発売元 Eidos Interactive
ドイツ国防軍ファンにはたまらない、ヨーロッパ戦線をモチーフにしたリアルタイムストラテジー「Frontline Attack: War Over Europe」のPlayable Demo。アクションゲームの多いEidos Interactiveとしては珍しい正統派RTSの新作で、開発元はポーランド新鋭のデベロッパーIn Images。今後を期待させるエッジの効いた出来映えだ。
「Frontline Attack: War Over Europe」は、第二次世界大戦における東西ヨーロッパ戦線を扱ったリアルタイムストラテジー。マルチプレイよりキャンペーンを重視したつくりで、Wehrmacht(ドイツ国防軍)、Red Army(ソ連軍)、Allied Forces(連合軍)にそれぞれ個別のキャンペーンを用意している。
ゲーム内容は、一言で説明するとドイツCDV Softwareの名作「Sudden Strike」シリーズをフル3Dしたような感じだが、既存のフル3DのミリタリーRTSに比べて一皮も二皮も剥けた印象がある。具体的にはプログラム処理されたイベントシーンや、戦闘シーンの戦車の動きなど細かい演出部分が非常にうまい。また、歩兵戦主体の「Sudden Strike」に対し、「Frontline Attack」は戦車戦主体であり、「Mech Commander」シリーズに近い楽しさがある。
Demoでは、ドイツ国防軍でチュートリアルとDemo専用のスペシャルミッションがプレイできる。チュートリアルでは、いきなり国防軍最強の戦車Panzer VIB King Tiger(ティーガーII)に搭乗し、移動、攻撃、補給、部隊行動、空爆、拠点奪取、拠点防衛といったことを学ぶことができる。途中まで単騎で行動することになるが、なにせティーガーIIなので、鎧袖一触の体で楽々と突き進むことができる。ただし、ステージ最後の拠点防衛はちょっと難しく、守り方が悪いと包囲されて一気に攻め落とされてしまう。
余談だが、ゲームに登場する戦車はモデリングも良好ながら、それ以上に見事なのは芸の細かいアニメーションの数々。砲撃に入る前に主砲を小刻みに左右に振ったり、夜になると自動的に灯されるライト、そして微妙にガタガタ走行するところなど、主砲安定装置やレーダーがなかった当時の戦車戦の雰囲気を余すところなく再現しているといっても過言ではない。ティーガーIIの走行速度もリアルに再現され、うんざりするほど遅い。実にいい感じだ。
なお、スペシャルミッションでは、122ミリ砲搭載のIS-2や対戦車砲を備えたバンカーの列などで強力な防衛ラインを敷いている。国防軍は1回の空爆と空挺降下による敵戦車奪取で、戦闘態勢を整え、ティーガーIIを先頭に前線突破を図っていく。マップもかなり広いので、さまざまな戦術を考えてそれを実践に写すことも可能だ。じっくりプレイしたい名作だ。
ダウンロードはこちら(3D Gamers)