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【PCエンジン mini全タイトルレビュー!】「ALIEN CRUSH」や「CADASH」に注目!全6タイトルをご紹介
海外タイトルレビューその1(レース・パズルほか編)
2020年3月19日 00:00
「PCエンジン mini」シリーズでは、タイトル画面の右下にある「TURBO GRAFX 16」ボタンを選択すると海外で発売されたソフトを遊ぶことができるが、本稿ではその中から「ALIEN CRUSH」、「VICTORY RUN」、「Moto Roader」、「POWER GOLF」、「CHEW-MAN-FU」「CADASH」より、「ALIEN CRUSH」をメインとしたレビューをお届けしよう。
ちなみに「ALIEN CRUSH」が主題なのは、筆者がピンボール好きなためと、当時プレイしたいと思いつつもプレイすることなく「PCエンジン mini」の発売まできてしまった、というのが理由だ。ちなみに大好きなピンボールは、実機ではWilliamsの「ROLLERGAMES」と「THE GETAWAY」、デジタルではリトルウイングの「クリスタルカリバーン」だ!
デジタルならではの要素をギュッと詰めた熱くなれるピンボールゲーム、それが「ALIEN CRUSH」
「ALIEN CRUSH」は、国内でも「エイリアンクラッシュ」として販売されたタイトルだ。「PCエンジン mini」では公式HPに書かれているように、メニュー画面で使われているパッケージは海外版だが、内容は日本版を収録している。当時の発売元はNAXATで、パソコンユーザーにとってはHDDやMOドライブなどでお馴染みの、あのTAXANブランドで有名な加賀電子の子会社だったところだ。
ゲーム内容はピンボールなので、基本的なルールはシンプル。フィールドにあるボールを画面下部に落下させないよう、フリッパーで弾くのみ。ボールを、随所に設置されているギミックへとヒットさせることで得点になるということで、要はボールを落とさないように弾き、あちこちに当てて点数を稼げばOKだ。実機では、ピンボール台を物理的に揺らす“ナッジ”や“ナッジング”が行なえるが、これは「ALIEN CRUSH」ではIIボタンに割り当てられている。もちろん、実機同様に揺らしすぎると「TILT」となり、そのボールでのゲーム権を失うことになってしまうので注意しよう。
本作の特徴の一つが、作品を通してのコンセプトとなっている“エイリアンっぽさ”。グラフィックスが、映画「エイリアン」シリーズを思い起こさせるようなドロドロした感じで描かれており、このちょっとした気持ち悪さがプレーヤーを「ALIEN CRUSH」の世界観へとグッと引き込んでくれるのだ。
もう一つの特徴が、縦2画面フィールドの採用。実機のピンボールは縦に長い構造になっているが、本作ではそれを再現すべく、縦に2画面という構成を取っている。ボールの位置によって上画面と下画面を切り替えて表示してくれるので、2種類のピンボールを同時に遊んでいるような感じで、ちょっとお得。
さらに、実機では実現不可能な、デジタルならではのさまざまな試みも面白い。例えばボールがターゲットに当たった時、実機ではそのターゲットが沈むというのが一般的な処理だが、本作ではターゲットが破壊されたり、エイリアンがボールを食べてしまうなどのユニークなアニメーションが用意されているのだ。他にも、上画面のバンパー部分が条件に合わせて位置を変化させるといった仕掛けも、ゲームだからこそできたことだろう。
また、条件を満たしてからギミックにボールを当てる(入れる)とボーナスステージへ突入するシステムも用意。そこでは出現する敵にボールを当てることで画面から排除でき、その数で得られるボーナス点が決まる。ハイスコアを狙うには欠かせない要素だが、カウンターストップ(カンスト)は99,999,999点。当時は途中セーブなどという生ぬるいものはなかったため、辿り着くのは大変だった……と聞くものの、今回の「PCエンジン mini」ならばどこでもセーブができるので、その敷居も下がったというもの。間違いなく朗報だろう。
とはいえ、当時夢中になって遊んだ人たちも、今では40歳前後。この年齢になると、あの頃は何でもなかった画面の切り替えに、目がついていかなくなるのも事実。筆者も、画面切り替えにやられて、何度もロストボールしてしまった。これはゲームが悪いというよりは、衰え行く人間に非があるので、もう諦めるしか無いだろう(笑)。 お手軽にピンボールを楽しむことができる「ALIEN CRUSH」は、ピンボール好きにオススメしたいタイトルだ。
他にも気になるタイトルが数多く収録されているが……
そのほかに個人的に注目しているのが「CADASH」。当時タイトーからゲームセンター向けにリリースされたタイトルで、プレイしたもののステージ1をクリアするのがやっとというヘタクソさ加減から抜け出すことができなかった。「PCエンジン mini」には、当時発売されたアーケードからの移植版が収録されているということで、この機会にじっくりと遊び直してみたいと考えている。
ゲームはサイドビューのアクションで、敵を倒すことで経験値とお金が入手でき、経験値が一定以上になるとレベルアップ。集めたお金を使い道中のお店で武器を買えるだけでなく、宿屋に宿泊してHPを回復させるといった、RPG要素も収録されている。ベースがアーケード版だけにヌルい難易度ではないが、アクション好きならハマること間違いなしだ。
他にも、背面視点でプレイするドライブゲームの「VICTORY RUN」、真上視点から4台の車とコースを競争する「Moto Roader」、奇抜なコースも登場する「POWER GOLF」、アクションパズルゲームの「CHEW-MAN-FU」を始めとした、数多くのゲームが収録されている。これまで遊んだことのないタイトルもあると思うので、この機会にプレイしてみるのはどうだろうか。
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