山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第103回

明日から「フォートナイト バトルロイヤル」の日本語版がPS4とPCでプレイできる! こりゃ大変だ!の話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

「フォートナイト バトルロイヤル」の日本語版がプレイステーション4/PCに出ますよ! なんと配信は明日(3月8日)! これをきっかけに日本でも「フォートナイト」にどハマりする人がものすごい勢いで増える予感がします。

こちらはPC版の英語版「フォートナイト」より。PS4/PCへのまさかの日本語版配信、しかも告知してから2日後という嬉しいサプライズ

「フォートナイト バトルロイヤル」はEpic Gamesが制作したバトルロイヤルのTPS。いくつかプレイモードがありますが、1番の基本と言えるのは、プレーヤー100人で戦って生き残りを目指すという、「PUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)」に代表される、いわゆるバトルロイヤルもの。

昨年7月よりアーリーアクセス版として、英語版でのサービスが行なわれてきましたが、今では「PUBG」と人気を二分するというか、一部越えているというか、アジア圏は「PUBG」、欧米圏では「フォートナイト」が人気みたいな状況。

そんな「フォートナイト」の日本語版がリリースされるというニュースが3月6日に発表されたうえに、配信は3月8日とすぐ! というわけで、日本のゲームファンとしては大注目のタイトルが突如登場といった展開です。

さてさて、「フォートナイト」についてはおそらく、「もうたっぷり、よーく知っていますよー」という人と、「名前ぐらいしか知らない or 名前も全然知らないです」という人の差がすごそうなので、さらっと紹介しましょう-。

ベースになっているのは、上にも書いたとおり「PUBG」のヒットをきっかけに流行のゲームジャンルと言えるバトルロイヤルもの。

広大な島にプレーヤーは上空から降り立ち、そこで武器やアイテムを調達して、最後の1人になるのを目指します。時間経過とともに円形のダメージゾーンが狭まり、移動できる範囲が狭くなっていきます。もうこのへんは“お約束的にそのまんま”です。

ただ、基本となるベースこそはそのまんまというか、バトルロイヤルものとして定義的にテンプレートと言えるスタイルを取っていますが、「フォートナイト」はゲームプレイの中身、そのバランスに独自なものが入っていて、プレイ感覚は他のゲームとはだいぶ違います。

もっとも大きな特徴は“クラフト”の要素があること。プレーヤーは最初から持っている「つるはし」を使って、マップにある木や家などをがしがし破壊して、素材を獲得できるのですが、その素材で、足場や壁を作れるんですね。

いわゆるマインクラフト的な、がしがし壊して作るというクラフティング要素です。

壁、床、階段などを瞬時に作れるので、これを上手く使うのがキーになるのですが、これがこのゲームの戦略性やテクニックの深さをどーんと高めているんですよ。

例えば、階段をガシガシ作って高いところに登り、上から狙うというようなポジション取りのために使うのは基本として、

回復したいときには四方を覆うように壁を作ってみたり、

ジャンプ中に足下に床を置いて変則的に移動していったり、

上から狙われているのを感じているときには、屋根のように壁を作ってその下を移動していったり。

使い方はプレーヤーのアイデア次第、いろんな活用法があります。

また、クラフトした壁や階段はそれを作ったプレーヤーの足跡的なものでもあるので、あえて囮として目立つものを作っておくなんていうのも面白いですね。

もうひとつは、ゲームのバランスがアグレッシブなところがポイントですね。簡単に言えば、待つよりも攻めるべきバランスを感じます。

生き残るというコンセプトから、どうしても有利な場所で待つ方へと意識が向きがちなバトルロイヤルものですが、「フォートナイト」はわずかな移動でも足音が大きく方向もハッキリしているので、慣れると待っている人がいるのがバレやすい。

そのため、待つよりもクラフトを活用して動きまわりながら戦う方がいろいろとプラスに働くというところがあります。

ちなみにクラフトで高い場所に位置すると有利ではあるものの、ロケランなんかで足場を吹っ飛ばされて落下ダメージで大変なことになったりと、うまいこと崩せるバランスになっていて、そのあたりもプレーヤーの工夫次第、発想次第なところが、また魅力です。

クラフトされた壁があれば、それを作ったプレーヤーが近くにいる可能性があったり……などなど、クラフトによって戦略性とプレイの面白みがぐーんと高まっているのが「フォートナイト」最大のポイント

