開発元 GMM Entertainment
イタリアのデベロッパーGMM Entertainmentが現在開発中のレースシミュレータ「All Tracks」のPhysics Engine Demo。通常のゲームデモではなく、車の衝突や挙動などを確かめるためのデモンストレーションプログラムとなっている。純粋なレースシミュレータとはまた違った意味でなかなか楽しませてくれる内容だ。
Demoの内容は、5台の車に自由に乗り込み、市街の舗装道路をはじめ、スノー、ダートといったコンディションの異なるコースを走行できるほか、ジャンプ台やループといった特殊設備も用意されている。ひととおり遊んでみるとわかるが、ステージ全体が物理エンジンの出来を試すための内容だけで構成されており、エンターテインメント性は高いが、ゲーム性は一切含まれていない印象だ。
車の操作はキーボードで行ない、ほとんどの操作はカーソルキーのみで可能。数字キーの1から5にそれぞれ違ったタイプの車が割り当てられており、ワンキーで瞬時に車を切り替えることができる。ループをぐるりと1周できるのは加速性能に優れたスポーツタイプの車だけとか、ダートコースは4WDタイプの車が走りやすいとか、シチュエーションに応じて車を切り替えつつ走行できるのがおもしろい。
肝心のPhysics Engineのデキについては、まだまだの不完全の印象で、基本的な車の制動から衝突判定、衝突によるダメージマッピング処理などは、キチンとやってるのかどうかも微妙なレベル。それこそ、今年のE3で注目を集めたCodemastersの「Colin MacRae Rally 3」や「Pro Race Driver」、Microsoftの「Rally Sports Challenge」、Activisionの「Rally Fusion」といった一線級タイトルの物理エンジンとは比ぶべくもないといった感じだ。
ただ、コース上にジャンプ台やループがしつらえてあるなど、いわゆる正統派のラインとは趣の異なるゲームスタイルを採っており、その意味ではビジュアル的なリアリティより、ゲーム性を重視したPhysics Engine(ループをまわるときの挙動など)に仕上がりそうな感じだ。Demoの登場に期待したい。
(c) GMMEntertainment s.r.l.
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