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本日到着! DEMO & PATCH~2004年2月4日~ |
「大戦略 大東亜興亡史~ニイタカヤマノボレ一二〇八~」は、システムソフト・アルファーの中でもとびきり軍事マニアとして名高い前田康仁氏がプロデュースした「大戦略」タイトル。プレイしてみると一撃でわかるが、ベースとなっているのは、本家「大戦略」ではなく、「大戦略」シリーズの中興の祖として知られるセガの「アドバンスド大戦略」となっている。本家らしからぬ前田氏らしい思い切った方向転換といっていい。
ひとくちに「アドバンスド大戦略」といっても、メガドライブ版を皮切りに「アドバンスド大戦略 IV」に至るまで無数のバリエーションが存在するが、もっとも近いのはメガドライブでリリースされた初代「アドバンスド大戦略」。もっとも、「大東亜興亡史」はPCプラットフォームのゲームなので、インターフェイスは同じPC版である「アドバンスド大戦略 '98」に近いし、天候や1ターンが時間単位になっているところは「アドバンスド大戦略 2001」あたりを彷彿とさせる。いいとこ取りになっている印象だ。
さて、体験版のほうは、'41年12月8日の日本軍のマレー上陸作戦を描いた「コタ・バル上陸作戦」を10ターンプレイできる。参戦国は大日本帝国と英国軍、インド軍の3勢力。陣営は固定なので、大日本帝国でのプレイ限定となる。10ターンというと12月8日の早朝から、12月9日の夕方までで、既存の部隊と増援部隊を揚陸して海岸沿いの街を占領するぐらいで終わってしまう。内容的にはやや物足りない印象だ。
生産フェイズでは、ユニットの生産も可能だが、なにぶん10ターンしかプレイできないため、生産部隊の前線投入はまず無理。さらにどうしたわけか航空支援もないため、上陸部隊は、英軍の航空機から一方的に攻撃を受け続ける展開となる。「おかしいな」と思って、手元の資料をいくつかひっくり返してみたが、12月8日の日中に上陸部隊が英軍航空機の猛爆を受けた記録はないし、そればかりか直掩に掩護され、制空権も確保していたようである。ボリューム以前に、そもそもの初期設定からしておかしいような気がする。
この際、「銀輪部隊がいない」とか「加藤中佐の64戦隊を出せ」などと、枝葉末節にこだわるつもりはない(本当はこだわってほしい)が、ハワイ近海にいるはずの6空母や、日本にいたはずの大和があっさり生産できる一方で、当時活躍したはずの陸軍の97式戦や一式戦闘機の姿が見られなかったり、天候やZOC絡みに関する特殊ルールがオプションルールではなく強制になっているなど、ほかにもいろいろ指摘しうるが、全体としてターンベースストラテジーとして作りが甘すぎる。史上初の大東亜戦争モノとして期待していたがちょっと残念な内容だと言わざるを得ない。
(C) SystemSoft Alpha Corporation
グラフィックスは、本家「大戦略」シリーズとしてはかなり頑張っている。アニメーションはまだまだ改善の余地はあるが、大きな前進である |
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(2005年2月4日)
[Reported by 中村聖司]
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