開発/発売元 Codemasters
Codemastersといえば、「Colin McRae Rally」、「TOCA TOURING CAR Championship」の両レースゲームシリーズで、長らく海外のレースゲームジャンルの牽引役となってきたメーカーだ。本年度も今回紹介する「Pro Race Driver」と「Colin McRae Rally 3」の2本をマルチプラットフォームで展開する予定となっている、E3での公開が楽しみだ。
さて、「Pro Race Driver」は、TOCAシリーズの最新作にあたる作品。海外ではまず6月28日にPS2版がリリースされ、夏にPCとXboxでの発売が予定されている。つまり、PC版の発売はまだ先というわけなのだが、この突然の公開の背景にはE3開幕を前に「レースゲームのCodemasters」を印象づけたい同社の戦略が見え隠れする。
しかし、開発を急ぎすぎたためか、メニューまわりの作り込みが甘く、プログラムそのものもまだ非常に不安定な印象だ。公式サイトにあるようなハイエンドクオリティでゲームを楽しもうとすると、ハングアップを起こしたり、異常終了したりする。このため、640×480ドット/16bitという情けない環境でプレイする羽目になった。
この理由から、今回掲載した画面はすべてプレス向けのPS2版のスクリーンショットであることをあらかじめご了解いただきたい。なお、PC版はビデオメモリの限界まで解像度を上げられ、グラフィックオプションも豊富に用意されているため、PS2版よりさらに美しいグラフィックでレースが楽しめる。
Demoでは、6台で走行するフリープレイを楽しめる。登場する車はトヨタスープラのみで、入力デバイスはキーボード、ゲームパッド、ジョイスティック、ステアリングホイールのすべてに対応している。Demoを起動するとアメリカンなオフィスを写したメニュー画面に移り、ここで「Free Time」を選択するとレースが開始できる。車の選択画面やセッティング画面などはすべてすっ飛ばされ、いきなりレーススタート。そして3周走行するとお終いという、リプレイすらない、まさに「走れるだけ」の内容だ。
レースに関して特徴的なのは、車に対するリアルなダメージマッピング処理で、車が何らかのオブジェクトと接触するたびに、ボディがどんどん破損していくシステムになっている。フロントカウル、フロントガラス、ボンネット、バンパー、左右のドア、フェンダーなど、ボディ以外のあらゆるパーツが、生々しいサウンドエフェクトとともに次々と剥ぎ取れていく。その処理は車好きは見ていられなくなるのではないかと思うほどリアルだ。また、ダメージは、タイヤやシャフトにも蓄積されるため、接触が続くと徐々にステアリングも効かなくなってくる。私のような下手なドライバーが3周もまわれば、もう車はボロボロだ。
そういった話はともかく、ガラスへの環境マッピング処理やブレーキ時にタイヤから発生する白煙など、レースゲームとしての作りの確かさは「さすがCodemastersの最新作」と思わせるものがある。リプレイが搭載されていないため、どう逆立ちしても下記掲載の迫力映像は実現できないのだが、レースゲーム好きは試してみて損はない大作だ。
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