発売元 Rival Interactive
現代戦をモチーフにしたリアルタイムストラテジー「Real War」のDEMO。製品発売後にリリースされたDEMOであるためか、チュートリアル3ステージ、キャンペーン2ステージ、手軽にコンピュータと対戦できるスカーミッシュモードと、これでもかというぐらいの充実ぶり。唯一、マルチプレイモードが非対応だが、バランスがシビア過ぎてあまりマルチプレイ向きのRTSではないため、問題ないだろう。
「Real War」は、米軍対テロリスト軍の戦いを描いたリアルタイムストラテジー。現実世界でも同様の脅威にさらされつつあるが、むろん意図したわけではなく、現代兵器を擁したテロリスト軍との戦いは、冷戦後の米国でもっともポピュラーなテーマになっている。
本作の最大の特徴は、ミサイル主体の現代戦の迫力を丁寧に再現しつつ、それをRTSのゲームシステム内にうまく包含したところで、直感的なマウスインターフェイスで陸海空の三軍を同時に率いることができる。ゲームの進め方も妙に泥臭くておもしろい。スタート時はマップ中央に司令部がひとつ置かれているだけ。まずSupply Depotを建てるとマップ端から資材を満載した輸送機が定期的にSupply Depotに着陸するようになり、建物の建設やユニットの生産に必要な資金が少額ずつ手に入るという仕組み。こうして資金を溜めて陸海空の司令部をつくり、滑走路を引いたりして、軍が出撃できる準備を整えていく。
このゲームがうまいのは、他の近未来系RTS(たとえば「Command & Conquer」)でよくある、兵士の大量生産による“わらわら君”が存在しないことで、全体的にすっきりとした、いかにも現代戦風の雰囲気が好感触だ。Real Warで生産できる兵士はミサイル装備の高級ユニットという扱いで、訓練時間も含まれているのか生産時間も長く、あまり活躍の機会がない。主力となるのは戦車や攻撃ヘリ、そして大型爆撃機などだ。空戦はミサイルの撃ち合いで、発射されたミサイルは基本的に避けられないため、同種ユニットの場合、相撃ちになることも多い。爆撃機はゲーム後半にならないと生産できない強力なユニットで、現行の対地ミサイルなら地上の建物など一発で破壊できるはずだが、このあたりはゲーム性を重視しているのか、何度か旋回し直して数発命中させないと破壊できないようになっている。
海上には空母も登場し、搭載機は「空母で生産」というユニークなスタイルを取っている。生産が終了すると、飛行甲板に小さく表示され、離陸させるとふわっと空に浮いて空母の周りを旋回し始める。航空機には弾丸の制限は特に設けられていないが、燃料制限があり、燃料がなくなると自動的に生産基地に戻る仕様になっている。戦闘機の移動速度は非常に速く、ターゲットカーソルを合わせるまもなく、画面内から消え去ってしまうこともしばしばだ。そのため、小マップで高速移動する赤点(もしくは青点)の移動先を先回りして捕捉する、という新たなゲーム性が非常に新鮮だ。
各ユニットの攻撃力はおおむね高めに設定されており、全体的に大味な感じは拭えないが、高速で飛行する戦闘機や、地対空ミサイルを連射して攻撃ヘリを瞬時に撃墜する対空戦車など、ユニットそれぞれに爽快感たっぷりの演出が用意されており、現代戦に興味のある人なら楽しめるだろう。
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