発売元 Modern Games
ドイツのデベロッパーTriggerLabが手がけた近未来リアルタイムストラテジー「Stealth Combat」のDemo。個人的にエッジの利いた高精細のビジュアルと自由度の高いゲームシステムに好印象を持ったが、会社案内にわざわざ「Germany-based software development company」と書いてあって、やや意気消沈。それはともかく、ドイツ語が自由に操れる人なら200%、ドイツ語がわからない人でも100%楽しめる佳作ストラテジーだ。
「Stealth Combat」は、昨年のECTSでさかんにデモを行なっていた次世代3Dエンジン「JARED Engine」を採用したフル3Dのコンバットストラテジー。本来はCAD/CAM向けに開発されたJARED Engineのパワーを存分に活かし、高精細モデルの戦車や戦闘ヘリなどがぐりぐり動きながら迫ってくる。
また、戦闘中もマウスホイールを使って視点の高さを自由に変更でき、ズズッと俯瞰すると高精細の戦場が遠くまで見渡せ、限界まで寄ると自機に搭乗した視点になる。このシームレスさとスムーズさが非常に心地よい。自社製グラフィックエンジンの能力を存分に活かしている印象だ。
ゲーム内容は、PC向けというよりどちらかというとややコンシューマ寄りで、ノリだけでいえば、エンターブレインの名作ストラテジー「パンツァーフロント」に近い印象。3人称視点で装甲車や戦車を操り、司令部からリアルタイムで細切れに伝わってくるミッションを次々に達成していくというもの。とはいえ、時代設定は兵器技術が高度に発達した近未来ということで、二次大戦級の戦車のように精密な偏差射撃を行なう必要はない。
Demoでは、Tutorialが2ステージ、EMA(Economic and Military Alliance)陣営が1ステージ、GA(Great Asia)陣営が1ステージそれぞれプレイできる。いずれのステージでもドイツ語音声で次々にミッションらしきものが送られてくる。それを達成しないと次には進めない理屈だが、要は右下に表示されているミニマップ上の「N」マークに向かって進んでいけばいい。「N」マークの場所は、目標の立て看板があったり、通過地点だったり、ボス戦車がいたりするわけである。
比較的スムーズに楽しめるのはGA陣営のステージで、自機と僚機の2台の戦車で特定の地点の敵部隊の掃討に乗り出す。EMA陣営でプレイすればおわかりのとおり、GA陣営は強力な戦車を多数保有し、1対1の砲戦ではGA陣営が明らかに有利だ。ただし、1機でも敵兵力を逃がすとゲームオーバーになる仕組み。敵を待ちかまえる形でゆっくり進んでいくといいだろう。
一方のEMA陣営のステージは、装甲車1台で戦車と装甲ヘリに守られた敵の前線基地に乗り込み、司令部らしき建物で任務を達成したのち(建物の前でEnterを押せばいい)、敵の包囲網をくぐり抜けて基地を脱出するというもの。建物で任務を達成するとアラームが鳴り出し、5~6台の戦車が一斉に襲ってくる。自軍の基地内だというのに、戦車砲をばんばん撃ってくるので、レーダーマップで敵の位置を確認しながら逃げまくるのが基本。慌てて飛び出さずに敵を十分引きつけてから移動を開始するのがいいだろう。
(C) TriggerLab GmbH 2001.
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