ゲーミングノートパソコン Nitro V 15 GeForce RTX 4060 Laptop(ANV15-51-N76Y46/4)
Core i7-13620H/16GB/512GB SSD/GeForceRTX4060
16万4,800円でRTX 4060搭載のAcer製ノートPC。SSD容量512GBがやや物足りないが、コストパフォーマンスはかなり高い。
・ZOTAC ZBOX Eシリーズ MAGNUS EN374070C ミニPC 小型PC デスクトップPC ベアボーン
Core i7-13700HX/(空)(別売)/SSD(空)(別売)/GeForceRTX 4070/Windows 11(別売)
ユニークなアイテムとして、ZOTACのベアボーン小型PC(23万1,000円)を紹介したい。ノート用パーツで構成されたベアボーンPCで、コンパクトながらRTX 4070を搭載する。ベアボーンのため、単体では動作せず、別途メモリ、SSD、OSが必要になるが、コンパクトな高性能PCを選ぶならアリな製品だ。
推しのVやストリーマー、プロゲーマーで決める
ちょっとネタっぽい選び方だが、予算をあまり気にせず、少しでも推しの力になりたいなら、この選び方もアリだ。例えば筆者激推しのストリーマー、桃井ルナさんのお名前とゲーミングPCで検索をかけてみると、日本HPのゲーミングPCブランド「OMEN」や、筆者が執筆した桃井ルナさんの密着取材のPR記事などがヒットするので、こうした情報からゲーミングPCをチョイスする事で、少なくともブランドで悩む事はなくなるだろう。
最近ではVTuberの人たちもゲーミングPCブランドがスポンサーに付いていたり、VTuber自身がゲーミングPCの宣伝をしていたり、アンバサダーとして活動していたり、コラボモデルが発売されている例も多く見られるので、ちょっと趣向を変えた選択方法として、意識しておくのもいいだろう。
参考ゲーミングPC
・日本HP ゲーミングPC デスクトップ OMEN 35L Desktop RTX 4070 Ti SUPER(型番:AB2W5PA-AAAA)
Core i7-14700F/32GB/2TB SSD/GeForceRTX4070 Ti
OMENのゲーミングデスクトップPCで価格は353,900円。第14世代Intel Core i7搭載、SSD容量2TB、メモリ32GBなど、PCとしてのパフォーマンスも高く、デザインもカッコいい。
・マウスコンピューター G TUNE DGシリーズ
Core Ultra 7 265/32GB/1TB SSD/GeForceRTX 5070
より新しいCPUのCore Ultra 7を採用、GPUも最新のGeForce RTX5070を搭載して、価格は397,500円から。BTOの場合、カスタムでさらに強化することも可能な点は魅力。
□「マウスコンピューター G TUNE DGシリーズ」のページ
メーカーで決める
ゲーミングPCに限らず、色々なPCを長年買って触れていると、特定のメーカー製品の利用の際、メーカーの対応に好印象を覚えた経験などはないだろうか? 例えば動作が怪しかったので連絡したらすぐに対応して、代替品を用意してくれた、購入前にお店で相談したら色々と親身になって聞いてくれたなど、きっかけは何であれ、好印象なメーカーがもしあるなら、そういったメーカー単位でチョイスしてしまうのも面白い。
現状メジャーなPCメーカー各社はゲーミングPCブランドを保有している事が多い。例えばマウスコンピューターの「G TUNE」や、サードウェーブの「GALLERIA」、ASUSの「ROG」、LENOVOの「LEGION」といった具合にゲーミングブランドを用意しているPCメーカーは多い。各ブランドの特徴は後述するが、その中で気になるブランドやメーカーがあるならそこからチョイスすればいいのだ。