日本のゲームファンという目線からすると、見た目のポップさ、デフォルメ感も明るいテイストで好む人が多そうですね。ちなみにPC版の話をすれば、他のバトルロイヤルものと比べても動作が軽く、それでいてグラフィックスの質感が高いのもポイント。

そしてそして、これが1番のポイントですが、

「フォートナイト バトルロイヤル」は基本プレイ料金無料のタイトルなんですねー。

アイテム課金タイプですが、その課金も、標準装備の「つるはし」の見た目や、島に降りるときのグライダーの見た目、キャラクターの外観を変えるコスチュームなどとなっていて、あくまで見た目を楽しむものになっています。

その課金アイテムの購入にしても、これまでは欧米対応の支払いが必要だったので、日本のユーザーはなかなか手を出しにくかったのですが、日本語版が提供されることでそこも普通に購入可能になります。

とまぁ、そんなわけで、既にPCの英語版でプレイしていますよーという人にとっては、公式に日本語版でプレイできること、課金も楽にできるようになることが嬉しいですが、

大きいのはPS4で日本語版がリリースされるというところ。

これまでバトルロイヤルものと言えばまず「PUBG」があり、PCゲーマ-には選択肢がいくつかありましたが、家庭用機でリリースされているものとなると「PUBG」のXbox One版があるのみ。正直なところ、「PUBG」のXbox One版をプレイできる人の多くは、PCも所有しているコアな人の率は高いでしょうし、流行のバトルロイヤルものをプレイしたいけど、プレイできるハードがないよという人は多かったのではないかなと思うんですよね。特に若い人に。

そんな状況の日本にドーンと、欧米を中心にバトルロイヤルもの筆頭と言える存在な「フォートナイト」の日本語版が登場するというわけで。

これまではあまり興味を持っていなかった人、知らなかったという人も、がっつりハマっちゃう人が爆発的に増える可能性大なわけです。

っていうか基本無料なんですし、PS4かPCがあるなら、やらなきゃもったいないっていうレベルのもの。欧米で大ヒットも納得の面白さですよ。

ちなみに、今週に主にプレイしていたのは、先週に続いて「メタルギア サヴァイブ」です。

今週もまた書きますが、「メタルギア サヴァイブ」、かなりいい感じ遊べる良ゲーですよ。

今はシングルプレイは一段落つき、オンラインcoopでわちゃわちゃ遊んでます。

ちなみにオンラインcoopでは、攻め込んでくるワンダラーを一定時間撃退し続ける、いわゆるディフェンスもののゲームになっていて、その報酬としてシングルプレイでは登場しなかった様々な武器や装備が手に入るという、いわゆるアイテム掘り、装備を充実させてより高難易度のミッションに挑むという意味ではハクスラ的なゲームになっています。

弾薬も装備もギリギリで、ガチで戦うプレイも面白いですし、

フレンドとなら、ちょっと悪ふざけ気味にプレイしながらクリアを目指すも良し。

野良であっても、とりあえず定型チャットで「ロックンロール!」って言っておけば、みんな「ロックンロール!」って応えてくれる、なかなかバカっぽくて良い奴ら揃いな雰囲気のオンラインcoopです。

3月6日のアップデートでもバランス調整やミッション報酬である装備の追加などなど、いい感じのアップデートが行なわれています。特にベースキャンプ作りのキャパシティ(設置数の限度)が調整されたのも嬉しいところ。

押し寄せるワンダラーから採掘機を防衛するディフェンスもののオンラインcoop。ジェスチャーや定型チャットを交えながらの共闘プレイは、やっぱり楽しいんです
可燃物を置きまくって迫撃砲発射!「ロックンロー…ぐわぁー!」どかーん!みたいな、こういう悪ふざけも楽しい(ただしやり過ぎに注意)
3月6日には、ミッションの追加や報酬となる装備が追加、バランス調整もいい感じです

そんなわけでしばらくは、「フォートナイト バトルロイヤル」で生き残りをかけて戦い、「メタルギア サヴァイブ」でワイワイ共闘して楽しむというゲームライフになりそうです。

そこから今月は、大型な新作タイトルだと「北斗が如く」、「戦場のヴァルキュリア4」、「二ノ国II レヴァナントキングダム」、「ファークライ5」などなど、さらに他にもいろんなタイトルがあってなかなか粒ぞろい。遊び尽くしきれないぐらいの月になってきていますね。みなさんもこれだーっという作品をがつーんとプレイして、気がついた春になっていたぞみたいなゲームライフを満喫しましょうー。

ではでは、今回はこのへんで。また来週。