【特集】

【メガドライブミニ2タイトルレビュー】「TATSUJIN」

あの名作シューティングが、新たなアレンジ要素を搭載して華麗に大復活!

【TATSUJIN】

1989年12月9日 発売

発売時のメーカー:セガ

 「TATSUJIN」は1988年に東亜プランが開発した、アーケード用縦スクロールシューティングゲームの移植版。モニターを縦置きにしていたアーケード版に比べ、画面サイズが狭くなっている感はあるが、移植再現度はかなり高い。パワーショット、達人ビーム、サンダーレーザーの3種類のショットと、広範囲に爆発する強力なボンバーをを思う存分に撃ちまくり、不気味な敵を倒す爽快感の高さは紛れもなく「TATSUJIN」そのものだ。

 自機の操作は、方向キーで8方向に移動、Aボタンがショット、Bボタンを押すとボンバーを発射する。さらにCボタンには、ショットのオート連射ボタンが用意されているのもうれしい。また、パワーアップアイテム(「P」マーク)を集めてパワーショットを最高レベルまでパワーアップさせると、アーケード版には存在しなかったザコ敵の体当たりを防ぐバリアが装着される。本作は画面下部から敵がひんぱんに出現することもあり、このアイデアは実にありがたい。

 アーケード版では、ショットが最強レベルになるとパワーアップアイテムは一切出現しなくなり、しかもミスをするとパワーアップはすべてリセットされるので、ミスをした後の復活が非常に難しかった。だがメガドライブ版には、最強レベルになった後もパワーアップアイテムが出現し、なおかつミスした時点でアイテムを5個ストックしておくと、ショットのレベルが1段階アップした状態から再開する親切機能が追加され、アーケード版よりもはるかに復活がしやすくなっているのもこれまたれしい。

パワーショットは、最強状態になるとザコ敵の体当たりを防ぐバリアが装着される
正面に向かって超高速弾を連射できる達人ビーム
最強状態になると同時に5本を発射して、画面内の敵をまとめてなぎ倒せるサンダーレーザー。写真にはそれぞれ3本、2本しか写っていないが、実際には5本同時に撃っている
画面内の敵弾を一掃し、敵に大ダメージを与えるボンバー。炸裂させると気分爽快だ

 出現または攻撃パターンが若干異なるものの、アーケード版と同様に手強い中ボスやボスキャラクターが次々と出現する。一部の中ボスには安全地帯が存在するので、敵弾の死角を探しつつプレイするのも、本作の面白いところだ。

 1周(全5ステージ)クリアすると、アーケード版には存在しなかったエンディングが見られるのも、メガドライブ版ならではのお楽しみ要素だ。しかもエンディングの内容は、選択した難易度(※イージー、ノーマル、ハードの3種類)によってそれぞれ異なるので、すべてのエンディング到達を目標にプレイするのも一興だろう。

 BGMを「ノーマル」「アーケード」の2種類からが選べる、メガドライブミニ2版オリジナル機能が搭載されたのも注目ポイント。「ノーマル」はメガドライブ版と同じ曲が流れるが、元祖アーケード版に比べるとテンポがかなり早く、オリジナル曲とは程遠い出来になっていた。だが、今回新たに登場した「アーケード」設定にすると、テンポも音色もより原曲に近いBGMが流れるので、これなら当時不満だったプレーヤーもきっと満足するハズだ。

中ボスの種類が多いのも「TATSUJIN」ならではの特徴。一部の中ボスに存在する安全地帯を見付けると攻略がぐっと楽になる
各ステージの最後に出現するボスの迫力は、元祖アーケード版にもけっして見劣りしない
BGMを「アーケード」に設定すると、より原拠に近いBGMが流れるオリジナル機能も搭載している