開発/発売元 Gradient Studios
「ああ、懐かしい感触」と心からウキウキしつつプレイしてしまった「Strayfire」は、オーソドックスな作りの縦スクロールシューティングゲーム。一見2Dに見えるが、フィールド部分などに3D処理が施されており、爆発のエフェクトにもパーティクル処理が多用されている。見た目とゲーム性のバランスがほどよくとれた快作シューティングだ。
Demoでは、全4ステージのうち、最初の1ステージをまるまるプレイできる。ゲームモードは、通常モードとスコアアタックの2種類。ゲームシステムは実に単純で、自機操作は8方向への移動と、攻撃およびシールドのみとなっている。自機の攻撃は、敵を破壊すると出現するパワーアップアイテムを拾うことで強化され、最終的には画面中を自弾が覆うほどまでになる。
このあたりの仕様はハドソンの名作「スターソルジャー」を彷彿とさせて親しみやすいが、「Strayfire」にはもうひとつシールドの要素がある。シールドは使用することで敵弾を無効化できる効果があり、使用すると徐々にシールドのバーが減っていき、すべて消費するとシールドを張れなくなる。もっとも、シールドは時間の経過に従って回復するため、必要なときに使えないということはほとんどない。
また、自機は敵弾に当たっても1発で破壊されるわけではなく、エネルギーが減るだけとなっている。もちろんエネルギーがすべてなくなれば自機は破壊され、これまでに獲得したパワーアップアイテムが画面内を漂う結果になる。1機あたりのエネルギーの量は、おおむね敵弾2、3発分程度で、これもシールドと同様、時間の経過とともに徐々に回復していく。と、こう書くと「なんだ、簡単そうだな」と思うかもしれないが、「Strayfire」は敵が発する弾の数がでたらめに多く、さらに自機の当たり判定が微妙に大きいため、予想外の大苦戦を強いられるはずだ。
このため、自機破壊後にパワーアップアイテムの回収に失敗すると、ゲームオーバーは確定であり、大型の敵を相手にする際はシールド張りっぱなしになってしまい、システム的甘さとは裏腹にかなり辛口(念のため書いておくが、まだステージ1である)のゲームに仕上がっている。このシールドを常用するスタイルは、いかにも米国産らしいいい加減さというかダイナミズムにあふれているが、これこそが「Strayfire」の醍醐味といえる。シューティングファンはぜひ挑戦してみよう。
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