発売元 Fishtank Interactive
フランスのゲームデベロッパーArkane Studiosが現在開発しているアクションRPG「Arx Fatalis」のDemo。発売元はUbi SoftでもInfogramesでもなく、ドイツのFishtank Interactive。とはいえ音声、字幕とも英語なので、どうやって遊べばいいのかわからないということはない。
「Arx Fatalis」は、現在ヨーロッパ市場、特にフランスでちょっとした流行になりつつある、ホラーアドベンチャーの風味をたっぷり含ませたシングルプレーヤー専用のアクションRPG。プレイスタイルはアクションシューティングそのままで、フル3Dで構築されたダンジョンを進みつつ、様々な謎を解き明かしていくというものだ。
世界観は、ドワーフ、トロール、ゴブリンといった魔族たちが生息する中世ファンタジー。この世界をArxといい、タイトル名「Arx Fatalis」は、Arxの運命はプレーヤーの活躍に委ねられているといった意味を含んでいる。オープニングでは、油彩画タッチの1枚絵を後ろから光りを当てて陰影を付ける、という手の込んだ手法を用い、プレーヤーを異世界の中世へとぐいぐい引き込んでくれる。
Demoでは、オープニングムービーとゲームの序盤部分がプレイできる。陰影でメリハリを付けた油彩画タッチのオープニングから何となく想像できるように、ゲームのスタート地点は立派な王宮の中ではなく、魔物が巣くう牢獄の中で、囚われの身の状態から始まる。ここはちょっとしたチュートリアルステージになっており、インターフェイスの説明から、戦い方やアイテムの使い方などを順番に学んでいくことができる。
インターフェイスは、FPSの要素に「Myst」タイプのアドベンチャーを足したような感じで、右クリックで両インターフェイスの切り替えを行なう。通常はFPSスタイルで進めていくことになるが、床に落ちているアイテムを使用したり、会話を始めたい場合は、「Myst」スタイルにして、マウスカーソルを表示させる。慣れるまで意外ととまどう操作体系だが、これにより椅子を持ち上げて移動させたり、任意のオブジェクトを調べて、押したり引いたり取り外したりといった多様なアクションが可能になっている。
グラフィックは、独自エンジンらしいが、実に質感の高い内容だ。特にキャラクタの質感は、現在発売されているあらゆる3Dゲームのそれを凌駕しているといっても過言ではなく、最初に戦うことになる門番Goblinは、その動きの良さとテクスチャの気味悪さに恐怖を感じるほど。FPSの直感的な操作体系と、アドベンチャーゲームの謎解き要素をほどよくブレンドした良作だ。
(C) 2001 Arkane Studios, (C) 2001 Ravensburger Interactive Media Gmbh
ダウンロードはこちら(Arkane Studios)