開発/発売元 Rage Games
Rageの新作アクションシューティング「Mobile Forces」のDemo。グラフィックエンジンはFPSファンの間で定評の高いUnrealエンジンを採用している。「Mobile Forces」も、同エンジンの代表作「Unreal Tournament」同様、マルチプレイに特化した作りで、ゲームそのものの軽さと安定したマルチプレイがウリだ。
Demoでは、シングル、マルチともに楽しめる。シングルプレイはSkirmishとなっており、Botと呼ばれるAI制御の相方と一緒にマップ「Holdout」の中心部にある拠点の制圧に乗り込むというもの。マルチプレイはBotがほかのプレーヤーに置き換わるだけで内容は同じ。言うまでもなくマルチプレイのほうがおもしろい。
マップ「Holdout」は、逆コの字型をしており、その両端に赤と青の各勢力の司令部がある。ゲームがスタートすると、まずはこの司令部でスロット一杯まで武器やアイテムを選び抜く。Qを押すと移動可能になるので、そのまま速やかに出口を目指す。目的地は逆コの時のちょうど中間当たりにあるアリーナにあるが、歩いていってもいいし、出口付近に転がっているジープや装甲車などを利用してもいい。
「Mobile Forces」は、この乗り物の扱いが実にユニーク。運転座席付近でEキーを押せば、運転モードに切り替わるが、後部付近でEを押すと後部に銃を構えた状態でしゃがみ込むのだ。相方がBotなら自動的に彼が運転席につき、目的地に向かって運転を始める。敵がいれば走行中にガンガン撃てる、という寸法だ。アリーナまでの道筋はでこぼこだらけで、車は激しく揺れる。このためスナイパーライフルなどはものの役に立たないが、バズーカ砲なら意外と当たる。これがかなり気分爽快だ。
また、自分で運転する際は降りるまで武器を使えないが、車そのものを武器として利用できるのだ。やり方は簡単。Wキーを押して速度が乗りに乗ったところで、Eキーを押す。するとキャラクタはその場に飛び降り、車だけが慣性の法則でそのまま前進を続けるわけだ。壁があれば激突四散するが、前方に敵がいればそのまま轢き殺してしまう。もちろん、運転している間も敵に襲われる可能性はあるので直進は禁物だが、このダイナミズムが何ともいい感じだ。
と褒めちぎったところで急に文句を言い出すのもあれだが、FPSとしてのつくりはあまりパッとしない。なんというか、リファレンスカードそのままのサードパーティー製ビデオカードを見たような、シンプルすぎる内容でオリジナリティが薄く感じられるのだ。Unrealエンジンを使ったリアル系FPSというくくりで言えば珍しい存在ともいえるので、アクションシューティングファンは一度試してみるのもいいだろう。
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