発売元 Strategy First
久々のビックリ仰天Demoの登場。「Trainz」はオーストラリアのゲームメーカーAuranが開発したフル3Dの鉄道シミュレータで、「鉄道と列車のある風景」を周辺の土地ぐるみで丸ごとぼっこり再現してしまった壮大なゲーム性が素晴らしい。推奨環境がPentium 4 1.7GHz、512MBのメモリ、GeForce3 64MBといったあたり、とうてい「Microsoft Train Simulator」に取って代わる存在にはなりえないが、「これが真の鉄道シミュレータだ!」といったふうなクリエイターの熱い波動を絶えず感じさせる力業の労作であることは間違いない。
Demoでは、製品版同様「My Collection」、「Driver」、「Surveyor」という3つのゲームモードすべてを試すことができる。My Collectionは、ゲームに登場するすべての鉄道機関車を、車庫に入れられた状態の3D画面で、視点を自由に変えながら眺め回すことができる。Driverはいわゆる運転シミュレートモードで、マップ上の好きなポイントから、お好みの車両編成で走らせることができる。「Microsoft Train Simulator」のような細かいアクティビティこそ設定されていないが、たとえば機関車と貨物列車をでたらめに混ぜて走らせたり、後述する「Surveyor」で設定した新しい路線を走らせたりなど自由度は圧倒的に高い。ちなみに製品版では15種類の機関車、50種類の客車/貨物輸送車などが登場するという。
最後のSurveyor(測量士)モードでは、世界中のマップ(Demoでは英国のみ)を読み込んで俯瞰の視点から自由にエディットすることができる。機能的には鉄道シミュレータ用のマップエディタというより、「シムシティ」を始めとした都市育成SLGそのままで至極直感的に操作することができる。鉄道を新しく引くのはもちろんのこと、ポイントから支線を出したり、マップ上に100種類にも及ぶ建物リストから建物をぼこぼこ置いていったりといったことが行なえる。いわばジオラマをそのままデジタル化したような内容で、平地の色(というより畑や岩場の色)を変えたり、平地を盛り上げて山にしたり、山を2つ造って渓谷にしたり、川を押し広げたりといったことも自由自在に行なえる。
エディットするマップは、Driverで使用するマップ全域をそのまま読み込むため、スクロールしてもスクロールしても果てが見えないほど広大だが、1本の幹線が大きく円を描くように引かれているため、その周囲からいじっていくといいだろう。このゲームは走行中に、列車とは全然違う方向に向いたりでき、そういった意味では鉄道シミュレータというより鉄道ジオラマデジタルキットに近い印象だ。鉄道ファンならずともぜひ1度試してもらいたい力作である。
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