国内発売元 ズー
ズーが6月13日に発売を予定しているリアルタイムストラテジー「創世紀1503 ~The New World~」の体験版。発表から発売までに実に4年以上もの歳月がかけられているため、ゲームデザインやグラフィックは2001年度レベルだが、中身はまさに「究極の箱庭ストラテジー」といっても過言ではない中毒性の高い内容に仕上がっている。箱庭ファンはぜひ一度試してみることをお勧めしておきたい。
「創世紀1503 ~The New World~」は、ドイツ的箱庭ゲームの典型として名高い「創世紀1602」の続編に相当するリアルタイムストラテジー。基本的には入植者として一隻の輸送船からスタートし、独立国家として各種の興国事業に勤しみ、最終的には近辺の島々に侵略戦争を起こし、統一国家をつくるという壮大なゲームだ。
「国を興す」という箱庭部分だけでも十分単独でゲーム化できるほどのボリュームがあるにも関わらず、そのほかにも貿易や戦争要素もあり、さらに島ごとの文化圏の描き分けなど、ディテールの表現も抜群であり、良い意味で非常に欲張りなゲームだ。
ただ、それだけに国を興すというプロセスが非常に多様かつ複雑化しており、チュートリアルからすでに難しい。ある意味、同作を楽しめるかどうかの線引きはチュートリアルを理解できるかどうかにかかっているといっていい。
その難しさの原因の大半は、説明の下手さ、そして内容を詰め込みすぎていることにある。Demoでは2本のチュートリアルがプレイできるが、「探検と開拓」は建物の建設ばかりに終始し、その建物を建てることでどうなるのかがさっぱり理解できない。「交易と外交」でも、なぜそのアイテムが必要なのかという補足説明が足りないため、あとあと苦労することになる。製品版ではマニュアルをしっかり読み込む必要がありそうだ。
フリーシナリオは「開拓」と「戦闘の訓練」の2本。それぞれクリアするのに数時間はかかりそうなボリュームで、2、3度ゲームオーバーになって仕組みがわかってくると、俄然おもしろくなってくる。といっても、資源の数だけでも20種類以上もあり、それぞれが数度の加工を経てはじめて消費財として市場で流通するようになるなど、その仕組みを数回程度のプレイで完全に理解するのは無理がある。あせらずじっくり取り組んでいくといいだろう。
"ANNO 1503 - The New World" and "1503 A.D. The New World" (c) 2003 SUNFLOWERS Interactive Entertainment Software GmbH. SUNFLOWERS is a registered trademark of SUNFLOWERS Interactive Entertainment Software GmbH. All rights reserved. All other trademarks are the properties of their respective owners.
ダウンロードはこちら(Impress)