【特集】
【メガドライブミニ2タイトルレビュー】「真・女神転生」
演出面でダーク感がさらに増した「メガテン」の完成形!
2022年10月25日 00:00
- 【真・女神転生】
- 1994年2月25日発売
- 発売時のメーカー:シムス
「真・女神転生(以下、メガテン)」といえば、ゲーマーなら知らない者はいないアトラスの看板RPGだ。今回メガドライブミニ2に収録されているメガCD版はアトラスではなくシムスが開発を担当している。
元は1992年にスーパーファミコン用ソフトとして発売され、その後PCエンジン、メガCD、プレイステーション、ゲームボーイアドバンス、PCにスマホなどなど、数多くの機種に移植されてきた。メガテンファンの筆者はスーパーファミコン版をはじめさまざまなバージョンをプレイしてきたが、このメガCD版は未プレイだったのでメガドラミニ2へ収録されたのは非常に嬉しかった。
「メガテン」は当時としては珍しい現代の日本を舞台にしたRPGで、敵である悪魔を交渉で仲魔にし、仲魔同士を合体させてパーティ強化をしていくという斬新過ぎる要素をこれでもかと詰め込んだ作品となっていた。
メガCD版はさまざまな点がパワーアップしている。その進化はゲームを起動してすぐに確認することができ、オープニングデモに新規CGとナレーションが追加されていた。無機質な音声と不穏な一枚絵により他機種版よりもダークな雰囲気が増している。
他にもフィールドや悪魔のグラフィックスの差し替え、立ち絵や悪魔の追加など、単なる移植というよりもリメイク版といえるほど随所に手が加えられているので、他の機種で遊び込んだ人もプレイする価値は大アリだ。
幾度となくプレイしている作品だけあってストーリーの流れは完全に覚えているので“先の展開が気になる”という楽しみ方は残念ながらできないのだが、ゲームとしての完成度が非常に高いのでゲーム部分だけでも遊ばせる力がある。戦闘は高速オートでサクサク進められ、そして「メガテン」の肝である仲魔集めと悪魔合体でパーティを強化させていく工程は何度味わっても飽きることのない面白さだ。
強いて残念な点を挙げるなら、他機種に比べて3Dダンジョン内の移動速度がやや遅い点が気になった。しかし、オプション設定で移動モードを変更できるので「クイックスクロール」にすると遅さが多少緩和されるので覚えておいてもらいたい。
初見のプレイでは全く先が読めないダークなストーリー展開も見所。平和な日常から一変して悪魔との戦いに巻き込まれる主人公。母が悪魔に食い殺され、ICBMによる東京崩壊など、とにかく衝撃的な展開がプレーヤーに押し寄せてくる。筆者のようにメガCD版未プレイの人はもちろん、「メガテン」自体未プレイの人には絶対に遊んでもらいたい1本である。
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