発売元 JoWooD Productions
昨年ロンドンで開催されたECTSで初公開され、RPGファンの話題を集めたJoWooDのファンタジーRPG「Gorasul:The Legacy of The Dragon」の英語版Demo。Interplayの「D&D」シリーズを彷彿とさせるリアリスティックなビジュアルと、自由度の高いキャラクターメイキングシステムがウリで、ゲームテイストは、かつて米国各ゲーム誌のGame of the Yearの総なめにしたD&Dシリーズ最高傑作「PlaneScape: Torment」に近い。「おおっ!」と思ったファンはいますぐプレイだ。
「Gorasul:The Legacy of The Dragon」は、ドイツ、ベルリンに本社を置くSilver Style Entertainmentが開発したホラーファンジー仕立てのRPG。「Baldur's Gate」のように壮大なバックボーンを持った作品ではなく、完全オリジナルだ。物語の主人公Roszondasは、Dragonに育てられた過去を持つHumanで、荒廃した世界を救うべくひとり復活を遂げる。
彼の手にはテレパシーを使って主人公に話しかけてくる知性を備えた武器(Demoではロングソード固定)があり、特殊能力として偉大な父から習得した「Dragon Magic」が使用できる。ゲームはかつて彼が住んでいた世界の外れにある塔の最上階からスタートし、塔の各所で情報を集めつつ、ゾンビの住処と化した塔から脱出をはからなければならない。
この序盤の展開は「PlaneScape: Torment」にそっくりで、塔内部の雰囲気もTormentにおける修道院にそっくりだ。ネズミやコウモリが絶えず床や天井を動き回り、実験台には骨と化した遺体が置かれ、本棚で調べものをしていると突如ゾンビが襲いかかってくるといった感じだ。
ただそっくりといっても「Torment」に負けないぐらいオリジナル要素もたっぷり備えており、ひとつは愛剣が成長する要素、もうひとつはDragon Magicによるドラマチックな戦闘だ。たとえば、最初から使用できるDragon Magic「Dragon Strength」は、主人公のHPがある一定まで下がると自動的に発動する特殊攻撃で、これにより群がるゾンビを一蹴できたりする。序盤の戦闘シーンは比較的地味だが、パーティーが増え、より多くのDragon Magicが利用可能になれば、かなり楽しくなりそうな感触はある。
塔を無事脱出すると、無人の村に到着する。どの家も住民は不在で、村の周りは先の尖った木のクイで守られ、何か異様な雰囲気が漂っている。と思ったら、村のはずれで突然敵の出現を示すBGMが鳴り始め、ヘルハウンドが襲ってきた。ヘルハウンドの集団を撃退するとやがて村人たちが戻ってくるが、彼らは村の救世主にどこかよそよそしく、話を聞いても「ヘルハウンドなど見たこともない」とか「ここは平和な村だ」とウソばかりつく。この村には何が隠されているのか。謎が謎をよぶ、上質のホラーファンタジーRPGだ。
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