発売元 Infogrames
PC向けのバイクシミュレータとしては、もっとも高い人気を誇る「Moto Racer」シリーズ最新作「Moto Racer 3」のDemo。予想どおりかなりヘビーなゲームに仕上がっているが、レースゲームファンなら試す価値ありの内容だ。
Demoでは、コース「BARCELONA」によるオフロードレースと、コース「SACHSENRING」によるオンロードレースが楽しめる。TCP/IPもしくはLANによるマルチプレイにも対応。ゲームを起動するとDemo専用のメニュー画面が表示され、コースを選択するとすぐレースが開始される。バイクは選択できず、最後列からのスタートとなる。
オンロードレースは、もはや初代「Moto Racer」の面影は跡形もないまでにリアル志向のゲームデザインになっていて、難易度はかなり高めだ。一応、片輪走行のターボモードは残されているが、足回りがやや不安定なセッティングになっていることから使いどころがひどく限られてしまっている。無理に使うと前輪の着地に失敗し、後輪が横滑りを起こしてバイクもろとも吹っ飛ばされてしまう。
隅々まで描画された3Dグラフィックは非常に綺麗で、スピード感も上々。画面視点も6パターンほど用意され、特に風防に環境マッピングを施したドライバー視点では、実にリアルなレースが堪能できる。リプレイ機能も実装されているが、これは減点対象。コース内でともかく外に外れてしまうと、とたんにバイクが地面から浮いて見える。視点切り替えは自動で行なわれレースの雰囲気も抜群だが、このためリアリティが90点マイナスの印象だ。
ちなみに「Moto Racer 3」はオプション設定が変わっていて、デフォルトではディスプレイセッティングは最高の状態になっている。今回、ディスプレイセッティングは最高のままで、解像度を1,024×768ドット、色数をフルカラー(32ビット)、アンチエイリアス4ピクセル(最高)の状態でプレイしてみたが、四方がドームの壁と観客で埋め尽くされ、コースの至る所をサーチライトで照らしまくるオフロードレースでは、Pentium 4 1.8GHz、GeForce 3の環境でもややもたつく嫌いがあった。
これはゲームが重いというより、すべてのオブジェクトをその距離にかかわらず正直に描画してしまっていることに起因する問題だ。リプレイでは、12台のオフロードバイクが各所で発生させる土煙の描画も加わるため、さらに重くなる。オフロードレースを快適なパフォーマンスでプレイしたい場合は、多少オプション設定をいじる必要があることを覚えておこう。
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