【特集】

【PCエンジン mini全タイトルレビュー!】「グラディウスII -GOFERの野望-」

今なお色褪せない面白さを秘めた、シューティングゲームの傑作中の傑作

1992年12月18日発売

 1988年にKONAMIが発売し、全国各地のゲームセンターで大人気となったアーケード用横スクロールシューティングゲームの移植版「グラディウスII -GOFERの野望-」。1985年に登場した「グラディウス」の続編にあたり、特定の敵や編隊を倒すと出現するパワーカプセルを集め、自機のビックバイパーの装備を強化していくパワーアップゲージシステムを搭載していることでも有名だ。

 操作方法は十字キーでビックバイパーを8方向に移動、IIボタンを押すとメインショットとミサイルを発射し、Iボタンを押すとミサイルやレーザーなど点灯中のパワーアップゲージの装備がビックバイパーに装備される。アーケード版ではショット、ミサイル、パワーアップの3ボタンを使用するシステムになっていたが、PCエンジン版でもオプションモードで、例えばIボタンをミサイル、IIをボタンをショット、セレクトボタンをパワーアップの3ボタン方式に変更することも可能だ。

 本作ではゲームスタート時に、装備が異なる4種類のビックバイパー、および2種類のバリアを選択する。初めてプレイする際は、上下2方向に撃てる2ウェイミサイルと広範囲に広がるリップルレーザーが使える4番目の機体を、バリアは耐久弾数こそ少ないが、全方向の攻撃から身を守れるフォースフィールドを選ぶといいだろう。

スタート時に4種類の機体と、2種類のバリアのうちいずれかを選択する
特定の敵編隊を全滅させるか、赤色の敵を倒すと出現するパワーカプセルが出現。これを集めてビックバイパーの装備を強化していく

1番目の機体は初代「グラディウス」のビックバイパーと同じ装備で、ミサイルのほか敵を貫通するレーザー、正面と斜め上にショットを放つダブルが使用できる
2番目の機体は、前後2方向にショットを撃つテイルガンと、着弾すると爆発して広範囲の敵を攻撃できる強力なスプレッドボムが使える
3番目はダブル、リップルレーザーと、敵を貫通しながら突き進むミサイル、フォトントゥーピドが使えるのが特徴
4番目の機体は、リップルレーザーと上下に2発ずつ撃てる2ウェイミサイル、テイルガンを装備している

 1周全9ステージで、人工太陽、クリスタル、火山、モアイ、高速スクロールなど、バラエティに富んだその構成はプレーヤーを飽きさせない。また、7面は旧シリーズ作品のボスキャラが立て続けに出現するボスラッシュステージという設定で、いかにも終盤になって敵軍が総攻撃を仕掛けてきたという演出は、プレーヤーの緊張感や達成感を大いに高めてくれる。さらにPCエンジン版では、5⾯のモアイステージをクリア後に、アーケード版には存在しなかったオリジナルステージが登場するのも注目ポイントだ。

 アーケード版に比べると、敵が出現したり攻撃を仕掛けるタイミングなどの細かい相違点は見受けられるが、移植再現度は非常に高い。1周クリア後は、難易度の高い2周目へと突入するので、どこまで先に進めるのか自身の限界に挑戦するもよし、全4種類の機体で1周クリアを目指してもまたよし。5面のモアイステージでは、途中でモアイが怒り出すと曲が急にテンポアップするなど、プレーヤーのテンションを大いに高めてくれるBGMによる演出も素晴らしく、今遊んでも本当に面白い。

弾を撃ちまくるモアイと戦えるのも「グラディウス」シリーズならではの楽しさ
6面の高速スクロールステージでは、行き止まりにハマると即ミスとなるスリルが楽しめる
初代「グラディウス」や「沙羅曼蛇」に登場した敵が出現するボスラッシュステージ
最終ステージの終盤に出現するクラブは破壊不能なので、6本脚のすき間に潜り込んで避けるしかない

【PCエンジン版オリジナルの遺跡ステージ】
アーケード版には存在しない、オリジナルの遺跡ステージが遊べるのがPCエンジン版最大の目玉。7面の舞台となる