発売元 Akaei
圧倒的な吸引力でぐいぐい遊ばせる横スクロールシューティング「Solaris 104」のDemo。なんと表現すればいいのか、「グラディウス」や「ダライアス」といった名作シューティングのおもしろさの核をこっそり移籍して核融合させたような、爆発的な凄さがある。ビジュアル、サウンド、パワーアップアイテム、スペシャルウェポンなどなど、あらゆる要素を日本のシューティングから取り込んだ形跡が見られ、それらが綺麗に昇華されている。海外産シューティングでは久々にバランスの取れた傑作だ。
と思ったら、Akaeiの会長はSega Europeの元COO Kazutoshi Miyake氏が就任していると公式サイトに書いてあった。いうことは、開発スタッフにもしかしたらではなく確実に以前シューティングゲームの開発に携わった日本人がいるのだろう。どうりでどうも日本人だけの秘密のツボまで突かれると思ったわけだ。「Solaris 104」は英国で4月発売予定とのことだが、彼らの動向には要注目である。
さて、Demoでは最初の2ステージをまるごと全部と、3ステージ目のボス戦が楽しめる。登場できる機体にはFighter、Bomber、Scoutの3種類を用意しているが、DemoではFighterのみが選択できる。インターフェイスは至極単純で、機体の移動とボタンを3つだけ使用する。キーコンフィグも可能だが、ゲームパッドでのプレイが圧倒的にラク。3つのボタンは、通常攻撃、セカンドウェポンの切り替え、そして3つ目が「PANIC」と呼ばれる回数限定タイプのスペシャル攻撃となっている。
ゲームの進め方は、まさしく国産横スクロールシューティングのそれで、ボタン押しっぱなしで出現する敵を次々に撃破し、出現したパワーアップアイテムをもれなく拾いつつ、自機を随時強化していく。ステージの最後ではスクロールがストップしてボスが出現し、これを撃破すると次のステージに進むことができる。国産の横スクロールシューティングをひとつでも経験したことがあれば迷わずプレイに没頭できるはずだ。
ただ、対象ユーザー層は、ドット避けが可能な現役シューターではなく、シューティングの楽しさを知らないライトユーザーになっている。つまり難易度は低めに設定されてある。難易度の低さの理由は、Shield(バリアー)の存在で、最初100%に設定されていて、体当たりを受けたり、敵弾を受けるとパーセンテージが少しずつ下がる仕組みになっている。ところが、ランダムで出現するパワーアップアイテムの中でもShieldの出現率が非常に高いため、多少減ってもすぐ張り替えられるのだ。
グラフィックは2Dだが、640×480ドットの高精細で描かれ実に美しい。演出面でも芸の細かさが感じられる。また、中盤から使用可能になるミサイルは、強烈なホーミングっぷりが使っていて気持ちいいし、ラストまで強化すると使えるレーザーは向かうところ敵なしの強さ。FighterのPANICは、友軍機が多数襲来して画面を包むような集中砲火を前方に浴びせるというもので、この辺もいかにも日本人好みの演出で好感が持てる。おそらく大多数の日本人のフィーリングに合うスタイルのシューティングゲームだ。ぜひプレイしてみよう。
(C) 2000, 2001 Apollo Entertainment Software and GameActive Networks. Published under licence by Akaei PLC.
ダウンロードはこちら(De Spelletjesgarnaal)