【特別企画】

【アストロシティミニ全タイトルレビュー】「クラックダウン」

無数の人口生命体がはびこる迷宮に、協力して爆弾をセットして脱出せよ!

導入年:1989年

基板:System24

開発:セガ

 「クラックダウン」は、1989年にセガからリリースされた、アーケードのアクションゲームである。高解像度の映像出力を可能としたシステム基板「System 24」でリリースされたタイトルの1本で、迷路状になった敵の基地に潜入し、爆弾を仕掛けて脱出するというゲームが展開する。

過酷な潜入ミッションが展開。画面上のマップが攻略のカギだ
×の印がある場所が、爆弾を仕掛けるポイントだ。これが制限時間にもなっている

 自らが作り上げた人口生命体を率いて世界征服を狙う科学者「ミスターK」の野望を阻止するため、連邦政府に派遣された2人の特務機関員が敵がはびこる施設に潜入。爆破による破壊工作を進めていく。高解像度で映し出されるトップビューの2人プレイ対応アクションゲームということで、同じSystem 24で前年にリリースされた「ゲイングランド」と比較されることが多い本作だが、ゲームシステムはまったく見た目の異なる翌年リリースの「ボナンザブラザーズ」に近いものだ。

全ての爆弾を仕掛けたら、マップに表示された出口へ向かい脱出する

 迷路のようになったマップ上を「ベン」(1P)と「アンディ」(2P)の2人が移動し、敵の攻撃を退けながら、×印の付けられたポイントに爆弾を仕掛けていく。敵は特定の場所を移動していたり、ジェネレーターから出現する者もいて、手持ちの武器や自らの拳によって倒していくというゲームが展開する。レバーを壁側に入れると壁に貼り付いて敵の弾を回避できたり、ドアの開閉によって弾を防いだり敵を倒したりという、「ボナンザブラザーズ」でも見られた戦略も存在し、2人で協力するほうがクリアしやすいという点も同様だ。

プレーヤーキャラクターとなるベンとアンディ。挿入されるビジュアルによる演出も嬉しい
手分けして進められる2人プレイはゲームとしても楽しく、戦略性はさらに高まる

 画面上にあるミニマップには、爆弾を設置すべきポイントが黄色い矢印で表示されているので、プレーヤーはそこを目指して移動していく。武器は通常弾のマシンガンと画面全ての敵を倒せる特殊攻撃となるが、弾は限られているので、ムダ撃ちはしないほうがいい。消費武器は落ちているアイテムを取ると補給が可能で、中には敵を貫通する強力なキャノンが手に入ることもある。また敵に接近するとパンチを繰り出して倒すことができる。

スピードがあり、貫通性のあるキャノン。武器は撃ち分けられず、撃つときはキャノンが優先される
壁に貼り付くことで、敵の弾を回避できる。通用しない敵もいるので注意

 スニーキングアクションのようにも見えるが、敵は完全に後ろを向いている状態でないとこちらに反応するので注意が必要だ。さらにステージが進むと、敵の種類によっては壁に貼り付いていても壁際に弾を撃ってくることがあるので過信は禁物。画面内に入るまでは攻撃してくることはないので、マップに映る敵の姿を見て先手必勝で攻撃するか、回り道をして回避するのが有効となる。またこちらのパンチ攻撃は繰り出すのが速く、特に敵の攻撃の死角となる斜め方向からの攻撃が強いので、狙っていく価値はある。

部屋のドアは敵の弾を防ぎ、開けたところにいる敵を倒すことができる
敵がこちらを向く前に倒せるパンチ。繰り出せる間合いを身に付けよう
敵が多いときは躊躇せず特殊攻撃を使って切り抜けよう

 もう一つ注意が必要なのが、各ステージの地形だ。例えばシーン1のアクト3には流れの速い下水道があり、足を踏み外すと落ちてミスになってまう。シーン2のアクト3の床は接近すると崩れる場所があり、落ちてミスになるだけでなく、そこから敵が現われるという厄介なトラップである。こうした場所がどこにあるかは、一度プレイして覚えるしかない。

落ちると流されてしまう下水道。回避時は反対側に動くこと
敵が現われるジェネレーターは、マップには表示されていない
電流が流れる床。見切るのが難しいときは、特殊攻撃を使ってすり抜ける手もある
特殊な武器を持った敵も登場。火炎放射器を持つ敵は近づけないので遠距離から倒す
ゲーム中盤に登場するマンドリル。素早い動きで接近し、殴りかかってくる

 難度が非常に高いゲームだが、何度もプレイして敵の出現パターンやマップ構成などを覚え、自分なりの戦略を成立させることができれば楽しくなってくる。「アストロシティミニ」の中断セーブを使って各ステージを繰り返し練習してみるのもオススメだ。メガドライブにも移植された本作だが、マップが簡易的になったことで敵の場所を確認できなくなってしまったため、戦略性が変わってしまった。意外にもこのアーケード版が完全移植されるのはこれが初めてなので、その手応えをじっくり味わってみてほしい。

ゲームの緊張感を盛り上げるサウンドも必聴。デモや演出も凝っていて見応えがある