発売元 Take-Two Interactive
先週末のDemoは「Dungeon Siege」と「Soldier of Fortune II」で決まり、という印象だったが、実はもう1本素晴らしいゲームがリリースされていた。「Age of Wonder II: The Wizard's Throne」は、「Heroes of Might&Magic」、「Disciples」の両シリーズに代表されるターンベースのファンタジーストラテジーゲームだ。まるで宝石箱を中のようなキラキラとしたファンタジー世界に没入できる喜びが味わえる良作だ。
「Age of Wonder II: The Wizard's Throne」は、ヒーローを軸に遠征部隊を編成し、フィールド上の各所にある施設や資源を巧く利用しながら、マップの片隅で同じように領土拡張を行なっている敵種族を滅ぼすのが目的のゲーム。システムそのものは「Heroes of Might&Magic」に非常に似通っているが、サブタイトルからも想像できるように、ヒーローやスペルキャスターが扱えるスペルの豊富さと、美しいスペルエフェクトに特色がある。
Demoでは「Inioch's Legacy」と名付けられたシナリオをElves(エルフ)陣営でプレイできる。ゲームに登場する種族はElves以外に、Human(人間)、Dark Elves(ダークエルフ)、Tigrans(トラと人の合の子)がいて、敵種族にはDark ElvesとTigransが登場する。ルールは1対2ではなく3人によるバトルロイヤルだ。
本作は序盤のターンからやるべきことがたっぷりあり、ヒーロー部隊の移動と戦闘、城での建物の建設やユニットの生産、さらにヒーローが持つ特殊能力「Spells」「Research」もどれを使うか選ばなくてはならない。本作はリアルタイムストラテジーではなく、じっくり考えられるターンベースのストラテジーゲームだが、こういった豊富な選択肢を用意したことにより、バラエティに富んだプレイスタイルでゲームが楽しめる。
難しいのが城のストラテジーで、1ターンに1回、建物の建設かユニットの生産を進めることができる。進めることができると書いたのは、ほとんどの建物やユニットは実戦配備可能になるまで数ターン必要であるためで、この間、城はふさがりっぱなしになる。即戦力となるユニットの生産が先か、さまざまな恩恵をもたらす建物の建設が先か。これは「Heroes」ユーザーでも頭を悩ませる要素ではないだろうか。
何度かプレイしてみた限りでは、とりあえず早くて安くて弱い基本ユニットで頭数だけ揃えて、それらとヒーローとで探索を行ないつつ、建物の建設に入るというストラテジーが一番まっとうなようだ。また、中立の城はお金を払うことにより、守備部隊ごとそっくり味方に付けることができる。なお、森の奥にある集落では無料で仲間になってくれる部隊が住んでいたりするので、隅々まで歩き回るといいだろう。
ちなみに攻城戦は、進入路が限られるのと、射程無制限の防衛施設があるため、敵の数倍の質的戦力がないと陥とすのは難しい。本Demoはまだまだ開発途中の段階のβ版ということで、AIの動きはあまり賢くなく、初心者でも安心して遊べそうだ。ぜひこの機会に海外のターンベースストラテジーゲームのおもしろさを実感していただきたい。
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