発売元 フロンティアグルーヴ
4月22日にフロンティアグルーヴが取り扱いを正式発表した「SCRAPLAND」の体験版。欧米タイトルのパブリッシングは今回が初めてだが、発表同日に日本語版の体験版を公開する手際の良さで、パブリッシャーとしての今後の活動に期待が集まるところだ。日本語版の発売は6月24日が予定されている。まずはこの体験版を試してみることをおすすめしておきたい。
「SCRAPLAND」は、古くは「DOOM」、「Quake」、近年ではEAが発売した「アリスインナイトメア」のクリエイターとして知られるAmerican McGeeの最新作。彼はEAを退社後、独立系のクリエイターとして活動しているが、スペインのデベロッパーであるMercury Steam Entertainmentとは無関係で、香港のパブリッシャーであるEnlight Softwareとの絡みで「SCRAPLAND」の総合プロデュースを担当したということらしい。
「SCRAPLAND」は、すでにニュースでも紹介されているように、ロボットだらけの惑星を舞台にしたアクションアドベンチャー。D-Tritus(ディトリタス)は、宇宙出身の流れ者として、ロボットの星ならではの任務に携わっていくことになる。ちなみにディトリタス自身もロボットで、同僚もすべてロボット。ロボットのデザインも「オズの魔法使い」に出てきたポンコツロボットのような印象で、非常にユニークである。
基本的なゲームデザインは、「Grand Theft Auto」のSF版といった感じで、大筋のストーリーは存在するが、自由度はかなり高く、興味の赴くままの寄り道プレイが非常に楽しい。ゲーム序盤からブラックジョークを織り交ぜた会話や、カメラが喋ったりなどのナンセンスな設定、ディテール抜群の世界観など、American McGeeらしさをそこかしこに感じさせてくれるところも二重丸である。
グラフィックスは、主要登場人物であるロボットのモデリングが良くできていて、質感、各パーツのディテール、アニメーションなど驚くほど豊かに表現されている。インターフェイスもよくこなれていて、マウスとキーボード上のいくつかのキーで、ほとんどの操作が可能。直感的かつわかりやすく、日本のゲームだと言っても信じられるぐらいに丁寧だ。
シナリオの内容もバリエーションに富んでいて、360度自由に動き回れる宇宙都市の中で、パトカーを破壊したかと思えば、建物内で銃撃戦が始まったり、はたまたレースが始まったりと飽きさせない作りが好印象。アクションファンは一度プレイしてみると良いだろう。
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