筆者は、過去にもゲーミングノートPCを使用していた経緯もあり、ASUS製品が好きなので、ASUSのゲーミングノートPCと指定してAmazonを検索してみたところ、タイムセール時ながら税込15万円未満の、RTX 4050搭載ノートPCが発見できた。ローミドルの4050である点、SSD容量が512GBである点はやや不満だが、満足度が高めなスペックのノートPCに出会えた。
このように1つ選択肢を絞ることで、嬉しい出会いが待っているので、メーカーを絞るという考え方も、ゲーミングPCを買う上では有効な選択方法だ。
参考ゲーミングPC
・ASUS ゲーミングノートPC TUF Gaming A15 FA507NUR 15.6型 RTX 4050
Ryzen 7 7435H/16GB/512GB/GeForceRTX4050
Amazon直販で、タイムセール時ながら149,800円(税込)と、15万円未満で購入できるASUS製ゲーミングノートPCがヒットした。このスペックと価格ならかなり快適に利用できそうだ。
「ゲーミングPC」オススメのブランド5選
初心者を中心に、ゲーミングPCの選び方について色々と紹介してきた。ここからは筆者が個人的にオススメできるゲーミングPCブランドを5つ紹介していきたい。今回はコストパフォーマンスのよいブランドを中心にチョイスした。
「G TUNE」(マウスコンピューター)
マウスコンピューターの「G TUNE」は製品ラインナップが豊富で、特定のゲームタイトル推奨モデルを数多く用意している点も好印象だ。また、ゲーム大会などに製品の貸出提供などの活動も行なっており、現地で使用したゲーミングPCを特価販売する事もあるなど、目につくことの多いゲーミングブランドだ。
「GALLERIA」(サードウェーブ)
「GALLERIA」は、老舗の安心感と豊富な製品ラインナップが魅力。コスパも高く、BTO可能なモデルも豊富なので、自分好みに仕上げられるのがうれしい。秋葉原や横浜などに店舗を構えており、実機が手軽にチェックできるのも嬉しいポイントの1つと言えるゲーミングブランドだ。
「ROG」(ASUS)
PCパーツの老舗として、今でもマザーボードやGPUといったパーツ単位での製品も多く取り揃える。ノートPC、デスクトップPCはもちろん、スマートフォンなど豊富なラインアップも魅力だ。
「MSI Gaming」(MSI)
MSIは、老舗のPCパーツメーカーながら、近年はゲーミングノートPCなども精力的に発売している。「Cyborg」や「Katana」、「Stealth」、「Titan」、「Vector」など豊富かつ個性的な製品群が魅力で、コストパフォーマンスも高く、ゲーミングノートPCを選ぶなら候補の1つに入れておきたいゲーミングブランドだ。
「LEGION」(LENOVO)
筆者愛用のThinkPadを販売するLENOVOのゲーミングブランド「LEGION」。同社直販のみながら、コストパフォーマンスの高い製品を多く取り扱っており、価格重視でチェックしたい人は1度チェックしてみてもアリなゲーミングブランドとなっている。
選択肢は豊富! 気になる1台を手に24時間ゲームに浸れる日々をエンジョイ!
以上、ゲーミングPCのオススメの選び方5選として、色々な切り口からゲーミングPCを選択する方法をご提案してみたが、いかがだっただろうか? 製品の価格にはかなり差があるので、予算やプレイしたいゲームタイトル、あとは好みのメーカーやブランドで選択してみてほしい。
価格に関しては、もちろんメーカーを問わず、無名のPCブランドの製品を選べばさらに安く買える製品なども散見されたが、こうした製品の場合は、サポートなどにおいて不安が拭えない。安い買い物ではないので、購入後すぐに動作が怪しくなった場合などにおいて、メーカーのサポートや保証があると、実際に使っていても安心感が全然違う。
近年のゲーミングPCは発熱量も高くなっており、熱による不良が発生しやすいのはどのメーカーやブランドも同様だが、その後のサポートについては知名度の高いメーカーやブランドの方が対応力が高いのは間違いない。
今回、筆者の提案した選択方法を元に、満足のいくゲーミングPCを購入して快適にゲームがプレイできる環境が整ってくれるなら幸いだ。