【特集】

【メガドライブミニ2タイトルレビュー】「イチダントアール」

バラエティ豊かなミニゲームが手軽に楽しめる良作

【イチダントアール】

1995年1月13日 発売

発売時のメーカー:セガ

 「イチダントアール」は1993年にセガが発売した「タントアール」の続編で、1994年に登場したアーケードゲームの移植版にあたる、全20種類のミニゲームが遊べるパーティゲーム。ゲームモードは、アーケード版と同内容の「アーケード」をはじめ「クエスト」「コンペ」「フリー」の全4種類から選べる。

 本作ならではの面白さは、ルールがシンプルゆえ誰でも手軽に遊べて、なおかつルールもビジュアルも独創的なミニゲームを遊べるところにある。パズル、アクション、反射神経、あるいは記憶力を問うタイプなどバリエーションも豊富で、なおかつどのミニゲームも1~2分程度で終了するので、いずれのモードで遊んでもテンポよくゲームが進行する。

画面上部に表示されたお手本と同じ配置を制限時間内に探し出す、その名も「銭形 Hey judo」というミニゲーム
こちらは一番最後に女性の影が映った窓の位置を当てる、瞬間視力が問われるミニゲーム「奥様は窓」。男性のいた窓をうっかり選ばないよう注意!

 「アーケード」モードは、ルーレット方式で選択したミニゲームを規定回数分クリアに成功するとステージクリアとなり、ミニゲームのクリアに失敗、または特定のミニゲームをプレイ中にミスをするごとにライフが1個減り、ライフのストックがゼロになるとゲームオーバーになる。

 初めのうちは、どのミニゲームでも比較的簡単にクリアできるが、ステージが進むにつれて難易度がアップし、終盤のステージはシンプルな見た目とは裏腹に、実に手強いパズルやアクションが登場する。ゲームの腕に自信がある人は、ぜひ1コインクリアにチャレンジしていただきたい。なかなか先のステージに進めないときは、2人協力プレイで遊ぶのがオススメ。2人同時にプレイすると、どちらか一方のプレイヤーがミニゲームをクリアすれば2人ともノルマを達成したとみなされ、先のステージへと進めるからだ。

【アーケードモード】
ルーレットで選択したミニゲームにチャレンジし、画面中央に表示された回数分をクリアすれば先のステージに進むことができる
写真のミニゲームは、ムササビに捕まらないように鳥を操作して、制限時間内に木のてっぺんにある巣にたどり着ければクリアとなる「飛ぶっ巣」

 メガドライブ版ならではのお楽しみ要素として、アーケード版には存在しなかった「クエスト」「コンペ」「フリー」の3種類のモードが遊べるのも見逃せないポイントだ。

 「クエスト」は主人公の騎士を操作して、敵の兵士たちとミニゲームで戦いながら騎士をレベルアップさせ、魔王討伐を目指すRPG形式のゲームモード。勧善懲悪でわかりやすく、時折ギャグも織り交ぜた、良い意味で緩いストーリーが楽しめる。はたしてクライマックスのシーンではどんな展開が待っているのか、ぜひ皆さん自身の目で確かめていただきたい。

 最大4人まで同時対戦ができる「コンペ」モードは、大人数で集まったときにはまさに打ってつけだ。「フリー」は文字どおり、遊びたいミニゲームを自由に選んでプレイできるモードなので。これを利用して苦手なミニゲームを練習、または未プレイのミニゲームの予習をして、「アーケード」モードの1コインクリアに挑むといいだろう。

【メガドラ版オリジナル:クエストモード】
フィールド上で敵に出会うと、ミニゲームによるバトルが始まる
上記のミニゲームは、走行中の電車に何人の乗客がいたのかを当てる、瞬間視力と記憶力が問われる「私の通過待ち」
ミニゲームをクリアするごとに獲得できるポイントを一手数集めると騎士がレベルアップする