開発/発売元 NC Interactive
先月、Richard Garriott率いるゲーム開発会社Destination Gamesとの提携で一躍日本でも有名になった韓国のゲームメーカーNC Interactive。「Lineage:The Blood Pledge」は、同社が韓国で大成功を収めたオンラインRPGのセカンドステージバージョンだ。先日、日本語公式サイトが暫定オープンし、日本向けクライアントの公開が開始されたので、さっそくご紹介しよう。
このLineage(リネージュと読む)、日本語公式サイトがいきなり立ち上がったばかりか、いつのまにか日本サーバーまで稼働している。クライアントこそ英語表示だが、キャラクタ名には日本語名が付けられ、日本語でのチャットも可能となっている。ユーザー登録後、日本サーバーに繋げると、全員が日本語でおしゃべりをしているので、結構びっくりさせられる。LineageといえばPK完全是認型の危なっかしいオンラインRPGとして知られるが、現時点での日本サーバーの状況は平和そのもの。単独でも安心して狩りに行くことができる。
ゲームシステムは、露骨にD&Dが導入されている。キャラクタクラスには、ナイト、エルフ、ウィザード、君主の4つが用意されており、キャラの能力はクラスごとに上限の定められた6つのパラメータ(STR、DEX、CON、INT、WIS、CHA)で表される。初期設定では、サイコロを振ってこの能力を振り分けていく。キャラクタごとに別々のクエストが用意されているほか、使用できる特殊能力がまったく異なっており、このあたりに本作の魅力が隠されているようだ。余談だが、D&DのシステムではCON(Constitution:体格)の数値がレベルアップ時のHP上昇値を、INT(Intelligence)がMP上昇値を決める。INTはともかくCONが低いとゲームにならないはずなので、出来るだけ高い数値が出るまでサイコロを振り直した方がいいだろう。
実際にプレイしてみた印象としては、お世辞にも「ウルティマオンライン」より優れたゲームだとは思えなかった。グラフィックこそ優れているが、640×480固定でキャラの描き込みも荒い。何より魅力的でないのがアニメーションだ。キャラの動かし方は、行きたいポイントを左クリックするだけだが、その際のスクロール時の画面全体のブレがひどく、また動きが完全に止まるまで、あらゆるアクションがキャンセルされてしまうのも問題に思えた(たとえば、移動中に敵が向かってきても、戦闘に入らずそのまま通り過ぎようとする)。個人的には、夜間のラグのひどさを別にすれば、韓国産オンラインRPG「The Legend of Mir」のほうが格段に遊びやすかった。ただ、Lineageは現在のところプレーヤーは日本人だけなので、オンラインRPGファンは試してみてもいいだろう。
ダウンロードはこちら(NC Interactive)