発売元 Ubi Soft
徹底的に地味だが実に味のある経済ストラテジーゲーム「CAPITALISM 2」のDemo。ゲームを始める前に英文をたらふく読まなければならないのでちょっとしんどいが、わかり始めてくるとうなぎ登りにおもしろさが増してくる。箱庭型のシミュレーションゲームが好きなら迷わずプレイしておこう。
Demoでは、シングルプレイの「ENTREPRENEUR'S CAMPAIGN(起業家キャンペーン)」と「CAPITALIST'S CAMPAIGN(資本家キャンペーン)」の2ステージが楽しめる。起業家キャンペーンのほうはチュートリアルステージになっており、簡単なゲームの進め方を学ぶことができる。内容はスーパーマーケットのオーナーとなり、街に店舗を増やしつつ、扱う品目やシェアを拡大しながら、ライバルの蹴落としを狙っていく。
ただし、Demoの起業家キャンペーンでは取れる行動が限られており、具体的にはスーパーマーケットを建てることと、銀行から金を借りることしかできず、おもしろみが薄い。インターフェイスとゲームの進め方をひととおり学んだら、メインモードである資本家キャンペーンに移った方がいい。
資本家キャンペーンでは、始めから高層ビルを現ナマで建てられるぐらいの現金を保有し、あらゆるコマンドが有効になっている。資本家キャンペーンでは、金を稼ぐ方法はいくらでも用意されているが、同じく大金を保有した複数のライバルを蹴落とし、さらに40年のうちに4億ドルの年収を確保しなければならないため、あまりせこい行動は取れない。という点ではチュートリアルで学んだことはあまり意味がなかったりする。
手短な金儲けの手段としては不動産経営や不動産の転売などがあるが、ゲームの中心となっているのは資源収集、研究開発、製造、流通、販売までを一手に引き受ける巨大産業の育成だ。ゲームではヨーグルトから携帯電話まで、資源と資金さえ確保できれば何でも造り、売ることができる。その数、優に100種類以上。この途方もなく自由度の高いゲーム性に、おもわず箱庭魂に火がついてしまったが、資源と資金の確保が猛烈に難しい。5、6度は立て続けにゲームオーバーになるのではないか。
しかしながら、リアルタイムでばんばん目減りしていく残り資産に焦りを覚えつつ、矢継ぎ早に次の手を打っていく感覚は、たまらなく愉快だ。現実世界同様、かなりシビアなゲームなので気の短い人にはお勧めできないが、箱庭好きならぜひ、といった感じのDemoである。
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